空想携帯小説家作品集ht2355(20120708)'s blog

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「フィヨルドの恋人」 水曜どうでしょう❌空想携帯小説家

cast

放浪のカメラマン・鈴井
・・・・・・・鈴井 貴之

鈴井の妻/謎の女性 ・" ムンク "
・・・・・・・藤田 朋子

編集長・藤村
・・・・・・・藤村忠寿

副編集長・嬉野
・・・・・・・嬉野雅道

鈴井の後輩・大泉
・・・・・・・・大泉 洋

原案・題材、
水曜どうでしょう
北海道テレビHTB

「ヨーロッパ・リベンジ」より

フィクションストーリーアレンジ・
空想携帯小説家

scene
前奏曲

春近き2月・・・・

街は少しづつ、
ゆっくりと、

明るく色づき出してきたのに・・・・

(週刊紙編集室・・・

鈴井の写真を見て、
業を煮やし、

怒りに任せて、
スリッパの片方を、

鈴井に、
思いっきり投げ付ける、編集長・藤村)

編集長・藤村
「バカ野郎‼・・・

ぬぁんで、
たけぇカメラ使って、

こんなシケタ写真ばっかり、上げてんだぁ?・・・

金になんねぇだろっ❗」

(苦い顔をしたまま、うつ向く鈴井)

鈴井「僕の写真は、事実を伝えているんです。」

藤村
「あーっ、

くだらねぇ~っ‼・・・・、

まぁだ、
アイドル達の、

男漁りの瞬間(スキャンダル)のほうが、

よっぽど、金になったなぁ~っ‼(苦笑い)」


(専用の椅子に、どすんと座り、飽きれがおで、両腕を上げながら、あくびをする、藤村。)

鈴井「変ですか?」

(鈴井の顔を、下から覗き込むように睨む、藤村)

藤村「あ?・・・

なぁに?・・・

俺にいってんの?(笑)・・・・

今なぁ、鈴井ぃ~っ・・・

御上から、
いわれてんだっ。

・・・・現実(リアル)から、目をそらせるようにな(笑)。」

(遠くのデスクから、鈴井と藤村を、心配そうに、見つめている嬉野)

藤村「ところで、スリーエスってしってるか?鈴井?」

鈴井「コンビニ?・・・いや、服の・・・?」

(藤村のデスクに近付く、嬉野。)

副編集長・嬉野「鈴井くぅん、スリーエスっていのは、スクリーン(映画)、スポーツ、セックス(性産業、風俗)の事を言って、大衆先導になってるんだよ。」

鈴井「大衆先導・・・・」

藤村「あぁ、

かつてのダッコちゃん人形だって、

パンダだって、

ルーズソックスだって、

俺ら(出版業界)が、
流行らせたんだ。(笑)・・・・

そこら辺の、下手(のーたりん)な政治家より、

俺らの方が、

よっぽど、
ましだぜ。(笑)」

(・・・・その時、鈴井は、決意した。)

鈴井「もういいです。僕がしたいのは、大衆先導じゃない。」

藤村「はぁっ⁉なにがだぁ!・・・・現実を知らされたら、市民は何もしなくなるだろ?・・・そしたら・・・・」

(辞表を差し出す、鈴井。)

嬉野「まぁ、まあ、藤村君も、血筋を上げないで、ねっ・・」

(藤村達に目を向けず、スタスタと、その場を後にする鈴井。

・・・一方、地方へ取材にいくために、車に機材を詰め込む、大泉。)

鈴井の後輩・大泉
「あ、鈴井さん、地方取材に行きますよ!(笑)」

(伏し目がちに、早口で別れを告げる鈴井。)


鈴井「僕はもう、雑誌社(ここ)へは来ない。」

大泉「えっ?・・・・はぁっ?・・・ちょ、すすす、鈴井さぁん!」

(鈴井の後を追い、大泉に制止を促す、嬉野。)

嬉野「ちょっと、大泉くぅん、鈴井さんを止めなさいよっ!」

大泉「止めなさいよって言われても、スタコラ行っちゃったじゃないのっ‼」

(大泉、駐車場内のママチャリで、鈴井の後を追う。)

大泉「鈴井さん、仕事をほっぽりだして、どこ行くんですか?」

鈴井「フィヨルド・・・」

大泉「は?」

鈴井「妻と想いでの、フィヨルドへ行く・・・。おまえは、着いてくるな。」

大泉「鈴井さん、編集長と何かトラブったんですか?」

鈴井「意見が合わないから、殴る前に辞めたんだ。

・・・・大泉君、君は、

世の中が嘘まみれでも、生きていたいかい?」

大泉「鈴井さん、何を突拍子の無いことを・・・・」

鈴井「真実を知るのは、ツラいよ・・・・

でも、乗り越えていくためには、知るしかないんだよ!」

(ヨーロッパへ旅立つ飛行機のなか、

鈴井は、景色を眺めながら、妻との想い出を振り返る。)

(回想)
鈴井:僕が、あの時・・・

君を止めていたら・・・

(食器が壁にぶつけられ、粉々になる音が、数回続く、新築の一軒家。)

鈴井「やっ、止めないかっ‼」

妻(藤田朋子)「じょーだんぢゃないわよっ‼・・・

いつまでも、゛釣った魚 ゛に、餌をやらない奴に、

何がわかんのよぉ!」

鈴井「僕はカメラマンを生業としてるから、仕方ないじゃないかっ‼」

(食器を掴みながら、夫の鈴井に食って掛かる妻。)


「貴方は、戦場カメラマンじゃないのぉっ‼・・・

普通のカメラマンなのっ‼・・・・

それがっ・・・・
それが、なんで原発事故のあった、

港町に行くのよぉ!おかしくない?」

(うつ向きながら、反論する鈴井)

鈴井「僕は、現場が、戦場であれ、ジャングルであれ、・・・・それが、原発事故の、港町だったとしても、真実を遺したい。人の営み、町並み、子供たちの笑い声・・・・」

(鼻で笑う妻)

妻「は?・・・そんなんで、食べていくの?今後も?この先も?」

(妻の前で、静かに正座する鈴井)

鈴井「生活が成り立ってないのは、ほんと、申し訳ないっ‼」

(荷物が詰まった、
キャリーバックを、二階から音をたてながら、引き摺り降ろす妻。)

鈴井「ちょっ・・・どこいくんだいっ‼」

(玄関の扉前、出ていく妻の右肩を掴みながら、自分に振り向かせる、鈴井。)

妻「十年目の新婚旅行。」

(妻は、鈴井と目を合わせること無く、自宅を後にした。)

(回想、飛行機の客席なかの鈴井。)

鈴井・いまも、あの時の失敗は、僕の中の思い出(トラウマ)さ・・・・

「死神ちゃん」(最終回)クリスマス読みきり小説

(最終回)

あれからまた、数ヵ月流れていったクリスマスの朝

高台では、人狼の子供達がクリスマスツリーの周りで、わいわい騒いでいる。

飯嶋岬は、急激な、過去の記憶の吸収で、抑うつ状態に堕ちていた。

飯嶋岬「・・・・・(ため息)」

人狼・ゼネラルの部下2(image寺門ジモン)
「岬ちゃん、おはよー。(笑)( ̄▽ ̄)ごはんだぉ~」


飯嶋岬「(ため息)」


人狼・ゼネラルの部下3(image上島竜兵)「そういえば、怪我したおやびんと、顔を会わせなくなって、かなり経つなぁ?」

人狼・ゼネラルの部下1(image 肥後克広)「無理もないって、チャクラから、見たくもない、今までの記憶を、一気に戻したんだから・・・・」

奥から、登山家の帽子をかぶり、
トンボ眼鏡をつけた男が現れた。

人狼・ゼネラル(image大泉洋
「や↗ぁ~、メリークリスマぁス(笑)( ̄▽ ̄)」

子供達が、ゼネラルをサンタじゃない!と猛批判。

なかには、ゼネラルの両スネに、蹴りを入れたりする者も居る。

ゼネラル
「うるせー‼うるせーっ‼・・・日本は仏教の国だー(笑)( ̄▽ ̄)うるせー‼」

部下3が、飯嶋岬に声をかける。

ゼネラルの部下3(上島竜兵
「岬ちゃん、おやびん、来ましたよ。」

飯嶋岬「・・・・」

木の机の上に、白い大きなずだ袋を置き、叫ぶ

ゼネラル「子供達よ、おいでー、一緒に勉強するぞぉ~(笑)( ̄▽ ̄)」

飯嶋岬「は?」

ゼネラル「あ、改めますて、わたくす、狼峠ゼミナールの校長、ゼネ・ラル男で、ごぜーます。」

飯嶋岬「なんか、半端ななまりなんだけど。(笑)( ̄▽ ̄)」

ゼネラルはふと、真顔で岬に語る。

ゼネラル「不幸を嘆くのは、簡単だ。愚痴を言えば、幾らか胸の使えも取れよう。

俺は、それを否定はしないが、

前に進みたいならば、現実を受け止めて、

そっから、自分たちで、考えるしかない。

それが・・・いま、俺ができる、罪滅ぼしのひとつに、今こう言うふうに道標っぽいものを示す事なんだ。

飯嶋岬「それって、学校じゃ教えないの?」

ゼネラル「今の教育なんて、人材育成の概念より、時間給であることを、重んじているやつが、大半かもしれんな・・・ほれ。(笑)( ̄▽ ̄)」

飯嶋岬「ゲッ‼算数ドリル・・・・」

ゼネラル「おぢさんからのプレゼントだぉー、たーんと学び(笑)( ̄▽ ̄)」

飯嶋岬「ふーざけんなよぉ~(笑)( ̄▽ ̄)」

(おわり)

「死神ちゃん」2話(クリスマス読みきり小説)

木崎ゆりあ×空想携帯小説家・イメージ小説

※この作品はフィクションです。

2話

すべてをあかす日

(東京、とある議員宿舎

真夜中。
通路天井から、飛び降りる飯嶋岬。


飯嶋岬(image木崎ゆりあ
「あたしに、人を殺せるわけねーだろっつうのっ!」

真っ暗な通路で、背後から、足跡が響く。

岬「うわ、ちょーやだ。チビりそう。」

バタバタと慌てて、
給湯室の出入り口にある、
冷蔵庫の横に隠れた岬は、
ほっとため息をつく。


(飯嶋岬の回想)
ゼネラル(image大泉洋
「いいか、岬。
お前の右手には、
お前の記憶と引き換えに、

人の命を奪える能力(チャクラ)を授けた。」


岬「え?、なにそれ?」


ゼネラル
「今日からお前は、
チャクラに、
悪人の魂を喰わせていきながら、
お前の過去(きおく)を取り戻していけ。」


岬「え?、言ってる意味が解んないんだけど?」


ゼネラル「お前は、人間の身をもった死神となった。」


岬「は?」

(突然、回想が途切れるほど、怒号が聞こえる。)

警備員「貴様ぁ!議員宿舎で、何してる‼」

給湯室から顔をだし、キョロキョロする岬

岬「わ、私じゃないの?」

男「違うな?」

岬「え?」

ゆっくり後ろを振り向くと、
暗闇の窓辺から、
摩天楼を眺めながら、
コーヒーをすする、
スーツ姿の男に気が付いた。

男「私の名前は、桝田恵斗。厚生労働省副大臣を勤めている。」

岬「桝田恵斗。・・・・」

桝田恵斗(image鈴井貴之
「ここは、一般人は入れない筈だが・・・・もしや君は、だれかの愛人(ラマン)か?(笑)( ̄▽ ̄)」



「はぁ?言ってることがわかんねーんだけど?
・・・てゆうかさ、

モノレール・・・(造るの)止めろよ!」


桝田
「部署違いだ。てゆうか、リニアモーターカーだ。」


岬の手のひらが、青白く光り出した。

岬「あんた、なんか隠してるだろ?」

桝田「は?・・・なんのことだ?(笑)( ̄▽ ̄)」

岬「わたし、頭悪いけど、悪いやつって、大体わかる・・・」


無表情のまま、
異形の小型拳銃を、
スーツのうちポケットから、引き抜く。

桝田
「女の・・・直感か?(笑)( ̄▽ ̄)じゃあ、知られる前に、口べらしをしなきゃな。」

とつぜん岬の背後から、黒い物体が、桝田に飛び掛かる。


ゼネラル「やめろぉぉぉ‼」

飯嶋岬「ゼネラル?」

揉み合う人狼・ゼネラルと桝田。

突然、一発の銃声が鳴り響く。

ピクリと動かない、狼化したゼネラル。

岬「ぜ、ゼネラル?!」


岬が走り寄る前に、
桝田は、ゼネラルの首輪から、IDチップを引き抜き、
持っていた携帯でスキャンすると・・・・

桝田「ふっ・・・素体ナンバー、001か?新幹線襲撃事件の主犯。・・・まだ生きてたとはな?。」

岬「新幹線、襲撃・・・事件?」

桝田「おや?、君は知らないのかい?あの大事件?・・・・まさか、君は、・・・あの事件の生存者かい?」

岬「なんのことだよっ‼」

桝田「実験だったんだよ!」

横たわるゼネラルを、思いきり蹴飛ばす。桝田。

岬「なにすんだよっ‼」

警備員たちが、岬を取り押さえる。

桝田
「実験だったんだ(笑)( ̄▽ ̄)・・・

日本人を改造して、
兵士として売り出すために、

UMA計画を企画して、
海外企業達と極秘研究チームを組み、

ワクチンやら、
遺伝子組み換え食品を、

嘘のキャンペーンに託つけて、
無知無能の人々を誘い込み、

我々の実験結果の不適合は、日本の各地に棄ててきた。

ゼネラルも、そのサンプルそのものだ。(笑)( ̄▽ ̄)

だが、こいつらは、ある意味、自主性をもって、山中を生きていたのには、驚いたがな?」

飯嶋岬「ひどい・・・・。」

光り放つ、右手のチャクラから、笑い声が響き、

再び銃口を岬に向ける、桝田。

桝田「もし君が、あの事件の被害者なら、ゼネラル達を恨みなよ。じゃあ、そうゆうことで。」

瀕死のゼネラルが、言葉を発する。

ゼネラル「お前は・・・・自分の娘まで・・・・殺すのか?」

銃口を、ゼネラルに向け直す桝田。

桝田「なにいってんだテメーは?」

警備員の拘束を振り切り、ゼネラルにすがり付く岬。

ゼネラル「飯嶋岬・・・・この名前は、この子の隣で亡くなった、乗客の名前だ。」

開き直る、桝田

桝田「それがどうした?(笑)( ̄▽ ̄)・・・・人の留守に若い男を連れ込んで、酒池肉林の日々を送ってきた、あの女の子どもが、俺の子供だと?」

傷口を押さえる岬。

岬「ゼネラルっ!、もう喋んなっ‼しんぢまうよぉ!」

ゼネラルが呼吸をあらげながらも、話を続ける。

ゼネラル「結果は・・・・お前に・・・・任せるが・・・・いいか、親は・・・・親は・・・」

再び銃声が鳴り響く。

パトカーのサイレンが響くなか、警備員達の背後から、藤村と嬉野が現れた。

藤村「はーい、今までの発言、撮っちゃいましたーっと。」

嬉野「ネット拡散したから、もうじき、国の不正で大騒ぎだね?」

藤村と嬉野に向け、引き金を引く桝田と同時に、桝田に飛び付く岬。

桝田の上に馬乗りになり、左手で首を絞め、右手のひらを桝田の顔に向ける岬。

岬「もう、過去なんて、どうでもいい。」

右手に埋め込まれたチャクラが、カッと見開く。

その、吸い込まれていきそうな恐怖におののく、桝田。

飯嶋岬「あんたの靈・・・・ぶち抜くわ。」

瞬時に、死後硬直が始まり、絶命する桝田恵斗。

(次回最終回)

クリスマス読みきり小説・第二弾

木崎ゆりあ×空想携帯小説家 イメージ小説

「死神ちゃん」(全三回)

1話・ことのはじまり


砂嵐が写る、
テレビのブラウン管から、

突然、、ニュースが始まる。


ニュースキャスター(image羽鳥慎一
『ただいま入りましたニュースです。・・・・』


映像は、新幹線が
山の中のトンネルから、
抜き出た所で停止していて、


そのまわりには、
車外にひきづり出されて、亡くなった人達や、


買ったばかりの、
地方からの土産の残骸が、散乱している・・・・。


送られてきた映像が、残忍すぎて、思わず、口元を押さえるキャスター

(デレクターが、現地と繋がったとの指示を受け、アナウンサーにキューを出す。)


ニュースキャスター
『・・・ここで、現場の新幹線内と中継を繋げたいと思います。聴こえますか?』

(現場の新幹線)


『こ、こちら、新幹線内・・・なんですが・・・、』

灯りが切れた車内、うすぐらい足場に、なにかが散らばり、前に進みづらい

『・・・まるで、テロリストや、なにかに襲われたような状況です。』

横たわる遺体に手を合わせたり、
安否を確認していると・・・

『なにか、血の臭いやら、獣臭がします。・・・あっ⁉・・・きゃあーっ!』

赤ん坊を抱き寄せた人狼が、牙を剥く。

・・・・・・・・・・・


数年後、日本のどこかにある、

狼峠。

飯嶋岬(image木崎ゆりあ)「おーい、銭ラルゥ」

なれない手つきで、卵を焼く人狼

人狼・ゼネラル(image大泉洋
「るっせーなぁ、いまてぇ、離せねーって!」

飯嶋岬「髪縛ってよー」

ゼネラル「んじゃぁ、こっちゃこいっ。」

古臭い四つ足の椅子に、岬を座らせ、カチューシャをくわえながら、手早く頭上と、左右に髪を束ねていく。

ゼネラル「ほい、できたどー(笑)」

岬は、手鏡で確認するが、不機嫌になる。

岬「んだよー、じじいはセンスねーなー(笑)( ̄▽ ̄)」

ゼネラル「うっせー、はやく食え。」

テーブルに何やら、焼き物を並べ出すゼネラル。

岬「うっわー、またおんなじかよ。」

ゼネラル「いいなら喰うなよ!・・・こちとら、やりくりが大変なんだからよぉー」


調理道具を洗うゼネラルに、伝令係が、声をかける。

伝令係(image上島竜兵fromダチョウ倶楽部
「おやびん、お客が来ていやす。」

ゼネラル「はいよーっ。」

前掛けエプロンで手を拭きながら、見渡しがきく、切り株だらけの高台に出ると、

中年の男達がニタニタしながら、
切株を腰掛けにして、待っていた。

ゼネラル「ま、またあんた達か?」

嬉野(fromHTB)「あ、来た来た(笑)( ̄▽ ̄)」
(嬉野、ゼネラルに向け、ビデオを回し出す。)

藤村(fromHTB)「おーいバカ犬ぅ~元気か?(笑)」

ゼネラル「バカ犬じゃねーし!」

嬉野「でも、満月になると、変わるんだろ?(笑)( ̄▽ ̄)」

藤村「変身しちゃえよ!ほら!」

ゼネラル「いま日中だろ?、バカじゃないの?」

藤村「変身しちゃえよって、いってんの!」

(口喧嘩を制止する嬉野。そのやり取りを、住みかから出てきて見ている飯嶋岬。)

嬉野「ままままま、久し振りの再会じゃないか?」

ゼネラル「嬉野君止めるな?リクエストどうり、変身して、この髭の喉仏を、ガブッ!・・・・」

(ゼネラル達に走り寄る岬。)

飯嶋岬「ゼネラル!なにしてんだよ!」

藤村「おぉっ!お前がさらった、赤ん坊が、ここまででかくなったか?(笑)( ̄▽ ̄)」


飯嶋岬「❓」


ゼネラル「岬には手を出すな?」


岬「ゼネラル、うちらは貧民だから、外部と言葉を交わすなって、言ってたじゃん!」

ゼネラル
「すまない、コイツらとは、訳ありでな?」

嬉野「コイツらとは何だよ!」

藤村「バカ犬。おめぇ、立場を弁えろよ?あん?・・・」

岬「ゼネラルは、バカ犬なんかじゃない、ただのホームレスだ。」

嬉野「君ね、お嬢ちゃん。・・・こいつには、」

急に土下座をするゼネラル。

ゼネラル「頼む‼まだ、その事は言わないでくれ‼・・・せめてクリスマスが過ぎるまで、な、頼む‼」

(顔を見合わせる嬉野と藤村、そして首をかしげる岬。)

藤村
「じゃあ、おめぇに頼みたいことがある。」

嬉野「下手な返事をすると、ヤバイよ(笑)」

ゼネラル「な、なんだ?」

藤村「ある、要人を殺して欲しい。」

ゼネラル「殺し・・・」

嬉野「そいつを消してくれたら、ここの安全だって、まだ保てるんじゃないかな?」

岬「え、なんの話だよ?」

藤村「あのさぁ、狼峠に、国による、リニアモーターカーの建設計画があるんだけど、そいつをぶっ潰して欲しいんだよ?」

嬉野「世間や俺達には、狼峠なんか在ろうが無かろうが、しったことじゃないけど。」

土下座のままのゼネラルに、顔を近づけ、囁く藤村。

藤村「お前も、俺も、ある意味国の被害者だ?・・・・金は取れねーだろうが、主張ぐらい通そうや・・・なっ?(笑)( ̄▽ ̄)」

膝をバシッと叩き、立ち上がるゼネラル。

ゼネラル「うぉし、狼峠の未来のためにぃ~、やるぞっ!」

岬「展開(いみ)わかんねぇー。」

(夜、東京に向かう車中。)

藤村「これからぁ、東京に向かい、要人暗殺を、結構するっ!」

(嬉野は、ビデオを回しながら、質問をする。岬は、カメラが珍しいのか、やたらと映りたがる。)

嬉野「あの、この子は、呼んじゃあ不味いんじゃないかい?」

ゼネラル「大丈夫だ。岬には、"特別な力"(スペック)を授けてある。」

右手のひらを見つめて、ゼネラル達に見せつける岬。

飯嶋岬「ね、ね、これっ?、これでしょ?(笑)( ̄▽ ̄)」

岬の手のひらには、不気味な目が埋め込まれていて、何処からか薄気味悪い笑い声が聴こえる。

(声image・黄金バット

走行しながら、左右に車体が揺れる。

藤村「止めろって!事故るだろぉ!(笑)( ̄▽ ̄;)」


嬉野「この子、頭おかしいんじゃないか?」

岬を力付くで押さえ込むゼネラル。

ゼネラル「まだ、チャクラのコントロールが出来ないか・・・・」

(2話へ)

⑧(終)ここにも、天使は居る。#image原案:NMB48

最終回
 好きやねん

#地上

白昼、次々と道端に転がる男達。

それを見ていた、ある女性が、

突然昏睡になり、
寝込んだ、連れの男性を、
必死に揺さぶり起こす。

女性
「ねぇ、起きてよっ!・・・・どうして、いきなりっ!」

幻魔・ケセランパサラン(image・ブルゾンちえみ)「あーっははははは・・・クズな男達は、みーんな、見果てぬ夢に溺れていけばいい。(笑)」

何かを振り撒きながら、街中を練り歩く幻魔。

そして、夢遊病のように、フラフラと幻魔の後を歩く男達。

それはまるで、ハーメルン魔笛のよう・・・。

その後を追う、もう一人の関西天使。

関西天使 ふうちゃん(image矢倉風子fromNMB48)
「なんかアイツ早い・・・、歩いてるはずやのに、なんかスポーツカー並みや・・・」

幻魔ケセランパサランは、しつこく追いかけてくる天使を振り払うために、背高のブリキ男達に顎で合図を送る。

ふうちゃん
「な、なにっ?」

ふぅちゃんの前後に、立ち塞がる男達。

錻男①
ケセランパサラン様の邪魔する奴は・・・」

両脇に刺した長剣を抜く錻男①

錻男②が背後で、2丁拳銃を構える。

錻男②
「絶対に、倒す!」

関西天使が居直り、
視界を広く取るため、

錻男たちが見えるように、
何気に横を向き、

腕を組ながら、仁王立ちする。

関西天使・ふぅちゃん
「へーっ、兄ちゃんたち、ガチでウチと、ケンカするん?(笑)( ̄▽ ̄) 」

錻男①
「当たり前だ‼」

挟み込むように、
天使に向かって、
長剣をスライドさせるが、

ふぅちゃんは、
タイミングよく、
長剣の先端に飛び乗った。

ふぅちゃん
「あかんやん?(笑)( ̄▽ ̄)」

ふぅちゃんが、錻男②に背中を向けた瞬間、発砲音が響く

一発目は、
背後から右ほほを掠め、

二発目は、左脇の下を間一髪で掠めた。

ふぅちゃん
「うちな、もともと人間やってん・・・ダンス好きで、音感は半端ないねん(笑)( ̄▽ ̄)」

錻男の長剣が、再び左右に拡げるようにスライドする瞬間、トランポリンのように飛び上がるふぅちゃん。

関西天使・ふぅちゃん
「よっ!(笑)( ̄▽ ̄) 」

着地し向かい合う、天使と錻男達。

錻男①「アタック!」

突然、掛け声を1つ上げ、
長剣を持った左右の腕を、
ブンブン交差させたりして振り回しながら、

ふぅちゃんに迫ったり離れたりしてる。

ふぅちゃんは、ジタンダを踏む。

ふぅちゃん
「もおっ!なんやねんなぁっ!来んならコイや!」

錻男②「なら、そうするよ。」

突然放たれた、鈍い銃声

ふぅちゃんの眉間の寸でで、誰かが、
ふぅちゃんの目の前に立ち、左手で、
瞬時に、銀の弾丸を握り潰した。

ふぅちゃん
「さ、さや姉❗」

関西天使・さや姉
「またせたなぁ?ふぅちゃん(笑)( ̄▽ ̄) 」

さや姉の姿(けはい)を感じ、振り向く、

幻魔・ケセランパサラン

ケセランパサラン
「あら、消滅しなかったのね?(笑)」

ケセランパサランが、
瞬間移動した時には既に、

さや姉と ふうちゃんが、
刑事ドラマのように、
錻男達を取り押さえていた。

さや姉「どや?(笑)( ̄▽ ̄) 」

ふぅちゃん
「うちらはな、
ガチでやらへんでも、

さや姉が居れば、
お茶の子さいさいやねん!(笑) 」

ちょっと寂しげな表情を浮かべた、さや姉。

ふぅちゃん「さや姉?・・・どないしたん⁉」

さや姉「ん?・・・いや、ナンでもないねん。」

古びたフランス人形の廻りに、複数の薔薇のつたが蠢く、ケセランパサラン

幻魔・ケセランパサラン
「ねぇ、あなた達が抑えてるのって、誰?(笑)」

ふぅちゃん
「そんなん決まってる・・・ん?」

さや姉
「くるみ割り・・・💂人形⁉」

天使達が抑えていたのは、
バッキンガム宮殿を護る、
衛兵の形をした、

くるみ割り人形だった。

ケセランパサラン
「キャリアウーマン、らしくはないわね?(笑)」

ケセランパサランは、複数の薔薇のつたを伸ばし、ふぅちゃんを捕らえて、高く掲げた。

さや姉「ちょ、・・・なにすんや!」

ケセランパサラン
「ねぇ、勝負しない?」

捕らえたふぅちゃんの背後に、もう一人、拘束されたまま、誰かが高く掲げられた。

さや姉「うわ、おっさんっ!」

死にぞこなった男は、生命力を吸われ、かなり窶れている。

さや姉「勝負ってなんや!」

焦らしトークの幻魔。

ケセランパサラン
「キャリアウーマン?・・・貴女も、天使の端くれなら、ちゃんと答えられるわよね?」

さや姉「答え次第で、なにする気や?!」

さや姉の、瞬時の怒りに反応した妖刀・虎鉄が、ゆっくりと鈍った光を放ち出す。

さや姉は、刀から発する妖気に囚われかけている。

さや姉「き、(斬りたいっ・・・コイツから、ごっつう、血を出してみたい・・・)・・・・」

さや姉の後で囁く、姿なき界王

姿なき界王
「怒るは、地獄ですよ。」

妖気に苦しむ さや姉

さや姉「だったら、こんな刀持たすなやっ!」

幻魔には、界王の姿は見えない。

ケセランパサラン
「あら、情緒不安定ね?(笑)」

叫ぶ、ふぅちゃん。

ふぅちゃん
「もう、このおっさん死んどるから、うちを助けてぇ~!」

昏睡状態なのか?、死にかけた男は、うつ向いたままだ。

さや姉
「どするぅ?・・・。どないしょ・・・(めっちゃイライラする。なんでや?)」

ケセランパサラン
「さぁ、答えて頂戴!(笑)・・・天使がぁ、護りたいのは・・・仲間の命か?・・・」

ふぅちゃん
「さや姉❗」

ケセランパサラン
「死に行く、人間達か?・・・・」

妖刀・虎鉄に意識を奪われているのか、天使の形相が、次第に険しくなる・・・・。

ケセランパサラン
「さぁ、答えよ!」

虎鉄の刃が、ケセランパサラン本体の、フランス人形の胸部に突き刺さる!

ケセランパサラン
「なっ!、なにぃ?・・・・」

さや姉の脳裏に、誰かの思い出が飛び込む。

#回想・アンティークショップ

今より美しかった、
フランス人形を中心に、
両脇には近衛兵の姿をした、くるみ割り人形が、
まるでフランス人形を護るように、
ショーケースに佇んでいる。


フランス人形(ケセランパサランの本体)「私は、愛されたかった。・・・・ずっと、ずっと、誰かの側に居たかった。・・・・」

#第一次世界大戦

飛び交う戦闘機、爆撃で焼き付くされる町並み。

店主だろうか?亡くなった老人が庇うように、フランス人形と近衛兵の人形が護られていた。

フランス人形
「ただ、それだけだった。」

時は流れ、数年前、町内会のバザーに出品される人形達。

フランス人形
「私のからだが、古ぼけて行くたびに、拾われても、金と引き換えに棄てられる始末・・・」

さや姉「なんや・・・なんか、おっさんと似てるやん・・・・」

フランス人形
「そう、あの男も、私を捨てたの・・・・」

さや姉「え?」

#(回想)数年後、バザー会場

キャバ嬢と死にかけた男は、日中からへべれけでバザーに現れた。

さや姉「何しとんねん!やっすい女(スケ)つれ回しとって!」

だらだらっと、死にかけた男に甘えるキャバ嬢。

キャバ嬢
「ねぇーえー、フランス人形ちょーだーい?(笑)( ̄▽ ̄)」

死にかけた男
「え?、なにすんの?」

キャバ嬢
「おにぃちゃんが遊びに来ないからぁ~、となりでぇ、ねんねすんのぉ~キャハハ。」

死にかけた男は、何処かで拾った財布から、札束を取り出して封を切り、フランス人形を買った。

さや姉「あんのボケぇ!」

数日後、死にかけた男は、キャバ嬢にフラれた腹いせに、同居してた部屋に、残されたフランス人形を、リサイクルショップへ売ってしまった。

雨が降るなか、寂しそうに野外に置き去りにされる、フランス人形。

フランス人形
「その時私は誓ったの・・・この国の男を食い潰すっ・・・・てねっ?(笑)( ̄▽ ̄)」

闇夜の曇り空の隙間から、

一筋の光が、
人形達に降り注ぐと、

フランス人形達は、人間に成った。

#回想 が終わり、
ケセランパサランの体での一部である、

薔薇のつた達が、
一斉に枯れ始め、

幻魔の体から、
ひかりの欠片達が、
上空に立ち上ぼり出した。

さや姉
「あんたも、寂しかったんやね・・・・?」

フランス人形
「こんど生まれ変わるなら・・・・あなたのような、天使に、なりたい・・・・。」

一瞬、ストロボを焚いたような光が弾けると、フランス人形は、バラバラに成った。

ふぅちゃん
「なんか・・・、なんかしれへんけど・・・切ない・・・・。」

深いため息を、夜空を見上げながら、1つつくさや姉。

さや姉「なぁ、ふぅちゃん?」

ふぅちゃん「なにぃ?改まって(*´ω`*)・・・」

さや姉「うちな、冥界に堕ちてん・・・・」

目を覚ます、死にかけた男。

死にかけた男。(image斎藤工)「あ。・・・?」

困った表情で仁王立ちする、さや姉

さや姉「あ?・・・や、あらへんやろっ?(笑)( ̄▽ ̄)・・・てゆうかあんた、もいっぺん死んだ方がええんちゃう?・・・ごりっごりに痩せとんやから( ̄▽ ̄)このまま。ジャストなうやで(笑)」

ふぅちゃん「さ、さや姉?」

死にかけた男に詰め寄るさや姉

さや姉「しっかし、ホンマあんたな、思い遣り・・・無さすぎや。」

死にかけた男
「え、あの・・・なんかすみません。」

さや姉「あんな?、あんたを苦しめとんのは、ホンマはあんたや。・・・・寂しがりで、立ち回りが下手なのは、よう解ったけど・・・・」

体の消滅が始まる、さや姉。

ふぅちゃん「さや姉っ?」

さや姉「え、?・・・なんでや?、まだ思いを告げてへんのに?」

ふぅちゃん「さや姉、冥界に堕ちたって・・・うそやろ?」

死にかけた男
「あの・・・また、話が遠いんですけど?」

死にかけた男の言葉に、いい加減頭に来た、関西天使・ふぅちゃん。

ふぅちゃん
「はぁ?(怒)・・・

あんた、
何ゆうてんや?・・・・

あんたの為に、
天上界の務めをなげうって、

冥界に堕ちたために、
天使の座を捨てざるを得なかったんやで‼

ほんま解っとんのかっ?!」

今にも食い付きそうな、ふぅちゃんを止めるさや姉。

さや姉
「あかんっ、ふぅちゃん。ルールはルールや。」

さや姉の下半身は、既に消滅している

ふぅちゃん
「さや姉!」

さや姉
「これはうちの運命や。・・・でもうちは、後悔してへん。おっさんには、やきもき?させられたけどな?・・・これも所願満足や(笑)」

死にかけた男は、消滅しかけた、さや姉に詰め寄る

死にかけた男
「ちょっとまってくれ‼、私はまだ、まだ貴女に、聞いてもらいたいことがあるんだ‼・・・・頼む、行かないでくれ‼」

さや姉がふぅちゃんに、何かを伝えた。

ふぅちゃん
「うちには無理や!・・・さや姉から、なんも引き継ぎしてへんのにっ!」

・・・・・・・

#回想・死にかけた男

あれは・・・・
夢だったのか?

神も仏も信じない、
私の目の前に、

舞い降りたセゾン・・・・

彼女は、ちっぽけな私に、何を伝えたかったのだろうか?

#回想が明け・目覚ましの音

死にかけた男が、目覚ましの音を止めると、間髪なしに、

関西弁の女性が、フライパンとお玉で、ガンガン叩きながら、男を起こす。

女性
「おいっ!樫見屋新太郎‼、遅刻すんでっ!」

死にかけた男(樫見屋新太郎・image斎藤工
「え?、なんで君が・・・ここにいるの?」

満面の笑みを浮かべるさや姉。


(おわり)