空想携帯小説家作品集ht2355(20120708)'s blog

空想携帯小説家の作品を公開しています。

(後編)日テレドラマ❎空想携帯小説家「恋のバカンス~it's a Heartful comedy?」

(後編)
(渋谷のライブハウスから、駆け付けた萌琉、玉緒、小野寺太一、そして、ボーイフレンドの孝。

そして、薄暗い病室に、酸素マスクをつけた、萌琉の母である、晶が、目の前に横たわっている。)

黛萌琉
「あ、あのっ・・・マッ(あ、違っ。)・・・母の具合は・・・」

(問われた担当医は、キョトンとした顔で、晶の姉である玉緒に視線を向けた。

玉緒は、必死に首を横に降り、言いたくなさげだ。

そして萌琉たちの向かい合わせには、勘九郎達が、晶の様子を伺っている。)

勘九郎
「・・・・」

(死しても何時もは、口数の多い勘九郎だったが・・・)

中村金次郎
「黛君。・・・・だいじょぶだ。・・・・晶は、(病に)負けんさ。(笑)」

(わかりやすく強がる勘九郎。)

勘九郎
「ハァッ(笑)。そんなん解ってまんがな、あの女が、そんな容易くくたばりまっかいなぁーっ(笑)」

(真顔で言葉をつまらせる、金次郎)

中村金次郎
「・・・・・」

勘九郎「・・・・すんまへん。」

(突然誰かが、勘九郎の背中を叩く、いや、どつく。)

勘九郎「なんや・・・いま、取り込み中や・・・」

(だんだん背中を叩く力が強くなる)

勘九郎「やかましなぁーっ‼誰やっ‼・・・って、ありゃりぁっ?↗️」

(両手を、仁王立ちのように腰に手を回してる晶 )

黛(旧姓・中村)晶
「しっ‼・・・それは、こっちがしりたいわょぉぉぉ‼・・・」

(なぜか、小声になる晶。)

勘九郎「晶おま、だいじょぶなんか?身体?」

晶「・・・数ヵ月前にね、お医者さんにいったら、子宮筋腫だって。」

勘九郎「悪性なんか?」

晶「さぁ?。来月検査入院することになってたんだけど、このザマ。(笑)・・・・

てゆうか、
なんで、勘九郎(あなた)がこんなとこ、彷徨いてんのよぉっ‼」

勘九郎
「知らんがな!

なぁ、おとうはんっ?(笑)・・・うぅわ、ありゃりゃぁ~」

(笑顔で、背後にいると思っていた金次郎に、愛想を振り撒きかけた勘九郎だが・・・)

閻魔大王(image大竹しのぶ
「黛勘九郎っ‼・・・」

勘九郎
「は?・・・あれっ?おとーはんっ?」

(閻魔の顔を見ないように、金次郎の姿を探す勘九郎。)

晶「ちょっと、勘九郎‼」

勘九郎の右耳を吊り上げる晶。)

晶「あーんたが、あんなつまんない死に方してから、一人で、大変だったんだからっ!」

(左耳を吊り上げる、もう一人。)

閻魔大王
「黛勘九郎。・・・もう、年貢の納め時だ❗」

勘九郎「いたたたたっ‼・・・俺は、スポック星人かっ?!・・・二人とも、ちょと待ってくれっ!。・・・

晶‼・・・晶は、このままでええんか?」

晶「なにがよっ?」

勘九郎「かっわいい、一人娘が、路頭に迷うんやどっ?」


(ライブハウスから駆け付けた、黛萌琉達だったが、数時間経ち、気が付けば孝と、二人っきりで、晶の様態を見守っていた。)

黛萌琉
「私のせいだ・・・」

孝「は?・・・なにいってんだよ?。」

萌琉
「おまけに、今日のライブだって、作詞が間に合わなかったし・・・」

孝「小野寺オーナーには、黛のおかげで、(退去を)待ってもらってる。」

萌琉「それは、オーナーが、勘九郎(親父)の旧友(ダチ)だっただけで・・・・」

(花びんに、華をいけて、病室に戻ってきた小野寺太一)

小野寺太一
「萌琉ちゃん、ゆうたかな?・・・それは、ちゃうで。」

(花瓶にいけた華を、そっと晶の枕元に置くと、

鞄のなかにしまっていた、
タブレットから、高校生時代の萌琉が、作詞部門で最優秀賞をとった記事を検索して、萌琉に見せる太一。)


萌琉「・・・」

小野寺「おっちゃんな、確かに、先輩後輩の仲やったけど、萌琉ちゃんがうまれとったこと、ぜんっぜん知らんかった。」

(突然ボケる萌琉)

萌琉「て、事は、私っ・・・誰かの隠し子っ?」

孝&小野寺太一
「て、なんでよっ‼」

(困惑ぎみだが、ケラケラ笑う、太一)


小野寺太一
「ほんま、ゴリッゴリに、先輩の娘やなぁ~(笑)」

(何か安心したのか、堰を切ったように、うつ向きながら呟く萌琉)

萌琉「私、なにやっても、続かなかった。・・・

高校通っても、

マジ友は、
一人も出来なかったから、

バスケとか、

書道とか、

腕をあげて、
誰かに、認めてほしかった。・・・

空気みたいに生きてるのが、
息苦しくて、息苦しくて、堪らなかった。・・・

家に帰れば、将来のことを詰問されてばかりで、

何をどうしたらいいか、解んなくて・・・」

(瞳に涙を溜め、今にも泣き出しそうな芽琉に・・・)

孝「おいで。ハグしてやるよ。」

(いてもたまらない芽琉は、孝の胸に飛び込み、その胸で、声を殺すように泣く芽琉。)

孝「俺は、黛のそばにいっから・・・・
本命じゃなくても、いい。

お前の親父さんの、
真似事が、させてもらえればいい。

・・・ただ、それだけでいい。」

金次郎「いまどき、珍しい青年ですな・・・」

勘九郎「ほんまでんな。」

(深夜。病室の外で、ライブ用の作詞をする芽琉。)

(回想)
「世間知らずだった少年時代から」

晶にひっぱられ、桜の花びらが舞う、小雨混じりの、小学校の門をくぐる芽琉。

「自分だけを信じてきたけど」

高校時代、当時の親友に裏切られ、

どしゃ降りのなか、
交差点で泣きながら、立ちつくす芽琉。

「心ある人の、支えの中で、
何とか生きてる、現在の僕で」

就活しながらも、
作詞家の夢が捨てられず、

東奔西走を繰り返す芽琉。


「弱音さらしたり グチをこぼしたり

他人の傷みを 見て見ないふりをして」

将来を心配する晶に、
愚痴をこぼしたり、

晶が時折具合悪いのを知りながら、自室にこもる芽琉。

「幸せすぎて大切な事が
解りづらくなった 今だから」

漸く、大手商社の採用が決まり、ホームパーティーの中で、喜びを分かち合う芽琉。


「歌う言葉さえも見つからぬまま、

時間に追われ途方に暮れる」

そして今、晶が緊急入院して、動転する芽琉。

「愛すべき人よ 君も同じように
苦しみに似た 想いを抱いてるの」

就職先で、
使えないやつと苛められ、

女子トイレの中で、
ガラホの待ち受けの、
勘九郎の写真を見つめて、

無言の助けを求める芽琉。

「STAY

何を犠牲にしても 守るべきものがあるとして」

せっかくの就職先を辞め、
作詞家の道を、模索し始める芽琉。


「僕にとって今君が それにあたると思うんだよ」

渋谷のライブハウスで働く、孝と出逢う芽琉。


「夢追い人は、旅路の果てで、
一体何を、手にするんだろう」

ウエディングドレスで、

砂浜を歩いてるなか、

熊のぬいぐるみを、

両手で救い上げるが、

すべて芽琉の指先から、

すべてが、零れ落ちて行く・・・


「嘘や矛盾を両手に抱え

『それも人だよ』と悟れるの?」

真夜中に帰宅する、両手にコンビニの袋を抱えた、勘九郎を問い詰める晶。

襖からちょこっと顔をだし、二人の口喧嘩を見ている、幼少の萌琉。

「愛すべき人よ 君に会いたい

例えばこれが 恋とは違くても」

勘九郎の墓前で、手を合わせながら、何かの思いをぶつける萌琉。



「STAY

僕が落ちぶれたら 迷わず古い荷物を捨て

君は新しいドアを 開けて進めばいいんだよ」

渋谷のライブハウス。

萌琉の作詞の曲を、
丁寧に歌って行く孝。

その曲の間奏に、舞台袖から、エレキギターを奏でながら、壇上する萌琉。

(萌琉が演奏する、エレキギターをみて、絶句する勘九郎。)

勘九郎
「あれ、ワシの大事にしとった、デニムのずぼんやないかいっ!あんの、バカ娘!ズタズタに切り裂いて、ギターに貼り付けおってからに!」

(舞台に飛び出そうとする、勘九郎の肩を掴む晶。)

晶「あたしが、萌琉に言っとくから。」

(薄い光の粒達が、晶を飲み込んでいく)

勘九郎「まぁ、たの・・・・むわ。」

(勘九郎が、背後を振り向くと同時に、微笑みを残しながら、消えて行く晶。)


勘九郎「晶・・・・」



「STAY

何を犠牲にしても 手にしたいものがあるとして

それを僕と思うのなら もう君の好きなようにして

自分を犠牲にしても いつでも

守るべきものは ただ一つ

君なんだよ

いつでも 君なんだよ 。」

(曲が終わり、ライブハウスは、大盛況で幕を閉じた。

翌朝、二日酔いで、ベッドのなかでモゾモゾしている萌琉。)

中村玉緒(晶の実姉)「でも良かったわね?、単なる貧血で。(あきれ顔)」

黛 晶(旧姓・中村)
「まー、よかったんだか、悪かったんだか(笑)」

(晶と玉緒が、朝食の支度をしている二階では・・)

勘九郎「ワシのお気にのデニムを、ギターに貼り付けよって!」

(勘九郎から、エレキギターを取り上げ、デニムの張り付き具合を見てる、中村金次郎)

金次郎「ほぅ、なかなか器用な仕上がりじゃないか?・・・」

勘九郎「そぅでっしゃろ?(笑)」

金次郎「さて、どっちに似たのやら(笑)」

(可愛く くしゃみする晶)

玉緒「あら、風邪?」

晶「ううん、なんか、・・・・勘九郎(あいつ)かな?」

(大きいくしゃみをする、勘九郎に驚き、ベッドから転げ落ちる萌琉。)

勘九郎「大丈夫か?萌琉?」

(頭に被ったシーツを取ると、目の前に、亡くなった、勘九郎の笑顔が)

萌琉「うそ・・・-」

勘九郎「ワシや(笑)。」


萌琉「出っ歯・・・・(笑)」


勘九郎「なんでや!(笑)」


(勘九郎には、上から聞きなれた声がする)


閻魔大王「黛勘九郎!」


勘九郎「はあい(笑)・・・、わ!」



(終わり)

日テレドラマ❎空想携帯小説家「恋のバカンス~it's a Heartful comedy?」

原作原案 ・

明石家さんま
主演ドラマ

恋のバカンス」より。

(前編)

雲の上を、
誰かに追われながら、


なぜかスローモーションで走る、

勘九郎明石家さんま)。

勘九郎
「ちょ、ちょっと待てってぇっ‼ ・・・・」

勘九郎の後を、
出刃包丁を振りかざしながら、

金切り声を上げる、喪服姿の女性。)


閻魔大王大竹しのぶ
「待ちなさいよぉ!、あんたは、いい加減こっちに来んのっ‼」

(走りながらも、振り向きながら、反論する勘九郎。)

勘九郎
「なっ‼、なんでやっ‼」

閻魔大王
「女泣かせは、
地獄行きだと、

そーばは、決まってんだっ❗」

(いきなり立ち止まり、
メモを取るふりしながら、惚ける勘九郎。)

勘九郎
「えーと、九十年代の日本の相場は(笑)・・・」

閻魔大王
「ふざけんなっ‼」

(降り下ろされる出刃包丁

やがて、フェードアウトして、勘九郎・叫び声のアドリブ)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(中村家・萌琉の部屋  目覚まし音が、だんだん高鳴り、

がばっと、ベットから起きる萌琉

汗をかき、息苦しそうだ。)


黛萌琉(浜辺美波
「また、見ちゃった。・・・出っ歯・・・。」


(オープニングイメージソング「everything(it's you)/ Mr.Children」)

(中村家実家

朝食の支度の慌ただしさにも関わらず、声をかける晶)

黛(旧姓・中村)晶
「萌琉ぅ、早くしなさい!またクビになるわよッ‼」

(2階の自室から、階段を、リクルートスーツで走り降りる萌琉)

晶の姉、萌琉のおばにあたる中村珠緒( 高島礼子
「萌琉ちゃんは、いっつも元気ねぇ~おばちゃんも見習わなくちゃ(笑)」


(トーストをくわえ、台所に置きっぱなしの、バックの中身をチェックする萌琉。)


「萌琉、じいちゃんに挨拶は?」

(萌琉・口にくわえたまま、
仏前に座り、食い掛けのトーストを供え、鈴を軽快に、3回鳴らして、合掌する萌琉だったが・・・。)

萌琉「顎じぃ、行ってくんね❤」

仏前の写真(中村金次郎 - 斉藤洋介)が、イヤーな顔に変わる。

仏前に供える膳を持ってきた晶が、

玄関に向かって走る、
萌琉を叱りつける

晶「萌琉っ‼

仏前に食い掛けは、

ママはいっつも、
置くなって、言ってるでしょっ!」

(萌琉は、
返事も振り向きもせず、引き戸を開けたまま、
飛び出していく。)

萌琉「行ってきまーす(笑)」

(食い掛けのトーストを、下げ、思わずぼやく晶。)


「とうさんゴメン。・・・・(見つめる遺影が微笑む)

あんのバカ娘ぇ~っ‼・・・勘九郎(あいつ)に似すぎっ‼・・・

マジほんっと、
大きくなるにつれ、頭に来ちゃう。(仏壇から外して、伏せてある写真楯をあげて、睨み付ける晶。)」

中村珠緒( 高島礼子
「でも、晶だって、高校の時は、あんなもんよ?(笑)」

(頭いたいーって、ジェスチャーしながら、睨み付けていた、写真立てを、再び伏せて反論する晶。)

晶「おねいちゃん、私そこまで、だれてないはずよ!・・・勘九郎に出会う前は❗」

(呆れ顔の珠緒)

中村珠緒
「あーはいはいっ(笑)」

渋谷駅

女子トイレの中で着替える、萌琉。

萌琉
「急げや急げっ‼・・・バイトに遅れちゃう~っ‼」

紙袋にリクルートスーツを突っ込み、
そのまま、コインロッカーにぶちこみ、


駅前の、喫煙スペース近くで、誰かを待つ萌琉。


物陰から、
萌琉を見つめる勘九郎

勘九郎
「ああっ、何しとんねんうちの娘は❗・・・・」

しつこく勘九郎の、
右肩を叩く誰かの手。
勘九郎、アドリブで叩く手を、はね除ける)

勘九郎
「なんやねん・・・・」

勘九郎
「しつっこいなぁー」

勘九郎
「取り込み中やて・・・」

(ぶちギレる勘九郎

勘九郎
「てぇんめ!、このアホんだら!・・・さっきっから、何さらしとんじゃごらっ‼」

中村金次郎 ( 斉藤洋介)「やぁ、・・・黛くん。」


勘九郎が振り替えると、着流しの男がいる。)

勘九郎「あ・・・おとーはん。いてはったん・・・ですねぇ?」

中村金次郎
「あぁ。・・・・だいぶ、前からね。」

(着流しの金次郎に、ボソッと一言)

勘九郎
「おとーはん。さむないの?(着流しで)・・・」

(駅前で、ティッシュ配りを終える萌琉達。)


背の高い男(竹内涼真
「さぁ、ティッシュ配り終わったら、行くよ。」

黛萌琉「はーい❤(笑)」


(背の高い男の腕に、
自らの腕を絡めて、何処かにあるきだす萌琉。

それを半ば、諦めるように眺める勘九郎たち。)


中村金次郎
「・・・やはり(彼女は)・・・晶と、黛君の子か・・・」

照れる勘九郎

勘九郎
「え?・・・・

あ、はい・・・。

それにしても、
おとーはん?。

(然り気無く、金次郎と肩を組む、勘九郎。)

うちの子、
中々のベッピンでっしゃろぉ~っ、

名前は・・・」

(無表情で呟く金次郎。)

中村金次郎
「萌える琉れと書いて、萌琉(める)・・・・だったよね?」

(なーんだ、しってんじゃん的笑顔の勘九郎。)

勘九郎
「ほぉ~っ、もう知っとんかいなぁ~っ(笑)」

(軽く咳払いする金次郎。)

中村金次郎
「だからっ、・・・・前からだって・・・・」

勘九郎「はいっ?・・・・」

渋谷、
とあるライブハウス

(萌琉の仲間の青年達が、思い思いに、店の手入れをしている。)

青年①
「今日、どれだけギャラリー呼べそ?・・・萌琉?」

萌琉「(チラシティッシュを)撒くだけ撒いたから、なんとも言えんなぁ~っ(笑)」

女の子①
「萌琉ちゃんっ、よゆーブッこいてると、バン(ド)コン(クール)まで、もう1ヶ月切っちゃうからね?・・・作詞の方お願いね(笑)」

(背中ごしで、萌琉達の会話をきく勘九郎たち。


勘九郎
「あ、おとーはん?あん歳で晩婚って、なんでっしゃろ?(笑)」

金次郎
「黛君。バンドコンクールの話(りゃく)では、ないかね?」


勘九郎「はーっ‼(笑)・・・バンドと、コンクールで、バンコンって。最近のわかもんには、ついていけまへんなぁ~っ、なんでも略しおってからにぃ(笑)」

金次郎
「・・・・」

(萌琉達の会話)

女の子②
「萌琉は、中学の時んから、知ってるけどぉ、夏休みの宿題なんか、いっつもギリッギリだったよねぇ~っ(笑)」


萌琉「それいう~っ?いまいう~っ?おまゆう?(笑)」

(萌琉のおどけと重なるように、勘九郎の声が響く。)


勘九郎「まじかっ?」

(思わず、でかい声をだした勘九郎の声に、ギョッと驚く、萌琉達。)

青年①
「いま、だれか声しなかった?」

(金次郎が、勘九郎をさとす。)

勘九郎「娘ん事、なーんも、知らんかったーっ。」


金次郎「黛君。今更だが、我々はもう、この世のものでは無いのだよ。」

(うつ向きながら、ふて腐れる勘九郎。)


勘九郎
「わかってまんがな・・・(懐からタバコを取りだし、その一本を引っこ抜くと、吸い込み口を、下に向け、トントントンする。)」

金次郎
「ここ、禁煙じゃないかね?(地下室だし・・・)」


勘九郎
「あーかまへん、かまへん、

かまへんライターつってな?(笑)

(くわえた煙草に、火をつける勘九郎。)」

金次郎「君と(萌琉と)似てないのは、タバコを吸わないくらいか?・・・」

金次郎が、ため息ついた瞬間・・・・

警官「警察だーっ‼(アントニオ猪木風口調で)」

(地下室で、突然の物音に、ビックリする萌琉達。)

萌琉「ほっ、本官(ほんかん)君‼」

勘九郎「だれや、あのおっさん。」

(先程の勢いはどこへやら、年甲斐もなく、萌琉に対して、しどろもどろになる警官。)

警官(佐藤二郎)
「めっ、萌琉ちゃんっ‼・・・・きっ、君は、こんな・・・うすぐらーい所で、たむろしちゃダメだ❗」

金次郎
「少々滑舌は、悪そうだが・・・・警官には違いない。」

(背後の金次郎に、振り向く勘九郎


勘九郎
「わかってまんがなっ‼」


黛萌琉
「はぁっ⁉・・・ナニ?たむろって?」

(萌琉に顔を合わせようとする勘九郎。)


勘九郎
「萌琉ぅ‼・・・

歳上は、あかんてぇ~っ、

なぁ~っ萌琉ぅ~っ‼、

いっくら彼氏が、公務員でも、
あかんてぇ~」

見えないはずの、
勘九郎の顔を、

萌琉は両手で挟むように持ち、

ぐいっと、壊れたワイパーを戻すように、左に倒す。

(グキッと音入れ)

勘九郎
「あたっ‼・・・・おまっ、父親の首、ひねるかぁ~っ?‼・・・」

ずかずかと、

萌琉を囲む友人を
押し退ける警官は、

見えない筈の、
勘九郎の左肩を背後から、扉を開くように、引っ張る。

勘九郎
「何さらすんじゃ‼」


警官(本官君/佐藤二郎)「(ねちっこい言い回しで)萌琉ちゃん、おうちに帰ろう!(笑)」

萌琉
「はぁっ?・・

もう、
小学生ぢゃないっつうのっ‼」

(回想・萌琉と本官君の過去)

派出所前をうろつく萌琉。

本官君
「めるたん、どしたぁ?(爽やか青年風口調で)」

萌琉
「本官(ほんかん)君、落とし物ぉ~っ(笑)」

(萌琉の摘まんで持っている物は・・・)

本官君
「なんでネズミっ‼」

(派出所の机に、ネズミの死骸を、放り投げる萌琉)

萌琉
「みなさーん、お巡りさんがぁ、ネズミのしたいで騒いでまーす。(笑)」

本官君
「だ、だ、だって、だって、机の上にぃっ‼」

(ゲッラゲラ笑う、幼少の萌琉の顔で、回想がおわり、ドンびく金次郎と勘九郎。)

中村金次郎
「黛君・・・」

勘九郎
「どこでぇ、(子育て)間違えたんやろ?・・・(^_^;)」

(開けっぱなしの、ライブハウスの扉から、ゆっくりだれかが降りてくる。)

関西弁の紳士
「なんやぁ?土曜だっ中のに、・・・・」

(ん?って顔になる勘九郎。)

勘九郎
「おっ!おまえ!、太一ぃっ‼( 生瀬勝久)太一やないかいっ‼」

無論、小野寺には、勘九郎の姿は見えない。

それどころか、ヤブ蚊を払う小野寺。


勘九郎
「お、わいや、ま・ゆ・ず・み・やてっ‼、たいちーっ‼(笑)」

勘九郎の後輩・
小野寺太一( 生瀬勝久
「なんやぁ、さっきっから、蚊がブンブンやっかましイなぁ~っ・・・・」

(真顔で、勘九郎の突っ込み)

勘九郎「誰がヤブ蚊やねんっ。・・・・ちぃ吸うたろか⁉」

小野寺
「さっそくでなんやけどぉ、兄ちゃんたち、メジャーデビューでけへんやったら、でてもらいまひょか?あん?」

(顔を見合わせる、萌琉の仲間たち。)

背の高い男
「すいません支配人。今日のライブは、必ず成功させますから、3ヶ月分のリース料は、もう少し、待って貰えますか?」

(背の高い男に、食い入るように、顔を近づける小野寺太一)

小野寺太一
「あかーんっ。ほんまやったら、金で方つけるのが、世のじょーしきや‼」

背の高い男が、恥も外聞もなく突然、土下座をする。

背の高い男
「どーか・・・・どーかっ、あと1ヶ月だけ、ライブ活動をさせてください!」

小野寺太一
「あかーんっ‼うちも、ビジネスで、飯くうてますねん‼兄ちゃん、世の中、プロミスや‼、プロミス‼・・・」

勘九郎
「くっそっ‼・・・太一のやつ!俺が死んでから、あいつガチ、天狗になっとるなぁ!」

萌琉が、土下座をする青年に背を向けるように立つ!

黛萌琉
「もういいよ。孝ちゃん‼・・こんなに頼んでんのに、待ってくんないなら!」

小野寺太一
「君、だれや?」

意外な抵抗を示す、萌琉に関心を示す勘九郎

勘九郎
「おっ、なんや?」

背の高い男・孝
「まゆずみ・・・・」

小野寺太一
「おいおまえ、今何ゆうた?」

孝「ま、まゆ・・・」

小野寺「ずみ?」

萌琉「まゆっ・・・」

小野寺「ずみっ‼・・・・はぁっ!?・・・嘘やろぉぉぉぉぉぉ‼・・・・先輩の娘ぇっ?!」

孝と言う、青年から、萌琉に近付き、なめ回すように凝視する小野寺。

小野寺
「に、にてへんなぁ~(笑)ほんま、先輩と晶ちゃんの子かぁ?」

萌琉は、一回強く、鼻息を着くと、両手を腰に回して、小首を傾げた。

萌琉「は?、うちが歯ぁでてへんのが、そんなにっ・・・・・アカンのかーいっ‼」

萌琉は、独特のファイティングポーズを取る。

勘九郎
「でった‼ギリシャの黒鷲(笑)」

小野寺太一
「なんで、 ジョン・トロスなんて知っとんねん!(笑)」

ライブハウスの外で、車の急ブレーキが響く。

階段をかけ降りてくる玉緒

中村珠緒「めっ ・・・」

黛萌琉「おばさんっ?なんでしってんの?ここ?」

玉緒「あ・・・晶があっ‼」

萌琉「えっ!(ママがっ?)」

(後編へ)

「フィヨルドの恋人」 水曜どうでしょう❌空想携帯小説家

cast

放浪のカメラマン・鈴井
・・・・・・・鈴井 貴之

鈴井の妻/謎の女性 ・" ムンク "
・・・・・・・藤田 朋子

編集長・藤村
・・・・・・・藤村忠寿

副編集長・嬉野
・・・・・・・嬉野雅道

鈴井の後輩・大泉
・・・・・・・・大泉 洋

原案・題材、
水曜どうでしょう
北海道テレビHTB

「ヨーロッパ・リベンジ」より

フィクションストーリーアレンジ・
空想携帯小説家

scene
前奏曲

春近き2月・・・・

街は少しづつ、
ゆっくりと、

明るく色づき出してきたのに・・・・

(週刊紙編集室・・・

鈴井の写真を見て、
業を煮やし、

怒りに任せて、
スリッパの片方を、

鈴井に、
思いっきり投げ付ける、編集長・藤村)

編集長・藤村
「バカ野郎‼・・・

ぬぁんで、
たけぇカメラ使って、

こんなシケタ写真ばっかり、上げてんだぁ?・・・

金になんねぇだろっ❗」

(苦い顔をしたまま、うつ向く鈴井)

鈴井「僕の写真は、事実を伝えているんです。」

藤村
「あーっ、

くだらねぇ~っ‼・・・・、

まぁだ、
アイドル達の、

男漁りの瞬間(スキャンダル)のほうが、

よっぽど、金になったなぁ~っ‼(苦笑い)」


(専用の椅子に、どすんと座り、飽きれがおで、両腕を上げながら、あくびをする、藤村。)

鈴井「変ですか?」

(鈴井の顔を、下から覗き込むように睨む、藤村)

藤村「あ?・・・

なぁに?・・・

俺にいってんの?(笑)・・・・

今なぁ、鈴井ぃ~っ・・・

御上から、
いわれてんだっ。

・・・・現実(リアル)から、目をそらせるようにな(笑)。」

(遠くのデスクから、鈴井と藤村を、心配そうに、見つめている嬉野)

藤村「ところで、スリーエスってしってるか?鈴井?」

鈴井「コンビニ?・・・いや、服の・・・?」

(藤村のデスクに近付く、嬉野。)

副編集長・嬉野「鈴井くぅん、スリーエスっていのは、スクリーン(映画)、スポーツ、セックス(性産業、風俗)の事を言って、大衆先導になってるんだよ。」

鈴井「大衆先導・・・・」

藤村「あぁ、

かつてのダッコちゃん人形だって、

パンダだって、

ルーズソックスだって、

俺ら(出版業界)が、
流行らせたんだ。(笑)・・・・

そこら辺の、下手(のーたりん)な政治家より、

俺らの方が、

よっぽど、
ましだぜ。(笑)」

(・・・・その時、鈴井は、決意した。)

鈴井「もういいです。僕がしたいのは、大衆先導じゃない。」

藤村「はぁっ⁉なにがだぁ!・・・・現実を知らされたら、市民は何もしなくなるだろ?・・・そしたら・・・・」

(辞表を差し出す、鈴井。)

嬉野「まぁ、まあ、藤村君も、血筋を上げないで、ねっ・・」

(藤村達に目を向けず、スタスタと、その場を後にする鈴井。

・・・一方、地方へ取材にいくために、車に機材を詰め込む、大泉。)

鈴井の後輩・大泉
「あ、鈴井さん、地方取材に行きますよ!(笑)」

(伏し目がちに、早口で別れを告げる鈴井。)


鈴井「僕はもう、雑誌社(ここ)へは来ない。」

大泉「えっ?・・・・はぁっ?・・・ちょ、すすす、鈴井さぁん!」

(鈴井の後を追い、大泉に制止を促す、嬉野。)

嬉野「ちょっと、大泉くぅん、鈴井さんを止めなさいよっ!」

大泉「止めなさいよって言われても、スタコラ行っちゃったじゃないのっ‼」

(大泉、駐車場内のママチャリで、鈴井の後を追う。)

大泉「鈴井さん、仕事をほっぽりだして、どこ行くんですか?」

鈴井「フィヨルド・・・」

大泉「は?」

鈴井「妻と想いでの、フィヨルドへ行く・・・。おまえは、着いてくるな。」

大泉「鈴井さん、編集長と何かトラブったんですか?」

鈴井「意見が合わないから、殴る前に辞めたんだ。

・・・・大泉君、君は、

世の中が嘘まみれでも、生きていたいかい?」

大泉「鈴井さん、何を突拍子の無いことを・・・・」

鈴井「真実を知るのは、ツラいよ・・・・

でも、乗り越えていくためには、知るしかないんだよ!」

(ヨーロッパへ旅立つ飛行機のなか、

鈴井は、景色を眺めながら、妻との想い出を振り返る。)

(回想)
鈴井:僕が、あの時・・・

君を止めていたら・・・

(食器が壁にぶつけられ、粉々になる音が、数回続く、新築の一軒家。)

鈴井「やっ、止めないかっ‼」

妻(藤田朋子)「じょーだんぢゃないわよっ‼・・・

いつまでも、゛釣った魚 ゛に、餌をやらない奴に、

何がわかんのよぉ!」

鈴井「僕はカメラマンを生業としてるから、仕方ないじゃないかっ‼」

(食器を掴みながら、夫の鈴井に食って掛かる妻。)


「貴方は、戦場カメラマンじゃないのぉっ‼・・・

普通のカメラマンなのっ‼・・・・

それがっ・・・・
それが、なんで原発事故のあった、

港町に行くのよぉ!おかしくない?」

(うつ向きながら、反論する鈴井)

鈴井「僕は、現場が、戦場であれ、ジャングルであれ、・・・・それが、原発事故の、港町だったとしても、真実を遺したい。人の営み、町並み、子供たちの笑い声・・・・」

(鼻で笑う妻)

妻「は?・・・そんなんで、食べていくの?今後も?この先も?」

(妻の前で、静かに正座する鈴井)

鈴井「生活が成り立ってないのは、ほんと、申し訳ないっ‼」

(荷物が詰まった、
キャリーバックを、二階から音をたてながら、引き摺り降ろす妻。)

鈴井「ちょっ・・・どこいくんだいっ‼」

(玄関の扉前、出ていく妻の右肩を掴みながら、自分に振り向かせる、鈴井。)

妻「十年目の新婚旅行。」

(妻は、鈴井と目を合わせること無く、自宅を後にした。)

(回想、飛行機の客席なかの鈴井。)

鈴井・いまも、あの時の失敗は、僕の中の思い出(トラウマ)さ・・・・

「死神ちゃん」(最終回)クリスマス読みきり小説

(最終回)

あれからまた、数ヵ月流れていったクリスマスの朝

高台では、人狼の子供達がクリスマスツリーの周りで、わいわい騒いでいる。

飯嶋岬は、急激な、過去の記憶の吸収で、抑うつ状態に堕ちていた。

飯嶋岬「・・・・・(ため息)」

人狼・ゼネラルの部下2(image寺門ジモン)
「岬ちゃん、おはよー。(笑)( ̄▽ ̄)ごはんだぉ~」


飯嶋岬「(ため息)」


人狼・ゼネラルの部下3(image上島竜兵)「そういえば、怪我したおやびんと、顔を会わせなくなって、かなり経つなぁ?」

人狼・ゼネラルの部下1(image 肥後克広)「無理もないって、チャクラから、見たくもない、今までの記憶を、一気に戻したんだから・・・・」

奥から、登山家の帽子をかぶり、
トンボ眼鏡をつけた男が現れた。

人狼・ゼネラル(image大泉洋
「や↗ぁ~、メリークリスマぁス(笑)( ̄▽ ̄)」

子供達が、ゼネラルをサンタじゃない!と猛批判。

なかには、ゼネラルの両スネに、蹴りを入れたりする者も居る。

ゼネラル
「うるせー‼うるせーっ‼・・・日本は仏教の国だー(笑)( ̄▽ ̄)うるせー‼」

部下3が、飯嶋岬に声をかける。

ゼネラルの部下3(上島竜兵
「岬ちゃん、おやびん、来ましたよ。」

飯嶋岬「・・・・」

木の机の上に、白い大きなずだ袋を置き、叫ぶ

ゼネラル「子供達よ、おいでー、一緒に勉強するぞぉ~(笑)( ̄▽ ̄)」

飯嶋岬「は?」

ゼネラル「あ、改めますて、わたくす、狼峠ゼミナールの校長、ゼネ・ラル男で、ごぜーます。」

飯嶋岬「なんか、半端ななまりなんだけど。(笑)( ̄▽ ̄)」

ゼネラルはふと、真顔で岬に語る。

ゼネラル「不幸を嘆くのは、簡単だ。愚痴を言えば、幾らか胸の使えも取れよう。

俺は、それを否定はしないが、

前に進みたいならば、現実を受け止めて、

そっから、自分たちで、考えるしかない。

それが・・・いま、俺ができる、罪滅ぼしのひとつに、今こう言うふうに道標っぽいものを示す事なんだ。

飯嶋岬「それって、学校じゃ教えないの?」

ゼネラル「今の教育なんて、人材育成の概念より、時間給であることを、重んじているやつが、大半かもしれんな・・・ほれ。(笑)( ̄▽ ̄)」

飯嶋岬「ゲッ‼算数ドリル・・・・」

ゼネラル「おぢさんからのプレゼントだぉー、たーんと学び(笑)( ̄▽ ̄)」

飯嶋岬「ふーざけんなよぉ~(笑)( ̄▽ ̄)」

(おわり)

「死神ちゃん」2話(クリスマス読みきり小説)

木崎ゆりあ×空想携帯小説家・イメージ小説

※この作品はフィクションです。

2話

すべてをあかす日

(東京、とある議員宿舎

真夜中。
通路天井から、飛び降りる飯嶋岬。


飯嶋岬(image木崎ゆりあ
「あたしに、人を殺せるわけねーだろっつうのっ!」

真っ暗な通路で、背後から、足跡が響く。

岬「うわ、ちょーやだ。チビりそう。」

バタバタと慌てて、
給湯室の出入り口にある、
冷蔵庫の横に隠れた岬は、
ほっとため息をつく。


(飯嶋岬の回想)
ゼネラル(image大泉洋
「いいか、岬。
お前の右手には、
お前の記憶と引き換えに、

人の命を奪える能力(チャクラ)を授けた。」


岬「え?、なにそれ?」


ゼネラル
「今日からお前は、
チャクラに、
悪人の魂を喰わせていきながら、
お前の過去(きおく)を取り戻していけ。」


岬「え?、言ってる意味が解んないんだけど?」


ゼネラル「お前は、人間の身をもった死神となった。」


岬「は?」

(突然、回想が途切れるほど、怒号が聞こえる。)

警備員「貴様ぁ!議員宿舎で、何してる‼」

給湯室から顔をだし、キョロキョロする岬

岬「わ、私じゃないの?」

男「違うな?」

岬「え?」

ゆっくり後ろを振り向くと、
暗闇の窓辺から、
摩天楼を眺めながら、
コーヒーをすする、
スーツ姿の男に気が付いた。

男「私の名前は、桝田恵斗。厚生労働省副大臣を勤めている。」

岬「桝田恵斗。・・・・」

桝田恵斗(image鈴井貴之
「ここは、一般人は入れない筈だが・・・・もしや君は、だれかの愛人(ラマン)か?(笑)( ̄▽ ̄)」



「はぁ?言ってることがわかんねーんだけど?
・・・てゆうかさ、

モノレール・・・(造るの)止めろよ!」


桝田
「部署違いだ。てゆうか、リニアモーターカーだ。」


岬の手のひらが、青白く光り出した。

岬「あんた、なんか隠してるだろ?」

桝田「は?・・・なんのことだ?(笑)( ̄▽ ̄)」

岬「わたし、頭悪いけど、悪いやつって、大体わかる・・・」


無表情のまま、
異形の小型拳銃を、
スーツのうちポケットから、引き抜く。

桝田
「女の・・・直感か?(笑)( ̄▽ ̄)じゃあ、知られる前に、口べらしをしなきゃな。」

とつぜん岬の背後から、黒い物体が、桝田に飛び掛かる。


ゼネラル「やめろぉぉぉ‼」

飯嶋岬「ゼネラル?」

揉み合う人狼・ゼネラルと桝田。

突然、一発の銃声が鳴り響く。

ピクリと動かない、狼化したゼネラル。

岬「ぜ、ゼネラル?!」


岬が走り寄る前に、
桝田は、ゼネラルの首輪から、IDチップを引き抜き、
持っていた携帯でスキャンすると・・・・

桝田「ふっ・・・素体ナンバー、001か?新幹線襲撃事件の主犯。・・・まだ生きてたとはな?。」

岬「新幹線、襲撃・・・事件?」

桝田「おや?、君は知らないのかい?あの大事件?・・・・まさか、君は、・・・あの事件の生存者かい?」

岬「なんのことだよっ‼」

桝田「実験だったんだよ!」

横たわるゼネラルを、思いきり蹴飛ばす。桝田。

岬「なにすんだよっ‼」

警備員たちが、岬を取り押さえる。

桝田
「実験だったんだ(笑)( ̄▽ ̄)・・・

日本人を改造して、
兵士として売り出すために、

UMA計画を企画して、
海外企業達と極秘研究チームを組み、

ワクチンやら、
遺伝子組み換え食品を、

嘘のキャンペーンに託つけて、
無知無能の人々を誘い込み、

我々の実験結果の不適合は、日本の各地に棄ててきた。

ゼネラルも、そのサンプルそのものだ。(笑)( ̄▽ ̄)

だが、こいつらは、ある意味、自主性をもって、山中を生きていたのには、驚いたがな?」

飯嶋岬「ひどい・・・・。」

光り放つ、右手のチャクラから、笑い声が響き、

再び銃口を岬に向ける、桝田。

桝田「もし君が、あの事件の被害者なら、ゼネラル達を恨みなよ。じゃあ、そうゆうことで。」

瀕死のゼネラルが、言葉を発する。

ゼネラル「お前は・・・・自分の娘まで・・・・殺すのか?」

銃口を、ゼネラルに向け直す桝田。

桝田「なにいってんだテメーは?」

警備員の拘束を振り切り、ゼネラルにすがり付く岬。

ゼネラル「飯嶋岬・・・・この名前は、この子の隣で亡くなった、乗客の名前だ。」

開き直る、桝田

桝田「それがどうした?(笑)( ̄▽ ̄)・・・・人の留守に若い男を連れ込んで、酒池肉林の日々を送ってきた、あの女の子どもが、俺の子供だと?」

傷口を押さえる岬。

岬「ゼネラルっ!、もう喋んなっ‼しんぢまうよぉ!」

ゼネラルが呼吸をあらげながらも、話を続ける。

ゼネラル「結果は・・・・お前に・・・・任せるが・・・・いいか、親は・・・・親は・・・」

再び銃声が鳴り響く。

パトカーのサイレンが響くなか、警備員達の背後から、藤村と嬉野が現れた。

藤村「はーい、今までの発言、撮っちゃいましたーっと。」

嬉野「ネット拡散したから、もうじき、国の不正で大騒ぎだね?」

藤村と嬉野に向け、引き金を引く桝田と同時に、桝田に飛び付く岬。

桝田の上に馬乗りになり、左手で首を絞め、右手のひらを桝田の顔に向ける岬。

岬「もう、過去なんて、どうでもいい。」

右手に埋め込まれたチャクラが、カッと見開く。

その、吸い込まれていきそうな恐怖におののく、桝田。

飯嶋岬「あんたの靈・・・・ぶち抜くわ。」

瞬時に、死後硬直が始まり、絶命する桝田恵斗。

(次回最終回)