空想携帯小説家(20120708)'s blog9875321

空想携帯小説家(山本 繁一)の作品を公開しています。

もうひとつの天使のケータイ③~another story

第3話【決心】
天使ノキセアは、再び、電話線(返事)の無い電話ボックスを眺めている。

小さな子供

老人

中年の男

中学生や高校生。

みんな、みんな、入れ替わり、また時を置いて

返事の無い電話ボックスに入り、誰かと話している・・・・。

天使ノキセア(imageディーンフジオカ)
「なぜ人間は、こんな無駄な事をしてるんだろう?・・・」

ノキセアの右肩を、軽く叩く天使。

天上界通信会社:交信士(imageハライチ澤部)
「心だけでも、繋がっていたいんだよ。・・・

愛する相手の存在(肉体)が滅んでも・・・

それが、人間の愚かさでもあり、美しさっ、つうか・・・・」

ノキセア「つながり・・・」

何かを思い付く天使

ノキセア「あ、Σ( ̄▽ ̄;)、そうだ!」

交信士「な、なんだよいきなり⁉」

ノキセア「先輩‼。人間達にケータイを貸し出しましょう✨・・・死者と話をさせるんです🎵(笑)」

交信士「バカか!・・・第一、膨大な電話代は、誰が持つんだよ‼」

ノキセア「・・・・・」

交信士「俺は交信士だから、あれだけど、・・・・

交換士の女子どもが、
人間にケータイが渡ったと
知られた時点で、
堕天使決定(アウト)だぞっ!」

ノキセア
「僕らに人を導く使命がないなら、

今を生きる人間に、
余生を心穏やかに過ごさしてあげたく無いですか?」

突然、長剣の先端をノキセアに突き付ける交信士。

交信士「おめえは、やっぱ、あまちゃんだな?( ̄^ ̄)(笑)」

ノキセア「先輩⁉」

夏の雲ひとつ無い空が、
突然、四方から真っ黒な雲が沸き上がる。

交信士「わりぃな、ノキセア・・・お前のその曲心、クロノスインフィディア様に、報告した。」

頭を割れそうな、鐘の音が連打される。

ノキセア「先輩・・・」

雲の隙間から、
羅針盤や方位盤、
様々な計器を付けた
巨大な物体が現れた。

交信士「見よ、あれが・・・我らの主、姿なき大天使、クロノスインフィディア様だ。」

天使ノキセア
「あれが、天使?」

姿なき大天使:クロノスインフィディア(image中尾彬
「裏切者には、重き制裁を・・・」

大天使:ミスラ(imageハライチ澤部)
「堕天使ノキセア!・・・
俺は、交信士ではなく、
ただ今をもち、

大天使ミスラとして、お前を討つ!」

ノキセア「先輩・・・」

大天使ミスラ「うるせー!」

大鎌を振り回すミスラ。
かすり傷を負いながら、少しずつ後退するノキセア。

クロノスインフィディアは、落雷を連続投下させるなか、ノキセアは、後退しながら
森のなかに身を隠す。

後を追う大天使ミスラ。

ノキセア「先輩・・・僕らは、いったい誰の味方なんですかね?」

ミスラは雑草を刈る如く、杉の木を次々斬り倒してゆく・・・

ミスラ
「しるか!・・・我が主、
クロノスインフィディアは、もともと人間との共生を望んでねぇんだよっ‼」

ノキセア「じゃあ、五年前・・・」

ミスラ
「あぁそうだ、あの大震災は、クロノスインフィディア様の、大慈悲による、人間達への広大平等な裁きだ‼」

ノキセア
「人間達の愛別苦離が、天使の大慈悲か‼」

立ち並ぶ木を、忍者のように蹴りつけながら、ミスラに飛び掛かるノキセア。

ミスラ「人間に真実の教えなど不要だぁ‼」

刃先を激しく何度も打ち合う天使たち。

ノキセア「所詮我々ですら、創造の産物ないかっ!」

ミスラ「あ、諦めろ・・・どのみち・・・人間達は、己らの都合(おろかさ)で亡びてゆく・・・」

ノキセア「先輩・・・僕は決めました。」

ミスラ「なにをだっ?( ̄^ ̄)」

ノキセア「人間の・・・味方で・・・いようと思う‼」

森の中で弾き舞う、大鎌とサーベル

ミスラ「見返りの無い愛か?えぇっ?!(笑)」

お互いの反対側の地面に、武器が刺さる。

ノキセア「僕は、先輩みたいに人間に恋した事は、無いけど・・・」

二人の天使は、双方の武器を取りに走り出す。

ミスラ「人間に、無償の愛を求める、てめーの根性を・・・」

再び大鎌を握り、ノキセアに向かって振り回すミスラ

ミスラ「叩ききってやるっ!」

天使ノキセアのサーベルは、岩に刺さったまま、なかなか抜けない!

ミスラ「消えてなくれ!」

大鎌の刃先が、ノキセアの頭上を掠めたとき岩に刺さったサーベルが抜けて、ミスラの胸部を横一に切り裂いた。

ノキセア「せ、先輩・・・」

ミスラ「だから・・・言ったじゃん(笑)・・・・」

ノキセア「何がですか?」

ミスラ「おまえは、こんなとこで・・・腐ってくな(笑)」

大天使ミスラの体から、光のかけらが立ち上ってゆく・・・

ノキセア「先輩⁉」

ミスラ「イケメン天使が、愚図ってんじゃねぇ・・・ぞ・・・大丈夫だ、天使は滅不滅・・・・終わりも始まりもねぇ・・・・得たいの知れない存在だ。(笑)」

何かのメモを渡すミスラ。

ミスラ「このまま、どっか・・」

消滅する大天使ミスラ。

ミスラから放たれた光のかけらを吸収し、その場を後にする姿なき大天使:クロノスインフィディア・・・

天使が森から出てきたら、小雨が降っていた。


(次回最終回)