空想携帯小説家作品集ht2355(20120708)'s blog

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tokyo-angle⑤終 アイドル×天使の物語

海辺が望める病院で目を覚ます男。

看護師(image渡辺直美)「あ、野澤さん、気がつかれましたか?(笑)」

ノキセアが、ベットから、ガバッと起きようとすると、頭痛が起きた。

野澤と呼ばれたノキセア
「あの・・・痛っ!・・・(実体化した・・・のか?)」

コントのように、力付くでベッドにノキセアを倒す看護師。

看護師「だめですょ~っ。野澤さん、高いところから落ちちゃったんですからぁ~っ。(笑)」

ノキセアは、なぜ自分が野澤と呼ばれているのか?

なぜ実体化したのか?

思い出そうとしたが、頭痛が邪魔して思い出せない。

野澤(天使ノキセア)(imageディーンフジオカ)
「あのぅ、今日は・・・何日ですか?」

看護師「20日?・・・かしら?....で、でも退院はできませんよ!」

野澤(ノキセア)
「医者に会わせてくれ。」

惚けた返事で、ノキセアの病室に入る老医師。

老医師(image藤村俊二
「はいはい~っ(笑)」

野澤(ノキセア)
「あ、貴方は.....」

老医師「はい?(笑)」

ノキセアに、しーっと言う仕草をして、看護師を退室させる老医師。

老医師「やっぱ、バレちゃいましたか?ノキセア君。」

野澤「神職を投げ出し、天上界まで逃げ出して、今更還俗ですか?」

老医師・藤村(天上界管理人)「天上界は、七人の大天使がいますから(笑)・・・」

ノキセア「では、正式な移行手続きを・・・」

藤村「手続きをとりたくても、貴方も今、人間になっちゃってますよ。(笑)」

軽くため息をつく、野澤こと、天使ノキセア。

藤村「ところで・・・この度の魔鏡の処理、大変お疲れ様でした。」

ノキセア「そうだ‼・・・綾や、天使長(センター)は?」

含み笑いで答える藤村。

藤村「あって見ますか?・・・驚きますよぉ~っ(笑)・・・えっとですねぇ・・・東京公演は....」

いてもたっても居られず、病院を出て行くノキセア。

再び入室する看護師。

看護師「いいんですかぁ?あの事伝えなくても・・・」

藤村「すべては、時の流れるままに・・・・ですかね。(笑)」

走り出すノキセアを、病室の窓から見送る藤村。

息を時折切らせながら、上杉綾の、コンサート会場を目指し走り続けるノキセア。

ノキセア「(...綾は生きてる。)」

~コンサート会場~
女性マネージャーが、少し疲労ぎみの綾に話し掛ける。

マネージャー「大丈夫?綾?・・・」

上杉綾
「大丈夫!大丈夫!・・・絶対逃げないで、乗りきるから‼(笑)」

マネージャー「もう少しで開演だからね❗」

綾「うん❗(笑)」

マネージャー「綾?」

綾「なあに?・・・」

マネージャー「すこし、変わった?(笑)」

綾「え?(笑)・・・」

マネージャー
「なんか、
前向きに成ったって言うか・・・?

まさか、誰かに恋してる?」

照れ笑いの綾。

コンサート会場前には、既に長蛇の列が出来ていた。

綾は、公演前コンサート会場の片隅から、外を眺めていると、ノキセアの姿を見付けた。

上杉綾「来たぁ~っ!(笑)」

コンサートを見に来た人々は、ノキセアより年齢の若い人々の多さに、少し気が引けるが、自分の決めた約束を果たすため、歩みを止めなかった。

しかし・・・・

ノキセアのケータイが鳴る。

ノキセア📱「もしもし。?」

天上界通信会社 交信士(imageハライチ澤辺)
📱「おー、ノキセア!(笑)」

ノキセア📱「あ、先輩。」

控え室の窓から、ノキセアが、何処に電話しているのが見える。

上杉綾「あれ?・・・こないのかな?」

綾がいる楽屋がわの窓に、視線を向ける、天使ノキセア。

綾も再び、ノキセアのたたずむ方角に視線を向ける・・・

綾「う、嘘だよね?・・・このまま、さよならなんて・・・・」

光のかけら達が、さらさらした雪のように、背の高い、天使だけにそっと降り注ぐ・・・

ノキセア「綾。・・・君はもう、一人じゃ無いんだよ。・・・大丈夫。」

ノキセアの囁きは、綾には届かなかったが、

綾はノキセアが、何処かに旅立とうとしているのがわかった。

綾「側にいるって、言ってくれたのに・・・・」

嗚咽を圧し殺すように、その場に座り込み、泣き出す綾。

女性マネジャーが、辺りを見渡すが、天使の姿はそこにはなかった。
(終わり)