scene 5
天使の新生活
職質と、
友梨奈の進路の件と、
ショッピングセンターで遭遇した、
羽がついたブリキ男が天使で、
なぜか友梨奈を連れ去ろうとした事実で、
なにがなんだか、
リアルと幻想がごっちゃになった1日が終わり、
深い眠りにつく本多。
友梨奈(image平手友梨奈from欅坂46)「すみません・・・・」
守屋(image守屋茜from欅坂46)「あーはいはい。やりますよ~ 、はいおっさん、背中ゴローン(笑)」
守屋は、
丸太を転がすように、
本多をうつむけに寝させると、
パジャマがわりに着ている、
ワイシャツの背中を捲った。
友梨奈は左の手のひらに、軽く吐息をかけると、
その小指の爪が、
ゆっくりと柔らかな赤に染まっていく・・・
守屋「セシル?(平手友梨奈)・・・どのみち、このおっさん、死ぬかもしれないよ・・・」
友梨奈の左手のひらが、冬の陽射しのように、暖まり出した。
友梨奈「ぼく、危ないところ、おじさんに見付けて貰ったから・・・」
守屋「は?、あんたが実体化して、地上に落っこちてたのを見付けたの?・・・このおっさんが?」
友梨奈が、本多の背中を、結露の窓を拭くように、ゆっくりさすると、
こまごまと、残った傷が消えて行く。
守屋「そんだけのため?」
頷く友梨奈こと、天使セシル。
気が付くと夜があけてて、
友梨奈達三人は、川の字になって眠っていた。
大あくびをする本多
本多(imageじゅんいちダビットソン)
「ひっさびさに、よー寝たなぁ~・・・てか、あせびっしょりや・・・ん?・・・なんでっ? 」
本多の右には友梨奈、左側には守屋が、すやすやと眠っている。
本多「やっ・・・やったぁ?・・・うそぉっ‼・・・うそやろ?」
毛布をめくり、自分の履いてる、トランクスの腹ゴム部分をひっぱり・・・
本多「してへんやん(ため息)・・・」
独り言が、やたらデカイ本多に、目を覚ます天使達。
守屋「なあにっ!?、いいおっさんが、朝からぎゃーたら言い出して・・・」
友梨奈「まさか?・・・」
お互いの顔を見合わせる天使。
守屋&友梨奈「おねしょっ?!😓😱」
本多「してへんわっ‼(笑)」
本多の目の前で、近所の奥さま風に話し出す、二人の天使。
守屋「( ´ノω`)イヤねぇ、いいとしして、おねしょですってぇ~ コワイワ~ (笑)」
友梨奈「( ´ノД`))そろそろオムツでもぉ~ なんて言い出しかねないですわねぇ~ (笑)」
守屋&友梨奈
「(ヾノ・∀・`)
あーあっ‼
(・ω・`/゛)・・・
やだやだっ‼(笑)
ユメサメル」
本多「やかましわっ‼(笑)」
本多の作る、
今朝の朝食は、
焼きハムの上に目玉焼きを乗せ、
市販の焼きのりと、
豆腐の味噌汁を作った。
守屋「えーっ、なんで青いもの(野菜)がないのー?」
本多「・・・(味噌汁をわざと啜る。)」
友梨奈「おじさん・・・」
本多「なんや?不味いか?(-ω- ?)」
うつ向きながら、感謝する友梨奈。
友梨奈「ありがとうございます。」
本多「かまへんよ。・・・あんな?、クローゼットのなか、制服、入れといたさかい・・・」
クローゼットのある、別室へ向かう友梨奈。
守屋「こーらっ‼食事中っ‼」
数分後、制服に着替えた友梨奈が現れた。
本多「かんにんな?古くさくて・・・妹のや。」
友梨奈は、本多の前で、軽く一周してみた。
本多「どっか、破れとるとか、ほつれとるとか、ないか?」
友梨奈「なかったですぅ(笑)」
守屋は、友梨奈を見つめる、本多の目が潤んでいる事を見逃さなかった。
守屋「花粉症?ですか?」
本多「あほ、泣いてたんや。あまりにも似合いすぎて・・・・」
守屋「あはは・・・(せっかくフォローしたのにぃっ‼)」
(つづく)