空想携帯小説家(20120708)'s blog9875321

空想携帯小説家(山本 繁一)の作品を公開しています。

もうひとつの天使のケータイ①~another story

第一話【天使が舞う朝】

東北・・・

あの年のあの日、

すべての人が、今日もまた、何気ない1日が、
過ぎて行くものだと信じていた・・・。

もし、あの日が来なければ、

・・・僕は、今をどう生きただろう。

【~この作品を、亡くなったすべての東北の皆様へ捧ぐ~】

僕は、天上界の上師に命ぜられ、

東北の、とある山深い場所へ来た。

そこで僕は、
奇妙な建物を見た。

天上界通信会社 交信士(imageハライチ・澤辺)
📱「おいノキセア?、聴こえるか?・・・・感度はどうだ( ̄^ ̄)?」

タブレットで位置確認しながら、連絡をとる。ノキセア

天使ノキセア(imageディーンフジオカ)📲「あ、はい。・・・・
東北の・・・Aの三十番から、Aの・・・」

天使が、ふと顔をあげると、古びた喫茶店から、
目尻をハンカチで押さえながら、電話ボックスへ入る婦人を見つめていた。

天使ノキセア
「(なぜ、あの人は・・・電話線の無い個室へ入ったのだろう)・・・・」

交信士📱「おいっ‼聴こえてんのか?

早く確認とらないと、
姿なき大天使:

クロノスインフィディア様のご機嫌を損ねちまうぞっ‼
ノキセア!」

気になって仕方がなくなり、通信を切ろうとするノキセア。

天使ノキセア📲「先輩❗、後で折り返します!」

交信士📱
「あ、えっ?・・・えぇ~
っ‼(・▽・;) 」mazika~。

天使が電話ボックスの中を覗き込むと、

先程の婦人が、
嗚咽しそうな気持ちを堪えて、

ゆっくり受話器を上げた。

婦人(image高畑淳子
📞「貴方・・・今まだ漁ですか?」

天使ノキセア
「(あの人は、誰に話し掛けてるんだろう)?」

婦人
📞「あの日から、5年過ぎた夏なのに、貴方はまだ、私のもとへ帰ってくださらないのね・・・」

ノキセア「(5年?・・・何があったんだろう?・・・クロノスインフィディア様と関係があるのか?)」

耐えきれず、電話ボックス内で、受話器を持ったまま、腰を落とし泣き崩れる婦人。

婦人📞「逢いたい・・・こんなことなら、行かせなければ良かった!」

天使の脳裏に、フラッシュバックする、誰かの過去(時間)

・・・・2012年 3月 11日
午後2時45分・・・・

主人(image草刈正雄
「おい!、漁船(ふね)見てくる!」

婦人「ねぇあなた、何もこんな時に、見に行く事なんかしなくても・・・・」

主人「馬鹿言え!脱サラして、この町の町内会の会長に、土下座してまで、漸く買った船だぞ!」

手を繋ぎ引き、飛び出そうとする主人を留める婦人。

婦人「あなたでもそれは、中古品で・・・・」

主人「もういい‼・・・」

自転車に股がり、港に向かう主人。

婦人「あなたぁっ‼、防災無線じゃあ津波がァ‼」

遠ざかる主人の背中。

主人「解ってる!すぐ戻る!」

主人を見送った後で、
役場の消防車が、入れ違いで通り過ぎて行く。

役場職員「ただいま大津波警報が発令されました!皆さん、はやく高台へ避難してください‼・・・繰り返します・・・・」

婦人「大津波警報・・・?!」

婦人は、徒歩で避難する老人に声かけをした。

婦人「ねぇ、ひ、避難する必要があるの?・・・大丈夫よねぇ?(・・;)スーパー堤防が・・・」

老人「堤防?(・・;)そんな、国の作ったおもちゃなんか、すんじる者なんか、だんれもねぇよ‼、早よ山へ逃げ!」

婦人「そ、そんな・・・」

耐えきれず、思わず瞳を閉じる天使。

ふと、気がつくと辺りは夕方になり、電話ボックスに人影は無くなっていた。

溜め息をつく天使。

※作品イメージ曲
キンモクセイAKB48 super surprise

(つづく)