空想携帯小説家ht2355(20120708)'s blog

空想携帯小説家(山本 繁一)の作品を公開しています。

②岡田結実×空想携帯小説家「天使のため息」

②模索する日々を選ぶ

      指導室


指導室に入ると、
担任教師の他に、


香音の父が、
すでに椅子に座り、


腕を組んで、目を閉じたまま、
うつ向いている。

小声で、父に問い掛ける香音。


井浦香音(image岡田結実
「ね、寝てる?」


娘の何気無い一言で、カチンとなる圭典

香音の父・井浦圭典(image岡田圭右fromますだおかだin松竹芸能
「だぁほっ‼・・・おんまえのために、俺は朝はようから、わっざわざ、大阪から来とんねんやどっ‼」

反発する香音。

香音「べつにーっ。パパが何かにつけ、私の事で、い・ちゃ・も・んをつけんのは、何時もの事だしぃ~(笑)( ̄▽ ̄)」

スーツのズボンの太股を、濃いシワができるくらい、ぎゅっと掴む圭典。

井浦圭典
「おまっ、お、も、て、な、し、見たいな言い方すなっ‼・・・おっ、俺がどんだけの思いして、家族(いえ)をやしのうてきとんのが、解らんのかっ‼」

机をドンっと叩くと、担任も香音も、同時にその場でジャンプする。

担任教師/坂本和子(image辻やすこ)「まーまー、お父様も、そんなに怒ると、血圧に響きますよ。」

圭典は、ため息をつき、問い質した。

圭典「なぁ香音。おまえ一体、どないするんや?・・・これから。」

担任「もう、決めましょ?井浦さん。」

香音「はぁ・・・」(ため息)

圭典「東京の大学、行くんか?・・・行くんやろ?」

担任「あ、いえ、香音さんは、付属の芸術学部へ向かうって、聞いたことが・・・・」

また、小さなため息をする香音。

井浦香音「あたし・・・・」

香音の発言に、息を呑む、父と担任。



(父)圭典
「ん~っ、・・・・長いなっ、間がっ‼(笑)( ̄▽ ̄;)」


香音「あたし、東北の、港町に行きますっ‼」

圭典「あ?なんでやっ‼」


担任「香音さん、貴女、こないだの二者面で、進学希望だったじゃない?・・・なぜ?」

ガサゴソと、通学鞄からパンフレットの束を出す、香音。

香音
「先生がおっしゃる通り、文系の大学も、えかなぁっておもったりしたんですけど・・・・」

担任「工業、商業・・・・医療、獣医に、芸能?・・・・」

香音「それで、まず・・・・」

圭典「か、看護学校って、香音?」

香音「むかしさぁ、ママが出掛けてる時に、パパ・・・・もー腸になったじゃん?・・・あのとき、ママに電話しか出来なかったの、覚えてる?・・・」

圭典「当たり前や。あれは香音が、まだ、ちーさい時の話やんか?・・・てゆうかなんでまた、過酷(こく)な仕事を選ぶんやろなぁ、こいつは。」

担任「香音さん、東北は、今じゃ人の往来があっても、まだ原発事故終息宣言が出てないのよ?」

圭典「おま、空気に流れとる、放射線量を測ったときあんのか?(・・;)・・・」

香音「ないよ。ガイガーなんちゃらなんか持ってないし、スマホに落としたって、使い方知んないし・・・・」

担任「だったらなおさら・・・。」

圭典「おま、被曝したら、どないすんや?・・・ここに住んどんのと、意味ちゃうぞ?」

香音「こんな言い方は、あんまりしたらいけないんだけど・・・・、何処に居たって、必ず被曝しちゃうよ。」

圭典「なんやと?」

香音「日本には、医療用を外しても、原発は50機以上、関連施設まで含めたら、百機は有るかもしれないのに・・・・」


担任・坂本「百機は、大袈裟でしょ?」


香音「仮に百機は、大袈裟でも、核のゴミの始末に困ってるのは事実。」

圭典「プッ・・・プルサーマル計画が、もう、始まっとんやないのか?」

香音「あてにならない施設はあるけど・・・・てゆうか、そんなことは、大人の仕事だから、私にはどうにも出来ないけど・・・・」

言葉を絞り出すように、香音を諭す、父・井浦圭典。

圭典「香音、おまぇ、現実逃避しとんやないぞ・・・・」

むきになる娘・香音

香音「してないっ。・・・今は、夢を取るか、人のために、を取るか考えたいし、ちゃんと自分と、向き合いたいっ。」

圭典が、右手を振り上げキレる。

圭典「だあほっ!」

香音は、思わず両手で頭を庇い、両目を強く閉じた。

圭典「香音っ!・・・・お前がしっかりせにゃぁ、人様の役に立つかどうか、わからんやないかっ?

香音がやりたい夢があるなら、それを追えばいいし、

人様の、役に立ちたいんやったら、学べばエエだけや。

じいさんが、よーゆーとった。」

圭典&香音
「二等追うものは、一等賞になれず。」

思わず、首を傾げる担任。

担任・坂本和子
「それって・・・ちがくね?(笑)」

振り上げた手を下ろし、
仕切り直すように、

咳払いをひとつして、話の本題へ戻す圭典。

圭典「香音。東京の大学に行け。・・・世の中を知るには、まずそこからや。」


父親を可愛く拒否る香音。


香音「いやですぅー(笑)( ̄▽ ̄)・・・学校(はこにわ)の生活には、もーうんざりっ!」

下顎をしゃくらせながら、
左肩をつきだしながら、
顔を香音に近付け、

ジャケットを着たままの右手を、
うでまくりする圭典。

圭典「こいつ、ほんま、女房とおんなじやな?」

ふと何かを閃いたのか?、
両手をパンっと叩き、
担任が口を挟む。

担任・坂本
「あ、そうだそうだ・・・井浦さん、これは私からの提案なんですけど(笑)・・・」

圭典「何でしょ?」


担任・坂本「香音さんに、1年ぐらいの休学を取ってもらい、ボランティアに東北へ行って、社会勉強をしてもらうって事に、しません?」

ぶっきらぼうに、反論する圭典。

圭典「まず、訪問先は何処ですか?」

圭典の態度に、ちょっと引きながらも話を続ける、担任・坂本


担任「(教室でタバコは・・・)あ、私の知り合いで、東北で外科医をやってる人が居まして・・・・」

タバコに火を着けようとする圭典から、ライターを奪う香音。

香音「禁煙でーす。(笑)( ̄▽ ̄)」

思わず、舌打ちする圭典。

圭典「男性ですか?女性ですか?」

担任「だ、男性です。」

両膝を叩き、立ち上がる圭典。

圭典「話になりまへんな?・・・可愛い一人娘を、傷者にされたらかないまへんわ。」

担任「彼は堅物で、女性には興味はなく・・・・」

担任に詰め寄る圭典。

圭典「ゲイ・・・・でっか?(笑)( ̄▽ ̄)」

担任「た、たぶん・・・・」

突然怒鳴る香音。

香音「パパっ!いい加減にして❗」

圭典「なにがやっ!?」

(つづく)

※この作品は、ガチフィクションです。