空想携帯小説家作品集ht2355(20120708)'s blog

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日テレドラマ❎空想携帯小説家「恋のバカンス~it's a Heartful comedy?」

原作原案 ・

明石家さんま
主演ドラマ

恋のバカンス」より。

(前編)

雲の上を、
誰かに追われながら、


なぜかスローモーションで走る、

勘九郎明石家さんま)。

勘九郎
「ちょ、ちょっと待てってぇっ‼ ・・・・」

勘九郎の後を、
出刃包丁を振りかざしながら、

金切り声を上げる、喪服姿の女性。)


閻魔大王大竹しのぶ
「待ちなさいよぉ!、あんたは、いい加減こっちに来んのっ‼」

(走りながらも、振り向きながら、反論する勘九郎。)

勘九郎
「なっ‼、なんでやっ‼」

閻魔大王
「女泣かせは、
地獄行きだと、

そーばは、決まってんだっ❗」

(いきなり立ち止まり、
メモを取るふりしながら、惚ける勘九郎。)

勘九郎
「えーと、九十年代の日本の相場は(笑)・・・」

閻魔大王
「ふざけんなっ‼」

(降り下ろされる出刃包丁

やがて、フェードアウトして、勘九郎・叫び声のアドリブ)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(中村家・萌琉の部屋  目覚まし音が、だんだん高鳴り、

がばっと、ベットから起きる萌琉

汗をかき、息苦しそうだ。)


黛萌琉(浜辺美波
「また、見ちゃった。・・・出っ歯・・・。」


(オープニングイメージソング「everything(it's you)/ Mr.Children」)

(中村家実家

朝食の支度の慌ただしさにも関わらず、声をかける晶)

黛(旧姓・中村)晶
「萌琉ぅ、早くしなさい!またクビになるわよッ‼」

(2階の自室から、階段を、リクルートスーツで走り降りる萌琉)

晶の姉、萌琉のおばにあたる中村珠緒( 高島礼子
「萌琉ちゃんは、いっつも元気ねぇ~おばちゃんも見習わなくちゃ(笑)」


(トーストをくわえ、台所に置きっぱなしの、バックの中身をチェックする萌琉。)


「萌琉、じいちゃんに挨拶は?」

(萌琉・口にくわえたまま、
仏前に座り、食い掛けのトーストを供え、鈴を軽快に、3回鳴らして、合掌する萌琉だったが・・・。)

萌琉「顎じぃ、行ってくんね❤」

仏前の写真(中村金次郎 - 斉藤洋介)が、イヤーな顔に変わる。

仏前に供える膳を持ってきた晶が、

玄関に向かって走る、
萌琉を叱りつける

晶「萌琉っ‼

仏前に食い掛けは、

ママはいっつも、
置くなって、言ってるでしょっ!」

(萌琉は、
返事も振り向きもせず、引き戸を開けたまま、
飛び出していく。)

萌琉「行ってきまーす(笑)」

(食い掛けのトーストを、下げ、思わずぼやく晶。)


「とうさんゴメン。・・・・(見つめる遺影が微笑む)

あんのバカ娘ぇ~っ‼・・・勘九郎(あいつ)に似すぎっ‼・・・

マジほんっと、
大きくなるにつれ、頭に来ちゃう。(仏壇から外して、伏せてある写真楯をあげて、睨み付ける晶。)」

中村珠緒( 高島礼子
「でも、晶だって、高校の時は、あんなもんよ?(笑)」

(頭いたいーって、ジェスチャーしながら、睨み付けていた、写真立てを、再び伏せて反論する晶。)

晶「おねいちゃん、私そこまで、だれてないはずよ!・・・勘九郎に出会う前は❗」

(呆れ顔の珠緒)

中村珠緒
「あーはいはいっ(笑)」

渋谷駅

女子トイレの中で着替える、萌琉。

萌琉
「急げや急げっ‼・・・バイトに遅れちゃう~っ‼」

紙袋にリクルートスーツを突っ込み、
そのまま、コインロッカーにぶちこみ、


駅前の、喫煙スペース近くで、誰かを待つ萌琉。


物陰から、
萌琉を見つめる勘九郎

勘九郎
「ああっ、何しとんねんうちの娘は❗・・・・」

しつこく勘九郎の、
右肩を叩く誰かの手。
勘九郎、アドリブで叩く手を、はね除ける)

勘九郎
「なんやねん・・・・」

勘九郎
「しつっこいなぁー」

勘九郎
「取り込み中やて・・・」

(ぶちギレる勘九郎

勘九郎
「てぇんめ!、このアホんだら!・・・さっきっから、何さらしとんじゃごらっ‼」

中村金次郎 ( 斉藤洋介)「やぁ、・・・黛くん。」


勘九郎が振り替えると、着流しの男がいる。)

勘九郎「あ・・・おとーはん。いてはったん・・・ですねぇ?」

中村金次郎
「あぁ。・・・・だいぶ、前からね。」

(着流しの金次郎に、ボソッと一言)

勘九郎
「おとーはん。さむないの?(着流しで)・・・」

(駅前で、ティッシュ配りを終える萌琉達。)


背の高い男(竹内涼真
「さぁ、ティッシュ配り終わったら、行くよ。」

黛萌琉「はーい❤(笑)」


(背の高い男の腕に、
自らの腕を絡めて、何処かにあるきだす萌琉。

それを半ば、諦めるように眺める勘九郎たち。)


中村金次郎
「・・・やはり(彼女は)・・・晶と、黛君の子か・・・」

照れる勘九郎

勘九郎
「え?・・・・

あ、はい・・・。

それにしても、
おとーはん?。

(然り気無く、金次郎と肩を組む、勘九郎。)

うちの子、
中々のベッピンでっしゃろぉ~っ、

名前は・・・」

(無表情で呟く金次郎。)

中村金次郎
「萌える琉れと書いて、萌琉(める)・・・・だったよね?」

(なーんだ、しってんじゃん的笑顔の勘九郎。)

勘九郎
「ほぉ~っ、もう知っとんかいなぁ~っ(笑)」

(軽く咳払いする金次郎。)

中村金次郎
「だからっ、・・・・前からだって・・・・」

勘九郎「はいっ?・・・・」

渋谷、
とあるライブハウス

(萌琉の仲間の青年達が、思い思いに、店の手入れをしている。)

青年①
「今日、どれだけギャラリー呼べそ?・・・萌琉?」

萌琉「(チラシティッシュを)撒くだけ撒いたから、なんとも言えんなぁ~っ(笑)」

女の子①
「萌琉ちゃんっ、よゆーブッこいてると、バン(ド)コン(クール)まで、もう1ヶ月切っちゃうからね?・・・作詞の方お願いね(笑)」

(背中ごしで、萌琉達の会話をきく勘九郎たち。


勘九郎
「あ、おとーはん?あん歳で晩婚って、なんでっしゃろ?(笑)」

金次郎
「黛君。バンドコンクールの話(りゃく)では、ないかね?」


勘九郎「はーっ‼(笑)・・・バンドと、コンクールで、バンコンって。最近のわかもんには、ついていけまへんなぁ~っ、なんでも略しおってからにぃ(笑)」

金次郎
「・・・・」

(萌琉達の会話)

女の子②
「萌琉は、中学の時んから、知ってるけどぉ、夏休みの宿題なんか、いっつもギリッギリだったよねぇ~っ(笑)」


萌琉「それいう~っ?いまいう~っ?おまゆう?(笑)」

(萌琉のおどけと重なるように、勘九郎の声が響く。)


勘九郎「まじかっ?」

(思わず、でかい声をだした勘九郎の声に、ギョッと驚く、萌琉達。)

青年①
「いま、だれか声しなかった?」

(金次郎が、勘九郎をさとす。)

勘九郎「娘ん事、なーんも、知らんかったーっ。」


金次郎「黛君。今更だが、我々はもう、この世のものでは無いのだよ。」

(うつ向きながら、ふて腐れる勘九郎。)


勘九郎
「わかってまんがな・・・(懐からタバコを取りだし、その一本を引っこ抜くと、吸い込み口を、下に向け、トントントンする。)」

金次郎
「ここ、禁煙じゃないかね?(地下室だし・・・)」


勘九郎
「あーかまへん、かまへん、

かまへんライターつってな?(笑)

(くわえた煙草に、火をつける勘九郎。)」

金次郎「君と(萌琉と)似てないのは、タバコを吸わないくらいか?・・・」

金次郎が、ため息ついた瞬間・・・・

警官「警察だーっ‼(アントニオ猪木風口調で)」

(地下室で、突然の物音に、ビックリする萌琉達。)

萌琉「ほっ、本官(ほんかん)君‼」

勘九郎「だれや、あのおっさん。」

(先程の勢いはどこへやら、年甲斐もなく、萌琉に対して、しどろもどろになる警官。)

警官(佐藤二郎)
「めっ、萌琉ちゃんっ‼・・・・きっ、君は、こんな・・・うすぐらーい所で、たむろしちゃダメだ❗」

金次郎
「少々滑舌は、悪そうだが・・・・警官には違いない。」

(背後の金次郎に、振り向く勘九郎


勘九郎
「わかってまんがなっ‼」


黛萌琉
「はぁっ⁉・・・ナニ?たむろって?」

(萌琉に顔を合わせようとする勘九郎。)


勘九郎
「萌琉ぅ‼・・・

歳上は、あかんてぇ~っ、

なぁ~っ萌琉ぅ~っ‼、

いっくら彼氏が、公務員でも、
あかんてぇ~」

見えないはずの、
勘九郎の顔を、

萌琉は両手で挟むように持ち、

ぐいっと、壊れたワイパーを戻すように、左に倒す。

(グキッと音入れ)

勘九郎
「あたっ‼・・・・おまっ、父親の首、ひねるかぁ~っ?‼・・・」

ずかずかと、

萌琉を囲む友人を
押し退ける警官は、

見えない筈の、
勘九郎の左肩を背後から、扉を開くように、引っ張る。

勘九郎
「何さらすんじゃ‼」


警官(本官君/佐藤二郎)「(ねちっこい言い回しで)萌琉ちゃん、おうちに帰ろう!(笑)」

萌琉
「はぁっ?・・

もう、
小学生ぢゃないっつうのっ‼」

(回想・萌琉と本官君の過去)

派出所前をうろつく萌琉。

本官君
「めるたん、どしたぁ?(爽やか青年風口調で)」

萌琉
「本官(ほんかん)君、落とし物ぉ~っ(笑)」

(萌琉の摘まんで持っている物は・・・)

本官君
「なんでネズミっ‼」

(派出所の机に、ネズミの死骸を、放り投げる萌琉)

萌琉
「みなさーん、お巡りさんがぁ、ネズミのしたいで騒いでまーす。(笑)」

本官君
「だ、だ、だって、だって、机の上にぃっ‼」

(ゲッラゲラ笑う、幼少の萌琉の顔で、回想がおわり、ドンびく金次郎と勘九郎。)

中村金次郎
「黛君・・・」

勘九郎
「どこでぇ、(子育て)間違えたんやろ?・・・(^_^;)」

(開けっぱなしの、ライブハウスの扉から、ゆっくりだれかが降りてくる。)

関西弁の紳士
「なんやぁ?土曜だっ中のに、・・・・」

(ん?って顔になる勘九郎。)

勘九郎
「おっ!おまえ!、太一ぃっ‼( 生瀬勝久)太一やないかいっ‼」

無論、小野寺には、勘九郎の姿は見えない。

それどころか、ヤブ蚊を払う小野寺。


勘九郎
「お、わいや、ま・ゆ・ず・み・やてっ‼、たいちーっ‼(笑)」

勘九郎の後輩・
小野寺太一( 生瀬勝久
「なんやぁ、さっきっから、蚊がブンブンやっかましイなぁ~っ・・・・」

(真顔で、勘九郎の突っ込み)

勘九郎「誰がヤブ蚊やねんっ。・・・・ちぃ吸うたろか⁉」

小野寺
「さっそくでなんやけどぉ、兄ちゃんたち、メジャーデビューでけへんやったら、でてもらいまひょか?あん?」

(顔を見合わせる、萌琉の仲間たち。)

背の高い男
「すいません支配人。今日のライブは、必ず成功させますから、3ヶ月分のリース料は、もう少し、待って貰えますか?」

(背の高い男に、食い入るように、顔を近づける小野寺太一)

小野寺太一
「あかーんっ。ほんまやったら、金で方つけるのが、世のじょーしきや‼」

背の高い男が、恥も外聞もなく突然、土下座をする。

背の高い男
「どーか・・・・どーかっ、あと1ヶ月だけ、ライブ活動をさせてください!」

小野寺太一
「あかーんっ‼うちも、ビジネスで、飯くうてますねん‼兄ちゃん、世の中、プロミスや‼、プロミス‼・・・」

勘九郎
「くっそっ‼・・・太一のやつ!俺が死んでから、あいつガチ、天狗になっとるなぁ!」

萌琉が、土下座をする青年に背を向けるように立つ!

黛萌琉
「もういいよ。孝ちゃん‼・・こんなに頼んでんのに、待ってくんないなら!」

小野寺太一
「君、だれや?」

意外な抵抗を示す、萌琉に関心を示す勘九郎

勘九郎
「おっ、なんや?」

背の高い男・孝
「まゆずみ・・・・」

小野寺太一
「おいおまえ、今何ゆうた?」

孝「ま、まゆ・・・」

小野寺「ずみ?」

萌琉「まゆっ・・・」

小野寺「ずみっ‼・・・・はぁっ!?・・・嘘やろぉぉぉぉぉぉ‼・・・・先輩の娘ぇっ?!」

孝と言う、青年から、萌琉に近付き、なめ回すように凝視する小野寺。

小野寺
「に、にてへんなぁ~(笑)ほんま、先輩と晶ちゃんの子かぁ?」

萌琉は、一回強く、鼻息を着くと、両手を腰に回して、小首を傾げた。

萌琉「は?、うちが歯ぁでてへんのが、そんなにっ・・・・・アカンのかーいっ‼」

萌琉は、独特のファイティングポーズを取る。

勘九郎
「でった‼ギリシャの黒鷲(笑)」

小野寺太一
「なんで、 ジョン・トロスなんて知っとんねん!(笑)」

ライブハウスの外で、車の急ブレーキが響く。

階段をかけ降りてくる玉緒

中村珠緒「めっ ・・・」

黛萌琉「おばさんっ?なんでしってんの?ここ?」

玉緒「あ・・・晶があっ‼」

萌琉「えっ!(ママがっ?)」

(後編へ)