空想携帯小説家ht2355(20120708)'s blog

空想携帯小説家(山本 繁一)の作品を公開しています。

18 クリスマス企画小説。

Another Songs (前編)

この作品はフィクションです。

キャラクターイメージとして、実際の人物名を上げますが、作品とは、一切無関係です。

 

イメージテーマソング

「クリスマスがやってくる」

                                        スキマスイッチ

 

#一年前の、サヨナラ。

(東京の、テレビ局内の社員食堂。食堂内のハイビジョンテレビには、悲惨なニュースが、だだ流れている。)



f:id:toorimagari20120708:20181221071248j:image

女子アナ仲間①

「ねー?、よし子。(笑)」

(よし子と呼ばれている女性は、テレビ画面を観ながら、箸が止まっていることにきずかない。)

 

相田よし子(image福田典子fromテレビ東京)

「・・・・・」

(テレビ画面には、未だに、煽り運転による、多重事故が収まらないことを、嘆いている。)

 

女子アナ仲間②

「おーい、よし子ぉ~?(笑)」

 

(よし子の左ほほに、一筋の涙が、落ちて行く。)

 

女子アナ仲間①

「あ、ダメだこりゃ。」

女子アナ仲間②

「無理ないってぇ、ドメステ(DV)の彼から、逃げて、やっとこ新しい恋に、目覚めて来た矢先でしょぉ?」

 

(ヒステリックに会話を止める友人)

 

女子アナ仲間③

「しっ!、誰が聞いてるか、解んないから

、もうやめよう。」

(ボソッと呟く、よし子。)

 

相田よし子

「私が、彼に・・・我が儘を言わなかったら、こんなことに・・・・」

女子アナ仲間②

「よし子ぉ~、あの話は、一年前の事故とは、関係ないってぇ~。」

女子アナ仲間①

「不可抗力。不可抗力。(笑)」

女子アナ仲間③

「ば、バカちん!意味違うやん!」

 

(よし子の回想)

福岡から、引っ越すために、都内を回る相田よし子。


f:id:toorimagari20120708:20181221071403j:image

漸く半日かけて、都内を周り、

南青山の、南向きで、建物の前の坂道が特徴的な賃貸マンションに着いた。

 

不動産屋(鈴木拓fromドランクドラゴン)

「えー、お探し候補のぉ、南青山ですがぁ・・・」

 

不動産屋は、よし子に語り掛けながら、テンキーと、シリンダーキーを、ガチャガチャと、なにやら手こずりながら、ようやく、部屋の解錠をすると。

 

少々カビ臭いが、カーテンの無い、白を基調した壁の、フローリングのリビングが、目の前に広がった。

 

相田よし子「あの、御家賃は・・・・」

 

なにやら、キョロキョロしながら話を続ける不動産屋。

 

不動産屋「敷金礼金を含めないで、まぁ~、この辺だと、十五万が、妥当な相場ですか・・・ね?」

 

ノートパソコンを開き、画面を眼鏡越しで、細目で見ている不動産屋。

 

よし子「(何?何なの?、この・・・なんか、勿体ぶった、この言い回し。)あ、あの・・・・」

部屋の見分を終えて、部屋を出ると、

よし子の体を、なめ回すように見る、不動産屋。

 

不動産屋「い、いや、家賃の・・・・ふみ、」

 

不動産屋は、よし子の背後、つまり、隣の部屋に、誰か帰ってきたのが、わかった。

 

小井戸勇気(image小関裕太)

「あーっ、不動産屋さんっ!(笑)」

 

満面な笑みを浮かべる青年に、罰が悪そうな表情になる不動産屋

 

不動産屋「あ、はい。」

小井戸「こないだの件は、どうなりました?」

 

不動産屋「こないだの、件?」

明らかに、意地悪そうな笑顔の小井戸勇気。

 

小井戸「いやだなー、入居当時、ドレンパンが割れてて、無償交換を・・・・」

 

不動産屋「そ、それは、契約を交わし・・・」

不動産屋が言い切る前に、突然、三文役者並みの、わざとらしい驚き声をあげる小井戸。

 

小井戸「えーっ!、うっ!、うそでしょっ?、普通は、前居者が退去したら、チェックや、補修は、じょーしきですよねぇ?、ふてぎわ、すぎません?(笑)」

 

相田よし子「・・・・(お、おとなしい顔して、意外と大胆な人。てゆうか、意地悪そぉ~。)」

よし子の顔をフッとみて、小井戸の問いかけを答える不動産屋。

 

不動産屋「で、では、明後日の午後・・・」

小井戸「ダメです。(笑)」

よし子「えっ(間髪なしっ)⁉️」

不動産「(軽い咳払い)で、では、明日にでも。」

小井戸「あのさぁ、こっちのお姉さんを、乗ってきた車に、なんか、載っけてたよね?」

 

不動産屋「(舌打ち)・・・・・せ、洗濯機を退かしたりとか、ひ、一人で施工はしずらいんで、・・・・」

小井戸「あ、そのてんなら、大丈夫。(笑)」

不動産屋「はい?」

小井戸「学生時代、電気屋の手伝いでやってますから、手間が掛かるし、要領は、知ってます。(笑)」

 

不動産屋、「(小井戸勇気に向かって)あのっ、じゃあ、(やるなら)どーします?」

 

小井戸「やだなー(笑)、不動産屋さん、一人で切り盛りできないんだからぁ・・・」

 

不動産屋「ま、まさか、ドレンパン代・・・」

 

小井戸「いや、手伝いますからぁっ、その代わり、半額で済ませましょうよ。僕、給料日は、来月の15日だから。(笑)」

 

不動産屋「じゃ、じゃぁ、結局、払えねーんじゃないか!」

 

不動産屋を、のらりくらりと、言いくるめて、追い返してから数分後、小井戸の部屋に上がっている、よし子。

 

よし子「あのっ、不動産屋さんとは、中が悪いんですか?(・・;)」

 

小さい食器棚から、二人分のコーヒーカップと、粉コーヒーを取り出す小井戸。

 

小井戸「べっつにぃ~(笑)。あの不動産屋、要領悪いから、からかい半分で、つい絡んだだけ。あ、お姉さん、インスタントコーヒー、大丈夫?」

 

よし子「あ、お構い無く。(あ、そのまんまワッサー・・・・って、マジ?)」

 

小井戸「あ、僕の名前は、コイトユウキ。(笑)」

思わず、飲み掛けた濃い目のコーヒーを、吹き出すよし子。

 

小井戸勇気「あ、引っ掛かった!(笑)」

 

相田よし子「驚いたぁ。レディースコミックの作者(ペンネーム)みたいな、名前だから。」

小井戸勇気「よく言われんだよね~、コイトさーん。コイトユウキさーんってね?。そんとき、こう、つい、真顔で・・・」

 

よし子「ま、真顔で?」

小井戸「こいどって、読みます。って、みたいな(笑)」

ケラケラ何がおかしいやら、よし子の前で笑い転げる小井戸。

 

よし子「(なんだろ、このひとの、この単細胞感。)」

(よし子が回想のなか、向かいのビルから、よし子を見つめる人影。)


f:id:toorimagari20120708:20181223035749j:image

 

セーラー服を着た、翼の無い天使(image芦田愛菜)「どうする?」

その場を、仰向けにねっころがって、 12月の雲の流れを見つめる小井戸

 

小井戸勇気「なにがぁ?(笑)」

 

翼の無い天使

「彼女、後悔しまくりじゃない?」

 

小井戸勇気「ん~、仕方ないんじゃないの?僕は、死にたくなかったけど。それより、クリスマスは、低気圧なんかが、気を使ってくれないかなぁ~(笑)」

f:id:toorimagari20120708:20181224073726j:image

 

翼の無い天使

「後悔・・・・してんじゃんっ。」

天使が両手の指先で、小井戸が寝っ転がってる方へ、四角をつくると・・・・

(ノルウェーの某山間部)

 

小井戸「へ、へっくしょいっ!!・・・うわっさぶっ!!」

翼の無い天使「ドォ?、本場の寒さは?、人恋しくない?(笑)」

小井戸「寒いんですけどーっ。て言うか、何で君だけ、防寒着をぉ~(笑)」

翼の無い天使「あ、まだ寒さを感じるんだねっ❤️(笑)」

小井戸「鬼畜かっ?!」

翼の無い天使「天使でぇーすっ!(笑)」

 

二人のやり取りを見ていた、赤い防寒着を着た男が、声をかける。
f:id:toorimagari20120708:20181224081113j:image

赤い防寒着の男(image小日向文世)「やぁ、ようこそ、サンタクロースの故郷、ノルウェーへ。(笑)」

小井戸「のっ、ノルウェー?」

 

翼の無い天使「ハイッ✋、サンタさん(笑)」

 

サンタクロース(image小日向文世)「ハイッ✋メルちゃん。なにようかな?まだ、クリスマスじゃないよ。(笑)」

 

Another MEL(image芦田愛菜)

「あのね、サンタさん。」

 

一方、相田よし子のいる世界も、クリスマスに向け、町並みが電飾で、色づき出した。

 

先輩アナウンサー(image要潤)

「あのっ、相田さん、今年のクリスマスは、時間ありますか?」

ピンク色のプラダのバックから、スヌーピーのスケジュールノートを取り出し、その場で確認を始めるよし子。

 

相田よし子

「そうですね?・・・あ、年末年始の収録は、数本残ってますけど、何れも、タレントさんとのスケジュール合わせに、時間がかかりそうです。」

 

先輩アナウンサー「はぁっ。良かった!(笑)」

よし子「はい?」

先輩アナウンサー「いや、なに、女子アナたちから、君が・・・・(言葉を軽く詰まらす)元気がないって言うものだから・・・」

 

給湯室から、通路側のよし子たちを見てる人影。

 

女子アナ①

「おほっ、これは(笑)・・・・」

女子アナ②

「なんで、既婚者の先輩を使うかなぁ~。!?」

女子アナ③

「なにゆーねんっ。うちに入社した時から、よし子が憧れとった先輩やないか、何を今さら?」

 

先輩アナウンサー「クリスマスは、軽井沢の別荘で、過ごさないか?」

よし子「・・・・」

 

女子アナ③

「あかん、NGワードや。」

 

(よし子の回想)

よし子が、小井戸勇気の隣の部屋に引っ越して、数日が過ぎたある日。

 

「キャーッ!」

 

小井戸「どしたどしたっ!」

よし子の部屋が未施錠だったことで、状況を瞬時に把握した小井戸。

リビングキッチンで、折れた蛇口から噴き出す水に、バケツを向けるよし子。

 

相田よし子「おっ、お昼の準備しようとしたら、み、水がっ、水があっ!」

 

小井戸「チョイ待ち!」

首巣を返し、再び戻ってきた小井戸の手には、工具入れと、ごみ袋が・・・

よし子「えっ、な、何でごみ袋なの!?」

よし子に工具入れを渡し、折れた蛇口に、ビニール袋の口先を向け、噴き出す水を溜め込み出した。

 

小井戸「な、流しの下、バルブがあるから・・・・閉めて!」

よし子「え?」

小井戸「早く!」

 

よし子が、流しの下の給水バルブを閉めて、漸く水漏れが収まった。

小井戸は、ビニール袋の水をユニットバスの浴槽に流し込んだ。

小井戸勇気「へっくしょいっ!」

すかさずバスの電源を入れるよし子。

よし子「すみません、おとなりさんに、ここまでしてもらって・・・っていうか、あなた、仕事は?」

小井戸「へっくしょいっ!・・・・自宅警備員(笑)」

床や、濡れた家財を拭くよし子。

 

よし子「(・・・・)嘘、ですよね?」

小井戸は、流しに戻り、モンキーレンチで取り外した蛇口あとを、軽くまし締めしている。

 

小井戸勇気「ほんとは、アルバイター兼、絵本作家志望さ。(笑)」

よし子「絵本、作家?」

切っていた野菜を鍋に入れ、ガス焜炉に火を点すよし子。

よし子に代わり、床や濡れた家財を拭く小井戸。

小井戸「そう。小学生のとき読んだ、グリとグラに憧れて、自分でも書いてみたいなーって、」

小井戸が、服を脱ぎ出したため、視線を鍋から目を話さず、話を続けるよし子。

 

よし子「じゃあ、美大か何処かに通ってるの?」

よし子は、小井戸がパンツを下げる寸前、脱衣場のカーテンを閉めた。

 

小井戸「ううん、我流(笑)」

ユニットバスから、湯が沸き上がったというガイダンスが流れ、バスタオルを腰に巻き、浴槽の温度を確かめる小井戸。

 

よし子「あの、食事は、水炊きでいいですか?」

小井戸「はいよ。・・・・でさ、」

よし子「はい。」

小井戸「一緒に入る?(笑)」

よし子「か、からかわないでっ。その間、着替えますから。」

 

それから二人は、こたつ越しの向い合わせで、食事を始めた。

小井戸「クリスマス、どうしてんの?・・・仕事?、それとも彼氏と、スッポリ(笑)」

 

よし子「か、(イケメン顔の割には、下ネタ好きね?)仕事です。アナウンサーですから、年末年始は、かきいれ時なんで。」

 

小井戸「ふーん(笑)・・・・良かったら、軽井沢の別荘行かない?」

 

よし子「別荘?」

 

小井戸「親父の持ち物なんだけど、親父は、その時期、日本に居ないんだ。」

よし子が瞬きをすると、回想がスキップして、よし子の脳裏に、首都高の煽り事故現場が、まるで自分で目撃したかのように映る。

(回想が覚めたよし子)

相田よし子「少し、考えさせて下さい。」

 

一方、フィンランドにいる、小井戸とメルは・・・・。

 

小井戸「マジかよっ!」

メル「マジだって!」

 

夕礼を終えた、サンタクロース達は、担当する各国に分かれ、プレゼントをソリに詰め込み出した。

 

小井戸「だって、人間は、死んだら焼いちゃうから、おしまいだって。(てゆうか、何でここで搬出の手伝いしてんだ?)」

メル「わっかんないかなぁ~、時に物事には、特例があるのっ。(ここで、妥協されたら、たまったもんじゃないっ!)」

 

茶色いスーツを着て、頭には、トナカイの被り物をしてる二人組の男がいる。

 

トナカイ・ミムラ(image三村マサカズ)

「おいっ!くっちゃべりながら、仕事すんなっ!」

トナカイ・オオタケ(image大竹一樹)

「早く仕事済まして、かえろーや。だリーから。」

 

トラック🚚の後部扉を開く、サンタクロース。

 

サンタクロース(image小日向文世)「おーい、終ったかーい?」

プレゼントをのせたソリを、四人がかりで、トラック後部に押し込んだ。

 

サンタクロース「じゃ、行こうか?」

小井戸「は?、ソリじゃないの?」

オオタケ「めんどくせー奴だな!」

ミムラ「早く乗れよ、間に合わねーだろ?!」

 

助手席に座ろうとする小井戸を、引きずり下ろすトナカイ達。

オオタケ「おめぇは、バカか?」

ミムラ「立場わきまえなっ!」

 

メルに促され、荷台に乗ると、トラックが夜空を走り出した。

 

小井戸勇気「いったい、何が何やら・・・」

メル「でも、あの日、煽り運転に巻き込まれて、命を落としたって事は、覚えてるでしょ?」

小井戸「まぁ、ね?・・・」

 

メル「それでね、天上界の審査会や、地獄界の死後裁判でね、貴方の生前罪状の正否の他、今回は特別温情で、故人の意思決定をするまで、執行猶予が付いたの。」

 

小井戸「ちょっと何いってんだか解んないや(笑)。」

メル「ガチめんどいなー、も~っ!」

 

乱気流にのまれる、サンタのトラック。揺れる車内。

 

小井戸「んで、メルとサンタの関係は?」

メル「サンタクロース協会日本支部、東京支店の本部長・・・今、運転してるサンタクロースは、私の遠縁のおじさん。」

 

小井戸「は?」

運転席から、荷台の小窓を開けるトナカイミムラ

ミムラ「もうじきつくぞ、軽井沢。」

小井戸「は?何でっ?」

 

(後半へつづく。)