空想携帯小説家ht2355(20120708)'s blog

空想携帯小説家(山本 繁一)の作品を公開しています。

天使メル ーthe fast angelー(令和復刻版)

hommage for city of angel

scene 1986

(1話)

ここは、人間界より、宇宙空間より、

たかーい、たかーい、たかぁ~い、ところにあると言う、天上界。

心が汚れた人間が、見ることは決してない世界・・・・。

 

(白ワイシャツにデニム姿の天使たちが、手にファイルや、双眼鏡をもって、真っ白な雲の上を行き交っている。)

 

天使メル「どぉわぁぁぁ~、暇だー。(笑)」

(のんきな天使が、アンティークなデザインの双眼鏡で、地上の人間たちの様子を見ていたが、数分も経たないうちに、飽きてしまった様子だ。)

 

天使

「あのぉっ、人間監視も、我々の、立派な仕事ですよ。」

 

天使メル

「そだけどさー、あたし、こないだぁー、腰、やっちゃってっからぁ~(>_<)、」

 

天使「は?、なんでっ?」

 

(何か隠し事があるのか?、急に両手で口を塞ぐメル。)

 

天使メル「やばっ!(;゜∇゜) 」

 

(同僚天使が、こそこそ声で、メルを追い詰める。)

 

天使「あ、まーさーかぁ~。地上に降りましたぁ?天師長の不在中に?・・・みなさぁ、・・・な、なに?」

 

(口外しようとする、同僚天使に、何かを差し出そうと、自らのデニムのズボンをまさぐるメル。)

 

天使メル「あ、ごめんごめんごめんごめん(^_^ゞ  」

 

(よれよれの包装紙に包まれた、キャラメルらしきものを、もうしわけなさそうに差し出す、メル。)

 

天使「あの・・・なに?、これ?」

 

天使メル「キャラメル。てか、◯イチュー(笑)・・・・私が地上に降りて食べてたやつ。美味しいよ。」

 

(天使は、メルから差し出された、◯イチューを一つ、口のなかに頬張ると、果物の香りと、甘味が広がった。)

 

天使「う~んっ❤️」

天使メル「どおっ?ときめくっしょっ?(笑)」

 

(メル達のやり取りを、背後で見ていたのは・・・)

 

天師長「ハインリッヒ!」

(誰かの名前を呼ぶ天師長に、ビックリして、恐る恐る振り向く天使たち。)

 

天使メル

「ね、ねぇ?・・・ハインリッヒって、だれっ?」

 

天使「メルさん、呼んでます。貴女の名前。」

 

天師長「ハインリッヒ・メル!・・・今渡したものは何か?!」

 

天使メル「(私って、そんな名前だっけ?)・・・」

 

同僚天使「◯イチューです!」

(規律に厳しい天師長の恫喝により、同僚天使に渡した物が取り上げられ、メルの口封じが失敗の瞬間だった。)

 

天使メル「あー、何で言うかなぁ~?」

 

(開き直りに近い、あきれ返るメルに、恫喝を始める天師長。)

 

天師長「まったく汚らわしい!、人の子の食べ物など、天上界に持ち込んで!一体何を考えて、監視業務を・・・・きゃっ!」

 

(メルの双眼鏡に脚を奪われ、尻餅をつく天師長、)

 

天使メル「あっ!私の双眼鏡!」hazuki ruupe kayo...

 

(天使たちが、次々と手を伸ばすが、雲の隙間から、転げ落ちる双眼鏡。・・・・・そして、なにやら、砕けた音が、遠くに聴こえた。そして、小雨混じりの、ごみ置き場に、人間と機械が混ざった右手が伸び、その双眼鏡を持ち去った。)

 

天使メル「あ、ォワタ・・・・」

 

天師長「オワタじゃないっ!愚か者め!人間が、あの双眼鏡を手に取れば、どうゆうことになるか、わかってるのか?」

 

天使メル「確かに、一瞬だけ、ほっぽっちゃったけど、私が悪いんかーい。」gyakugire

 

(雲の奥から、真っ白のスーツを着て、ステッキをついて現れた老人が、あくびをしながら、メル達に話しかける。)

 

年老いた紳士

「どしたんですかぁ、なんか、さわがしいですけど。」

 

天師長「おぉ、天上界神よ。」

 

年老いた紳士

「その呼び方、止めてくれませんか?元、汚れた人間ですので・・・・」

 

天師長「しかし、あなた様は、神々から、正式に承認を受けた身。」

 

年老いた紳士「それは、偶々です。さて、私の事より、誰か、お話を聞かせてくれませぬか?」

 

天使メル「じーちゃん、きいてよぉ!、天師長がさぁ~‼️」

 

天師長「これっ!ハインリッヒ!元、人の子と言えども、今は、天上界神の席におわす方に、なんたる口上か!無礼すぎる!さし控えよ!」

 

天上界神と呼ばれる老紳士

「ははっ。よいよい。実に面白い子じゃ。私が、選んだだけの事はある。」

 

天使メル「す、すみません。じーちゃん。あの突然なんですけど、人間界に降りていいですか?」

 

(天上界神と呼ばれる、老紳士に耳打ちする、天師長。)

 

天上界神「メルちゃん、君には、罰を与えましょう。(笑)」

 

天使メル「え?、」tothuzen nani?!

 

天上界神「今から、人間界に降りて、双眼鏡を回収してください。」

 

天師長「それは、堕天使扱い・・・・すなわち、追放ですか?」

 

天上界神「いえ。・・・・・メルちゃん。」

 

天使メル「はい。」

 

天上界神「地上に降りて、人間は、我々が護るべき存在なのか、君の眼で確かめて、改めて、レポートしてほしい。」

 

天使メル「え?、いいの?(笑)」lucky❤️

 

天師長「そんなことしたら、存在を認知した、人間達が狂乱します。」

 

(話を続ける神。)

天上界神「そして、なぜ君が、今まで、こそこそと、降りるくらい、地上を恋しがるのか?、確認してらっしゃい。(笑)」

 

天使メル「じいちゃん・・(三秒の間)・・まさか?」

 

天上界神「はい?」

 

天使メル「変態っ(ロリコン)?!」

(一斉にその場でこける天使たち。)

 

天師長「これっ!!(照)」

 

(台風が近づく夜。新宿副都心、建築途中のビルの鉄骨に立つ天使。その脳裏に、天師長の言葉が回想する。)

 

天師長(回想)

「いいか?、ハインリッヒ。お前の目的は、双眼鏡を回収すること。日雇いバイトしたり、恋愛は禁止!。ましてや、天使だと人間達に悟られたら、大変な事になる。」

 

(天使は、瞳を閉じ、深呼吸するのと同時に、両手を静かに広げた。)

 

天使メル

「聞こえる・・・・風の音のなかに、人間たちの営みが。」

 

(天使の耳に聴こえてくるのは、車のクラクション、テレビの天気予報、何処かの家庭の食卓の音、子供たちの笑い声・・・・)

 

天上界神(回想)

「一時的に人間に戻ることを許します。」

 

(天使は、覚悟を決め、瞳をあけ、地上を観るが、地上の人間たちは、ありんこのように、小さかった。)

 

天使メル「うわわっ!、わ、たかっ!、うーわっ、高杉晋作!」

 

(天使は、その場で座り込みながらも、コンビニ帰りに、通りを渡る、一人のやさぐれた男を見付ける。)

 

天使メル「あ。・・・」

(天使は、何故か、再びその場を立ちあがり、再び両腕を広げ、流れるように、墜ちてゆく。まるで、やさぐれた男に引き寄せられるように。

 

その、天使の脳裏に、観たことのないはずの記憶が、次々と入り込んでゆく。  母親の胎児の頃から始まり、保育園での出来事、小学校入学式に通った桜並木、中学生になり、初恋が敗れたこと、親と喧嘩して引きこもりになったこと、高校生になり、両想いになってうれしかったこと、が入り込んでいくが・・・・)

 

メル「うわっ!?」

(再生途中の走馬燈のなか、突然、目の前に金網が現れ、そのまま身体を打ち付けてしまう。)

 

メル「あ、あいててて・・・」

(何気に、Yシャツの胸元を見るメル。)

メル「うぅわ、私の◯っぱいに、金網のアザがぁ~」

(メルの額にうっすらと、血が流れる。汗かと思い、手でぬぐうが・・・)

 

メル

「血だぁっ・・・・・。」(セントルイスのノリで。)

 

施設警備員

「なにしてるんだっ!こんなところで女子高生が!」

 

(怒鳴られた瞬間、歯痛のような動悸にさいなまれ、瞬きする度に、天使の視界が、確実に色図いていく。)

 

メル

「こんなに・・・・世界に、色彩(いろ)があったなんて・・・・ねぇ、私の姿、見える?」

(へたりこむメルの、頭部の傷を見る、警備員。)

 

警備員「あ~っ、見えるよっ。て、結構ザックリ、行ってんじゃん!。君、どこの高校?、名前は?、家族に電話しようか?・・・・いやまて、この場合は、救急車か?・・・よし。スマホスマホ。」

 

(見ず知らずの人間に心配され、負担を掛けまいと、強がるメル。)

 

メル「だーいじょぶ!だーいじょぶ!こんなもん、唾つけて、ぺっぺっ!すればとまるから!(笑)」

 

(国道を、止血もせず、スキップで街中を徘徊する、メル。)

 

メル「人間になったっ✨(  ̄▽ ̄)💖人間になった❤️やった✨、やった✨、やった✨、こんで、天師長の、くっそばばーに、怒らん無い~(笑)」

 

(何処かから、着信音が聞こえ、ふと、ズボンの後ろに、折り畳み式の携帯電話を取り出すメル。)

 

天師長『いま、噂したか?ハインリッヒ。』

メル「し、してませーん。」teka nani?

 

天師長『ところで、地上に居られる期限を伝えてなかったな?』

 

(思い出したように、何処からかメモ紙を取り出して、なにやら、指折り数えている。)

 

メル「えっ?、期限つき?、きーてないよー❗️(笑)」iroiroyoteiga・・・・

 

天師長『お前は、ダチョウ倶楽部か?!・・・てゆうか、近々、人間界に不穏な動きがある。ソレに対し、神々が1週間後に、愚かな人間界に鉄槌を降すから、メルは、その前に、立ち去りなさい。』

 

メル「まぢか?」

 

天師長「(また、汚い言葉を使ってる!)人間界に今以上、感応するなよ。判ったか?」

 

メル「わかりました。(えーい、ウッサイから、電話切っちゃお。w)」

 

(深夜3時、公園のベンチに座り、星空を探しながら、酒を飲む、やさぐれた男。それを遠くから見守るメル。)

 

メル「(あ、さっきのおじさんだ。)・・・・」

 

(やさぐれた男は、流れる雲の隙間に、輝く星を見付けると、誰かの名前を呼びながら、すすり泣きだした。)

 

メル「えぇ~っ?、何で泣くぅ~?」

(メルの不意に口にした、こころの声に気付き、目があってしまう。)

 

やさぐれた男「う、嘘だろ?!」

メル「はぁっ?(え?、な、なに?)」

(取り乱しながら、メルの立ち位置まで、ゾンビ歩き見たいに近付く、やさぐれた男。)

 

やさぐれた男「多佳子!!多佳子だよな?、」

 

(近づく姿は、服はよれよれ、髪はバサバサ、目が虚ろの男は、流石にメルをこわがらせる。)

 

 

メル「あ、あの?だ、だれかと、間違えてませんっ?(・・;)」

 

(大声を出しながら、メルに抱き付くやさぐれた男。)

 

やさぐれた男「多佳子。おまえは、あの日の・・・あの日のままだな?」

 

メル「おまわりさーん❗️」

 

(つづく)