空想携帯小説家(20120708)'s blog9875321

空想携帯小説家(山本 繁一)の作品を公開しています。

(後編)angel song

前編のおさらい。
(この作品は、妄想フィクションです。)

クリスマスイブの朝、突然添い寝している、ラブラドールレトリバーに驚く島崎遥香
 だが、このメス犬、突然言葉を喋りだし、自分が天使で、ノルマを達成できないせいで、犬のなかに封じ込められたと言う。
 更に厄介な事に、島崎遥香の彼氏の命を、天使として復活するために寄越せと言う。
 タイムリミットは、赤い月が出ると言う、クリスマスを告げる鐘が鳴るまでと言う、とっぴな話に困惑する島崎遥香だった。

(本文)
イブの朝、頭を抱えて、部屋の中をウロウロする島崎遥香

島崎遥香(元AKB 48)
「あーんっ、やっぱ話がみえなーい‼・・・なんで家にラブラドール?・・・なんで、なんで犬がしゃべるの?可笑しくない?そんで、彼の命をちょーだいって、どゆこと‼・・・イブの鐘ってどこよ?」

ラブラドールのマルは、だらけている。

島崎遥香「ちょっとーっ‼話聞いてるっ?⬆」

マル(image谷花音
「決まったぁ?・・・ぱるちゃんが決めてくれないと、私帰れないんですけど。」

島崎遥香
「あーのぉーさっ、

いきなりあんた、
自己中過ぎでしょっ?・・・

私のアイドル卒業と
彼の命を、

引き換えにさせるなんて、

天使のやることじゃないんじゃない?」

マル
「あれぇ、知らないんだ?(笑)」

島崎遥香
「な、なにっ?」

マル
「天使だって、死神と変わんないよ。」

島崎遥香
「え?・・・貴方たちは、人間を助けてくれないの?」

仰向きになり、ハッハッと呼吸するラブラドールレトリバーのマル。

マル
「ぱるちゃーん、天使は「天」(天上界)の、「使」いと書くの。つまり、うちらは、天上界の指示でしか、出来ないの。」

島崎遥香
「でも、彼の命を・・・って・・・」

マル
「ごめーん、事前調査してましたー(笑)」

島崎遥香は、ため息をつきながらも、話を続けた。

島崎遥香
「彼が死ぬ・・・それって、決定事項?」

マル
「うん。でも、ぱるちゃんの最終確認してからにしようと、考えてた。・・・そうすれば、ポイントも付くし・・・(笑)」

島崎遥香
「ポイント・・・・」

島崎の宅電が鳴る。

島崎遥香
「もしもし、えっ!」

通話を切り、自宅マンションを飛び出し、病院へ走る島崎遥香

後を、全力疾走で追う、マル。

マル
「ぱるちゃん、待ってぇ~💦」

すれ違う人々は、喋る犬に驚く。

通行人「いま、喋んなかった?」

島崎もマルも、息を切らせて、病院にたどり着くが、マルは犬ゆえに、施設内に入れない。

島崎が病室に入ると、真っ黒なスーツを着た、がたいの良い男が、島崎の彼氏の顔を覗きこんでいる。

死神(image吉田鋼太郎
「やぁ、来たんだ?・・・・」

島崎遥香
「何してるの?」

死神
「あれっ?・・・私の姿、見えちゃう?」

島崎遥香
「えぇっ、ガッツリと。」

度なし眼鏡を、ゆっくりはずし、ため息をつく死神。

島崎遥香
「見えたらなんだって言うの?・・・で、でてって!天使なんて信じないっ‼」

首を左右にコキコキやりながら、ゆっくり島崎を睨み付ける死神。

死神「天使が、居る?・・・だと?(笑)」

死神の瞳の黒点が、濃紺に変わり、両手が枯れ木の根っこの様に、島崎の首にまとわりつく。

島崎は声が出ないまま、そのまま立ち尽くす。

島崎遥香
「(や、やだ・・・死にたく・・・ないっ!)」

緊急処置室の外窓をブチ破って、飛び込むラブラドールレトリバー

マル
「このお兄ちゃんは、私のものっ‼」

島崎遥香
「え?そっちぃ?」

もみ合う大型犬と、黒スーツの男。

死神「死に優先順位は、ないっ!」

島崎遥香の手を離しあわてふためく死神。

マル
「ぱるちゃん、そこのお兄ちゃんのことをおねがいっ‼」

マルは死神の左足に必死に食い付き離さない。

死神「はっ、離せっ!くそぉっ‼」

粉々に割れた処置室の窓枠から逃げる死神。

マル「まーてーっ‼」

黒スーツを追うラブラドール。

島崎遥香「まって!マル‼」

窓枠から、外を眺めても、北風が落ち葉を舞い上げるだけだった。

やがて日が落ち、数時間たった頃、傷を追ったラブラドールのマルが、よれよれに成りながら、島崎の待つ病院にたどり着いた。

マルの頭を抱き抱える島崎遥香

島崎遥香「マル、おかえりぃ。」

複数の怪我を負いながらも、ヘラヘラと、経緯をかたるマル。

マル「あの死神さぁ、私の稼ぎを、いっつも横取りしてたから、・・・今度は噛んじゃうつも・・・り(笑)・・・」

意識が薄らぐマル。

島崎遥香「マル、もういい、もうしゃべんなくて良いからっ‼・・・ねっ‼」

マル「お兄ちゃんは・・・大丈夫だった?」

島崎遥香「うん。」

マル「よかったぁ~(笑)」

12月24日 23:00

島崎はマルに言われるがまま、ある雪山に登った。

島崎遥香
「マル?・・・まじここら辺なの?」

マル
「そぉだよ。・・・イブの朝、私とぱるちゃんが見た、夢の場所。」

マルを乗せた、プラスチックのそりを引く島崎遥香

たどり着いた洋館は、バラの鎖はなかったものの、ほぼ同じ佇まいを醸し出していた。

島崎遥香「ついたよ。マル。・・・え?・・・マル?・・・マルっ‼」

島崎はそりに横たわる、ラブラドールを揺さぶり起こすが、反応がない。

島崎遥香「体・・・冷たくなっちゃったね?・・・ごめんね?」

島崎は首に巻いていた、赤いロングマフラーを、蛇腹おりにして、横たわる、ラブラドールの上に乗せた。

そして、何処からかクリスマスを告げる、鐘の音が響く・・・・

島崎は、ゆっくり空を見上げると、赤い月が雲の隙間から見える。

島崎遥香の背後に、真っ白なロングコートを羽織った、老紳士が顕れた。

老紳士(image藤村俊二
「おや?・・・寒いなか、何かようですか?・・・ま、ここでは何ですから、お部屋のなかへ。」

島崎は無言のまま、軽く会釈して、マルをのせたそりと一緒に、屋敷のなかに入った。
 部屋の奥にある、石積み煉瓦の暖炉は、パチパチと燃え上がる。

老紳士「お嬢さん?・・・アッサムティーは好きですかぁ?」

老紳士はいそいそと、紅茶を入れる準備をしながら、島崎に話し掛けている。

島崎遥香「あ、私はカモミールも、結構好きです。(マルの事、話してみようかな?)」

そっと、テーブルの上に置かれたティーカップのなかに、とぽとぽと注がれる紅茶の色は、冴え渡る色を醸し出していた。

島崎遥香「あのっ、この犬・・・言葉しゃべってたんですけど・・・信じます?」

老紳士は含み笑いで、話を始めた。

老紳士「私、この犬の飼い主なんです。」

島崎遥香「やっぱり神様?」

老紳士は瞳を閉じ、静かに首を左右に振る。

老紳士「神は、辞めました。今じゃぁ、単なるじじいですけどねぇ(笑)・・・あ、そうそう、この子は、約束を守れなかったので、残念ながら、地獄に墜ちます。」

マルの体から、光のかけらがキラキラと舞い上がる。

何かを察したのか、横たわるマルに覆い被さり、声をかける島崎。

島崎遥香「ま、マルっ‼・・・ちょっと待って!・・・・でも、マルは、彼と私の命を護ってくれたんです‼」

もう仕分けなさげに、意を告げる老紳士

天使たちが、何かを唄いながら、覆い被さる島崎をどかして、犬の体から、天使を引き出す。

老紳士「でも、約束は約束なんですぅ。」

ついイライラが、顔に出てしまう島崎。

島崎「あのっ、約束約束っていうのは、そっちの勝手ですけどぉっ、私と・・・彼を助けた件は、マルの・・・マルの評価に繋がらないんですかっ‼?」

イブの鐘が鳴り終わった瞬間、あたりは一気に真っ暗になった。

12月25日 8:10

スマホのアラームが、しつこく音を鳴らす。

島崎遥香「夢?・・・だった?」

キッチンの方から、なにやら犬の鳴き声が聞こえる。

島崎遥香「え?・・・まさか・・・嘘でしょ?」

大型冷蔵庫を開いたまま、なかを引っ掻き回す。ラブラドールレトリバー

マル「あ、おはよー(笑)」

島崎遥香「なにしてんのよっ!(泣)」

ヘッドロックするように、マルに抱き付く島崎。

島崎遥香「おかえりっ。おかえりっ、マル‼」

マル「ぱるちゃーんっ?」

島崎遥香「なあに?」

マル「チーズ抜きのラザニア作ってぇ~(笑)」

島崎遥香「知るかっ‼こんな散らかしてっ‼(笑)」

angel song おわり。

(前編)angel song(不定期更新読み切り小説)

12月24日 24 : 00

島崎遥香の夢の中)

蔵王か、湯沢のような雪景色が、目前に広がり、

凍てつく夜空には、赤い月。

さ迷いながら、何処かの屋敷前にたどり着く、島崎遥香

たどり着いた屋敷は、
ベル薔薇か、
キャンディキャンディに出てくる

少女マンガのような、古臭い洋館だ。

フードつき白装束の女(image谷 花音)
「後悔は、しないんですね?」

島崎遥香
「あ、はい。」

フードつき白装束の女
「次に赤い月が現れたら・・・・」

島崎遥香
「あのっ、それって・・・・?」

門柱に絡まる、薔薇の鎖を引く白装束の女。

島崎遥香
「あのっ、ちょっと!」

12月24日 09:30

ふと、夢から覚めると、
島崎遥香の左どなりに、
少々毛が長い
ラブラドールレトリバーが、目を覚ました。

島崎遥香
「いっ !・・・犬っ!・・・な、なんで?・・・てか、なんなのよぉっ!(汗)」

島崎遥香に、羽毛枕で数回頭を叩かれたラブラドールが口を開く。

ラブラドールレトリバー(image谷 花音)
「痛い痛い‼・・・暴力反対!児童虐待で通報するよっ!・・・てゆうか、こっちが聞きたいよぉ!」

ベットから転げ落ち、腰を抜かす島崎遥香

島崎遥香「うそぉっ!・・・犬が・・・しゃべっ・・・た。」

ラブラドールレトリバー「えーえー、喋りますけど、なにか?・・・あ、私の名前は、【マル】」

噴き出すの堪えて、惚ける島崎遥香

島崎遥香「え?(∩゚д゚)(笑)」

マル「あーっ、今聞こえないフリしたでしょっ?・・・タチ悪っ。」

島崎遥香「聴こえてましたけどなにか?(笑)・・・てゆうか、貴女は何者?」

マル「私は元天使。わけあって、ラブラドールレトリバーの身体を借りてまーす。」

島崎遥香「わけ?」

島崎遥香の顔に、マルは顔を寄せる。

マル「私と観たでしょ?・・・雪景色と赤い月。」

フンフンと、ラブラドールレトリバーの鼻息意外、聞こえない

暫く無音状態がつづくが・・・

島崎遥香「はいっ?(∩゚д゚)(笑) 」

マル「だーかーらぁ、私がぁ、貴女の願いを叶えたのっ!。#自由になりたかったんでしょ?」

島崎遥香「・・・・」

姿はラブラドールレトリバー故に、島崎遥香に甘える
もと天使、マル。

マル「今度わ、私の願いを叶えてほしいなぁ~(笑)」

島崎遥香「え?マジなんなの、突然‼」

外見の可愛らしさと、
何が原因で喋る犬が、
目の前に居るのか?
少々困惑気味の島崎。

マル
「明日のクリスマスが、終わるまでに、

貴女の大事なものをちょうだいっ?・・・

実は天使仲間で、
私だけノルマが足らなくて、罰としてラブラドールの体に閉じ込められちゃったの・・・・」

島崎遥香「え?・・・急すぎでしょ?・・・」

部屋のなかを物色し始める、ラブラドールのマル。

マル「次に赤い月が登って、イブの鐘が成るまでに、ぱるちゃんが、大事にして・・・あっ!」

島崎遥香「あのっ、人のへやウロチョロされるのめいわ・・・それ、止めてくんない?Σ(゜Д゜)」

マルがくわえてきたものは、写真縱だ。

マル「このお兄ちゃん、だーれ?(笑)」

口ごもる島崎。

マル「🙉きこえませーん。(笑)」

島崎遥香「私の・・・彼氏。」

マル「へぇ~、そうなんだぁ~(笑)」

島崎遥香「・・・・なにっ?」

マル「この人の命ちょーだいっ!(笑)」

島崎遥香「えっ😱💥!」

(前編終わり。)

image song

angel song ~イブの鐘~

the brilliant green

smile again後編(サウンドラブレター・シリーズ)

幸子:涼太からの貸しって、
私の初恋話だ。

誰かが、誰かを好きになる・・・・
それは、誰しも必ずあること・・・・

私の場合、
あのときだけ・・・

女の子が好きだった・・・。

(高校時代・幸子の回想)

幸子:あれは、いつかのバレンタインデーだった。

(体育倉庫の裏、可愛い包装とリボンで括られた、チョコレートと、少々のかすみそうを背後に持ちながら、誰かを待つ幸子。

そこに、走り寄る女生徒。)

幸子「ごめんね、突然呼び出して(笑)」

下級生:日奈子(image桜井日奈子)「何ですかぁ、改まったはなしって?(笑)」

(もじもじしながら、チョコレートと、かすみそうを渡す幸子。)

幸子「あ、はいっ!これっ!」

(日奈子は、一瞬喜んだが・・・)

日奈子「先輩・・・気持ちは嬉しいんですけど・・・」

幸子「え?(笑)」

(柔らか目な言葉を探す日奈子。)

日奈子「私たち、そんなかんけいじゃぁ・・・・無いですよ・・・ねっ?」

(人影の少ない体育倉庫の裏とあって、日奈子にグイグイ迫る幸子。)

幸子「そ、そんな関係って?・・・わたし、日奈ちゃんの事・・・」

(キスしようとする幸子を、完全拒絶した日奈子。)

日奈子「やめてっ!・・・先生と相談して❗」

(チョコレートと、かすみそうを落とす幸子。)

幸子「え?・・・ワケわかんないんですけど・・・」

日奈子「わたし、高校を辞めて、結婚するんです。・・・・」

幸子「そんな・・・」

(膝を落とし泣き出す幸子を置き去りに、立ち去る日奈子。

そして、サッカーの部活を終えた、涼太が日奈子と入れ違いで、幸子に声をかける。)

涼太「ねぇちゃん?・・・ねぇちゃん、大丈夫?」

幸子「私、・・・振られちゃった・・・。私、女の子を好きになっちゃ・・・可笑しいかな?」

(涼太は、一瞬引いたが、幸子の想いを理解した。)

涼太「ねぇちゃん、カラオケ行こう‼(笑)」

幸子「いまそんな気分じゃない・・・・」

(傷心の幸子を立ち上がらせ、ハグして慰める涼太。)

涼太
「ねぇちゃん、メソメソしたって、仕方ないじゃん‼(笑)・・・

こー言うときは、
ぱあっと、

こう・・・(北島三郎の力むマネ)

大声だして、スッキリしちゃおうよ‼(笑)」

幸子:いま考えると、涼太
はカラオケはヘタクソだったなぁ(笑)・・・・

そして、高校をでても働く気に成らなかった私に、涼太が・・・
夢を与えてくれた。

(ぷーたろう時代の幸子の回想)

幸子:そんな涼太の奴、
昔っから、お金もそんなに持ってないのに、
ボロアパートに引きこもって居た私に、
よく差し入れを持ってきたっけ・・・

(二人分の牛丼を置く涼太。)

幸子「なあに?・・・また買ってきたの?」

(山積みになった、就職誌をパラパラめくる涼太。)

涼太「ねぇちゃん、大学行かないんだったら、アルバイトしなよ(笑)・・・生活行きつまっちゃうよぉ。」

幸子「(両親から、愛想つかされ、仕送りが尽きて)もう、いきつまってますが、なにか?(笑)」

(涼太は、座る場所を作るために、雑誌などの山を移動させた。

その時に落ちた、一冊のノートを拾い上げる涼太。)

幸子「あ、ちょっ‼・・・・」

(ぺらぺらと、ページを捲る涼太。)

涼太「ねぇちゃん、これ・・・・」

(驚く涼太から、ノートを引っ剥がすように奪う幸子。)

幸子「ちょっとぉーっ!(怒)」

涼太「ねぇちゃん、凄い文才あるじゃん‼(笑)」

幸子「そんなことないよっ、暇潰しで書き貯めただけだからっ!」

涼太「本出そう‼、ねぇちゃんなら出来るよ‼(笑)」

(涼太が入院した時の回想

ストレッチャーに乗せられ、緊急処置室に運ばれる涼太。

後を追いかける幸子だったが、
看護師達に止められ、やむを得ず、待合室の長椅子に座る、幸子。)

(回想)
幸子:涼太は、ファミレスでの再会後、就職活動しながら、
幸子(わたし)の書き貯めた小説の、
直接出版に向けて走り回っていた。

そんな涼太の優しさに、気付けなかった私は・・・・

(アパートのドアを叩く涼太)

涼太「ねぇちゃん‼ねぇちゃん‼」

(虚ろな目で、ドアを開ける幸子。)

幸子「なあにぃ・・・・私なんか放っといて・・・」

涼太「(うぅわ、酒くせぇ~)ねぇちゃん、直接出版は、いろいろ(お金)が掛かるから・・・・」

(涼太は、酒びたりの幸子にドン引きながらも、新人小説家デビューコンテストのチラシを、幸子に広げるように見せた。)

幸子「あたし(の才能)なんか、どーせ・・・・へへっ(笑)」

(涼太は、
経たり混む、幸子の胸ぐらを掴み引っ張り上げて、

一瞬ためらったが、
右手で幸子の左ほほを叩いた。)

幸子「痛いっ‼」

涼太「どうしようもない奴だね・・・ねぇちゃんは‼」

(涼太の、いままで見たことのない、真剣な眼差しに、泣き出しそうになる幸子。)

涼太「なんで、自分を押さえ込むんだよ‼ねぇちゃん‼・・・ぼくは、そこまで頼りないかよ‼」

幸子「涼太・・・ちがう・・・ちがうの・・・」

(嗚咽を押さえながら、泣き出す幸子をハグする涼太。)

涼太「ねぇちゃん・・・僕が望むのは、幸子ねぇちゃんの幸せなんだ。」

幸子「でも、涼太は・・・一人ぼっち・・・」

涼太「ぼくは、一人じゃないって(笑)・・・ねぇちゃんともう一回、巡り会えたんだか・・・らっ」

突然、腹部を押さえながら、前のめりに倒れて、苦しむ涼太。

幸子「りょ、涼太っ‼」

声も出せぬほど、痛みにもがき苦しみ、大量の汗をかく涼太。

幸子「りょ、涼太っ‼大丈夫?・・・ねぇ‼涼太ぁっ‼」

(回想を掻き消すように、医者が幸子を呼ぶ。)

医者「あなた、羽生涼太さんの、ご家族のかた?」

幸子「あ、えっ?・・・幼・・・馴染みですっ。」

(医者より、涼太が大腸がんの疑いがあると伝えられる。)

大島幸子「完治、するんですよね?」

医者「ですから、詳しい検査を・・・・」

声を上ずらせながら、土下座をする幸子。

幸子「おねがい・・・・・おねがいします😭✨おねがいします😭✨おねがいします😭✨どうか、どうか、涼太を、涼太をたすけてぇっ‼・・・どうか・・・お願いします😭✨・・・・」

床に何度も何度も、頭を擦り付けて懇願する幸子に、あきれる医者。

医者「最善を尽くしますが、念のため、覚悟をしていてください。」

幸子:わたしは、今まで神様も仏様も信じて無かったけど・・・・今は違う。涼太だけは、助けて欲しいと、心から思った。

取り返しが付くか、どうか、判んないけど・・・

(数週間後、涼太が入院する病院のナースセンター)

看護師「あら、大島さん!・・・いーとこ来た!(笑)」

(うつ向きながら、真新しい、男性の肌着や下着の入った紙袋を渡す、幸子。)

幸子「あのっ・・・アイツ、すんごい汗っ掻きだから、・・お願いします。」

看護婦長(image石野真子)「自分で渡したら?(笑)」

看護婦長が
通路を見ろとばかりに、顎で指し示すと、車椅子に乗った、涼太が現れた。

幸子「あ、」

涼太「ねぇちゃん‼(笑)」

幸子「大丈夫なの?」

涼太「ん~、まだ数ヵ月は、抗がん剤とか、色々だけどね(笑)」

(車椅子越しの、涼太をハグする幸子。)

涼太「いたたたたっ‼・・・お、折れる!、折れるっ!、折れちゃうってっ!(笑)」

幸子「ご、ごめん・・・つい、力が・・・(笑)」

涼太「て、病人を殺す気かっ!(笑)」

(微笑む二人。・・・それからまた、数ヵ月後、新人小説家デビューコンテストの会場)

一流ホテルの大広間に、老若男女の人々が、まるで立食パーティーみたいな状態で、ひしめき合っている。

涼太「ねぇちゃん、凄いね?参加者と同伴者は、タダ飯だなんて(笑)・・・」

幸子「う、うん・・・・私は、あんまり、こう言うところは・・・ちょっとぉ~😅」

(涼太が、綺麗な女の子に見とれてるうちに、こっそり会場を抜け出そうとした次の瞬間、会場を割れんばかりの拍手が鳴り響いた。)

司会者「さてぇ、宴もたけなわですが、今回の、新人小説家デビューコンテストの主催者で、衆議院議員の藪沢梅子先生にご来場願いました。(笑)」

(満場一致の大拍手が巻き起こるが、登壇するのかと思いきや、背後から現れる藪沢。)

藪沢梅子(image泉ピン子
「どーも、どーも、藪沢で御座いますぅ(笑)・・・・あ、涼太ちゃぁん!(笑)」

羽生涼太「あ、おばちゃん、酒太りしたぁ?(笑)」

梅子「いやだわ、涼太ちゃんてば(笑)」

大島幸子(image松井玲奈)「ゲッ?(銀縁眼鏡婆ぁじゃん‼)・・・」

藪沢梅子「・・・・げ?( ̄ー ̄)」

大島幸子「あ、いえ・・・何も(^^;(やぁばっ‼)」

幸子と藪沢がにらみ会うが、
司会者が、藪沢を登壇するように促す。

藪沢梅子「今回の新人小説家デビューコンテストは、単なるマスメディア向けの、話題作りでぇわなぁくぅ~、今日の日本の活字場馴れを、私は、深く深く憂いて・・・」

しらける参加者達。

司会者「あの、先生?・・・・恐れ入りますが、発表の方を・・・」

藪沢梅子「あによぉ~、これからだっつうのにっ‼(怒)」

ごそごそと、小豆色のビジネススーツのうちポケットより、茶封筒を取り出す、藪沢。

幸子「涼太?・・・あのババア、知り合い?」

涼太「うん、鎌倉のおばさんだよ。(笑)」

幸子「・・・・えっ?(笑;)」

わざとらしい咳払いをして、茶封筒から、一枚の紙を取り出すと、もう一度、咳払いをする藪沢。

藪沢「最優秀賞は・・・・」

生伴奏の、ドラムロールが鳴り響く

息を呑む、幸子と涼太。

藪沢「smile again・・・大島幸子さんっ‼」

幸子「は?・・・・うそっ?・・・・」

司会者「大島幸子さん、いらっしゃいましたら、ご登壇願いまーす。(笑)」

脳内呆然の幸子。

幸子「(○◇○;)ぽかーん。」

涼太「ねぇちゃん?・・・・ねぇちゃんッ‼」

幸子「(○_○)!!・・・・涼太?・・・・これって、できレースじゃないよね?(疑心暗鬼+猜疑心全開!)」

涼太「僕のおばさん、藪沢梅子は、昔、鎌倉の読女と呼ばれてたんだよ。・・・・僕のために、小細工はしないよ。(笑)」

司会者に促され、登壇する幸子。アシスタントに手渡された賞状を、幸子に渡す時に、ぼそっと呟く藪沢梅子

梅子「この女狐・・・」

幸子「え?」

梅子「涼太ちゃんを渡すもんか‼」

幸子「・・・(なんでぇーっ?)」

幸子:こうして私は、うだつの上がらなかった人生を、涼太の力を借りて、小説家として、軌道修正した・・・。

でも・・・

涼太に想いを告げるチャンスが、遠退いた気がするなぁ・・・


(終わり)

smile again前編(サウンドラブレター・シリーズ)

原案、イメージソング:
「smile again」山口由子より。

(病室内)昏睡状態の、青年の左手を、自らの両手を包む女性。

大島幸子(image松井玲奈)「涼太ぁ・・・私のせいだよね・・・ごめんね・・・」

(幼少期の回想)
大島幸子:
涼太と私は、10年以上の幼なじみで、私はよく、涼太の面倒を見ていた。

(囲まれてからかわれる、幼少期の涼太。)

いじめっ子①
「やーい、涼太のう○こったれぇ~(笑)」

いじめっ子②
「とーちゃん居ない奴は、ケツのしまりが悪いんかー?(笑)」

(練習の帰りか、
剣道の胴着姿の少女が、虐められている涼太を助けるため、

竹刀を振り上げ、絶叫しながらよってきた!)

大島幸子(幼少期)「てめぇらあっ!!」

いじめっ子①
「でぇったっ❗女男❗」

大島幸子
「俺の涼太を、いじめんなっつったろぉ❗」

いじめっ子②
「何だコイツ、こないだ、女子のスカートをめくってたぞぉ❗(笑)」

いじめっ子③
「うっそ、マジきもーい(笑)」

(いじめっ子がチリジリになり、何とか退散させた幸子。

幸子に抱きつく涼太。)

涼太「ねぇちゃーん( ω-、)」

(幼少の回想を終え、ため息をつく幸子)

大島幸子:体が弱かった涼太が、エリート街道へ登り出したって、知ったのは、数年前・・・・

(幸子が勤めるファミレス。

レジに立つ後輩が、
背後の流し場で、

洗い物をする幸子に語りかける。)

ファミレスの後輩(image松田るか)「せんぱーい、今度の三連休ぅ、どっか行くんですかぁ~(笑)」

大島幸子(image松井玲奈)「ん~、アニフェス・・・かなぁ・・・(  ̄- ̄))」

(なんと無く脱け殻の幸子に、ため息をつく後輩。)

後輩「せんぱーい、歳を考えましょーよー、アニフェスなんて歳じゃないでしょー?(笑)」

(ボソッと呟く幸子。)

幸子「もう、恋愛はめんどくさい・・・・」

(ちょっと挑発的な後輩。)

後輩「はぁ?、じゃあ、将来の夢は?・・・」

(表向きは沈黙を装う幸子。)

幸子「・・・・・」

小説家になること。・・・・でも、もう・・・

(何処かのテーブルのチャイムが鳴る。)

幸子「ほらほら、窓際のバーコードさんが、呼んでるわよ。」

後輩「バーコード?!」

(目を細めて、
国道側の窓際の席を見ると、

スーパーで売れ残った、キャベツような頭髪の男性が、

先程から顔を赤らめ、鼻息荒く、何かをぶつくさ言ってる。)

後輩「えーっ、バイトの私が行くんですかぁ~」

幸子「バイトもパートもカンケー無いのっ!」

(しぶしぶ、窓際のキャベツ男の対応をしている、後輩の様子を見ていると・・・)

若い男性「すみませーん、五人くらいなんですけど。」

(うつ向いたまま、いらっしゃいませを言わずに、レジの釣り銭を確認する幸子。)


幸子「(五人くらいってなんだよ。・・・て、えっ?)涼太っ?」

羽生涼太(image須賀健太)「あ、ねぇちゃん?!(笑)・・・」

幸子「涼太ぁ、久しぶりだよね~・・・高校生以来だよね~、へぇ~、馬子にも衣裳ならぬ、う○こったれにも、衣裳だよねぇ~(笑)」

涼太「ねっ、ねぇちゃん、場所わきまえなよっ!(笑;)・・・おまけに大声だしっ!・・・・」

(幼なじみに会えた喜びに、思わずたかが外れた幸子に、ドン引きの客たち。)

幸子「あ。・・・やっちゃった。(^_^;)」

涼太達を、少し広いテーブル席に案内をした幸子。

後輩
「せんぱーい、イケメンですね・・・・彼?・・・」

チラチラ涼太の方をみる、幸子。

幸子「涼太とは、単なる幼なじみだよ。」

後輩「へぇ~(笑)・・・だったら先輩、逆にアドレス渡しちゃえば?」

幸子「え?」

後輩「ここで再会したのも、何かの縁だし(笑)」

幸子「な、なにそのキモい笑いは・・・・」

後輩「いーやぁー、先輩も25年して、やあっと春が、きたんすねぇ~(笑)」

急に真顔になる幸子。

幸子「仕事しましょう。」

大島幸子:涼太と別れたのは、高校時代・・・女子高から、共学になって、六十周年を迎える頃だった。

(回想・高校時代)
昼休み、
眺めのいい空中庭園のような、
屋上のテラスで、
思い思いの昼食を取る、高校生たち。

幸子の高校の友人①
「( ,,-` 。´-)へーい、さっちゃん、おつかれちゃーん(笑)」

幸子(高校生)「あ、おつかれちゃーん(笑)」

幸子の高校時代の友人②「さちこー、知ってる?(笑)」

幸子「え、なになに?(笑)」

(何かを確認するように、顔を見合わす幸子の友人。)

友人②「昨日、物理の安村がぁ~、」

友人①②「自転車で、奥さんを後ろに乗せて、スッ転んだってぇ~(笑)」

幸子「なにそれ、ちょーウケるんですけどぉ~(笑)」

幸子:物理の安村(imageいつも明るい安村)は、涼太の担任の先生で、美人の奥さんをゲットしたそうな。

友人①「でね、その原因が、涼太くんからの連絡だったの。」

幸子「え・・・? 何だろう?」

友人①「あれ、なんもきいてないの?涼太くんから?」

幸子「だからぁ、なんなのぉ?」

友人②「涼太君、鎌倉市の学校へ、転校するんだって・・・」

幸子「えっ・・・・?」

食べかけのサンドイッチを置き去りにして、涼太の教室に走り出す、幸子。

幸子:うそ・・・うそだぁ‼・・・なんで?・・・なんでいきなり、転校すんのよぉ~‼

(後輩の高校生から、涼太が、駅に向かっている話を聞き、用務員の自転車を借りて、校舎を飛び出した。)

幸子:うそだ、うそだっ、うそだーっ!・・・・

あいつに貸しを作られたまま、バイバイなんて・・・出来ないよぉ!

(駅、涼太が一人でタクシーから降りて、改札に向かっている。・・・幸子が、涼太のうしろ姿を観て叫ぶ!)

幸子「ぅおいっ!涼太ぁ~ッ!」

涼太
「あ、ねぇちゃんっ!(笑)」

息を切らせながら、想いを発する幸子。

幸子「あんたさぁ、なんで(深めの咳を二回)・・・あたしに何も言わない・・・んだよっ!・・・うちらの仲は、そんなもんだったのかよぉっ!」

俯き、躊躇う涼太・・・
暫く、幸子の荒立ちが鎮まるまで、黙り混む。

幸子は、涼太の両かたを掴み前後に揺さぶる。

幸子「おい、涼太ぁっ!・・・なんとか言えよっ‼」

涼太は、幸子の熱い想いにも泣きそうになり、

空を見上げるが、
その空も泣き出しそうだ。

涼太
「ねぇちゃん・・・僕の母ちゃん、末期ガンなんだ。」

幸子「え?、涼太のお母さんが?・・・・

え、でも、
東京の方が医療施設が整ってるし、なんで・・・

何も、鎌倉まで行かなくても、

・・・それに私も(いっしょなら)看病してあげられるよっ。・・・

涼太。

東京に居なよ。」

涼太「鎌倉には、おじさんが居るから、暫く厄介になるつもりだよ。・・・もう、ねぇちゃんに迷惑かけたくない。」

幸子「涼太ぁっ!」

年下の涼太が、泣き出しそうな気持ちを押しきり、幸子を叱る。

涼太「ねぇちゃん、午後の授業・・・サボる気か?」

幸子「今はそんな話じゃ・・・・」

涼太「単位・・・足らないんでしょ?・・・卒業出来なくなったら、就職にも困るんじゃないの?・・・名古屋のおじさん、おばさんが心配するよ‼」

幸子「あんなの親じゃない・・・」

涼太「いい加減にしてくれ‼・・・帰ってくれ‼」

歳上の幸子が駄々をこねた。

幸子「帰らない・・・帰らないっ!・・・涼太に貸しを返すまで!」

幸子:涼太からの貸しって話は、私の初恋の話だ。

(つづく)

tokyo-angle⑤終 アイドル×天使の物語

海辺が望める病院で目を覚ます男。

看護師(image渡辺直美)「あ、野澤さん、気がつかれましたか?(笑)」

ノキセアが、ベットから、ガバッと起きようとすると、頭痛が起きた。

野澤と呼ばれたノキセア
「あの・・・痛っ!・・・(実体化した・・・のか?)」

コントのように、力付くでベッドにノキセアを倒す看護師。

看護師「だめですょ~っ。野澤さん、高いところから落ちちゃったんですからぁ~っ。(笑)」

ノキセアは、なぜ自分が野澤と呼ばれているのか?

なぜ実体化したのか?

思い出そうとしたが、頭痛が邪魔して思い出せない。

野澤(天使ノキセア)(imageディーンフジオカ)
「あのぅ、今日は・・・何日ですか?」

看護師「20日?・・・かしら?....で、でも退院はできませんよ!」

野澤(ノキセア)
「医者に会わせてくれ。」

惚けた返事で、ノキセアの病室に入る老医師。

老医師(image藤村俊二
「はいはい~っ(笑)」

野澤(ノキセア)
「あ、貴方は.....」

老医師「はい?(笑)」

ノキセアに、しーっと言う仕草をして、看護師を退室させる老医師。

老医師「やっぱ、バレちゃいましたか?ノキセア君。」

野澤「神職を投げ出し、天上界まで逃げ出して、今更還俗ですか?」

老医師・藤村(天上界管理人)「天上界は、七人の大天使がいますから(笑)・・・」

ノキセア「では、正式な移行手続きを・・・」

藤村「手続きをとりたくても、貴方も今、人間になっちゃってますよ。(笑)」

軽くため息をつく、野澤こと、天使ノキセア。

藤村「ところで・・・この度の魔鏡の処理、大変お疲れ様でした。」

ノキセア「そうだ‼・・・綾や、天使長(センター)は?」

含み笑いで答える藤村。

藤村「あって見ますか?・・・驚きますよぉ~っ(笑)・・・えっとですねぇ・・・東京公演は....」

いてもたっても居られず、病院を出て行くノキセア。

再び入室する看護師。

看護師「いいんですかぁ?あの事伝えなくても・・・」

藤村「すべては、時の流れるままに・・・・ですかね。(笑)」

走り出すノキセアを、病室の窓から見送る藤村。

息を時折切らせながら、上杉綾の、コンサート会場を目指し走り続けるノキセア。

ノキセア「(...綾は生きてる。)」

~コンサート会場~
女性マネージャーが、少し疲労ぎみの綾に話し掛ける。

マネージャー「大丈夫?綾?・・・」

上杉綾
「大丈夫!大丈夫!・・・絶対逃げないで、乗りきるから‼(笑)」

マネージャー「もう少しで開演だからね❗」

綾「うん❗(笑)」

マネージャー「綾?」

綾「なあに?・・・」

マネージャー「すこし、変わった?(笑)」

綾「え?(笑)・・・」

マネージャー
「なんか、
前向きに成ったって言うか・・・?

まさか、誰かに恋してる?」

照れ笑いの綾。

コンサート会場前には、既に長蛇の列が出来ていた。

綾は、公演前コンサート会場の片隅から、外を眺めていると、ノキセアの姿を見付けた。

上杉綾「来たぁ~っ!(笑)」

コンサートを見に来た人々は、ノキセアより年齢の若い人々の多さに、少し気が引けるが、自分の決めた約束を果たすため、歩みを止めなかった。

しかし・・・・

ノキセアのケータイが鳴る。

ノキセア📱「もしもし。?」

天上界通信会社 交信士(imageハライチ澤辺)
📱「おー、ノキセア!(笑)」

ノキセア📱「あ、先輩。」

控え室の窓から、ノキセアが、何処に電話しているのが見える。

上杉綾「あれ?・・・こないのかな?」

綾がいる楽屋がわの窓に、視線を向ける、天使ノキセア。

綾も再び、ノキセアのたたずむ方角に視線を向ける・・・

綾「う、嘘だよね?・・・このまま、さよならなんて・・・・」

光のかけら達が、さらさらした雪のように、背の高い、天使だけにそっと降り注ぐ・・・

ノキセア「綾。・・・君はもう、一人じゃ無いんだよ。・・・大丈夫。」

ノキセアの囁きは、綾には届かなかったが、

綾はノキセアが、何処かに旅立とうとしているのがわかった。

綾「側にいるって、言ってくれたのに・・・・」

嗚咽を圧し殺すように、その場に座り込み、泣き出す綾。

女性マネジャーが、辺りを見渡すが、天使の姿はそこにはなかった。
(終わり)

tokyo-angle ④アイドル×天使の物語

少しずつワゴン車に火の手が上がりだした。

ノキセアは、
必死にワゴン車のサイドドアを引っ張るが、

実体化していない天使の力は、非力すぎた。

ノキセア(imageディーンフジオカ)「ま、まってくれ、今助けるから!」

メルはスマホで、何処かに連絡している。

ノキセア「天使長(センター)ッ‼・・・あなたは、目の前に苦しんでる人間を・・・見棄てるんですか?‼」

メル📲(image松井玲奈)「閻魔のおじさん‼」

上杉綾の意識が、朦朧しだす。

綾(image中嶋理乃)「ノキセア・・・だれと・・・話してるの?」

綾の背後に、滲んだ銀色の陽炎が、薄気味悪い女の笑い声を上げる。

鏡、その悪意。
「コノ女は、もうじき私と一体となるのよぉ~っ。(笑)」

ノキセアの背後で、閻魔大王に早口で要件を言うメル

メル📲「おじさん!おじさん!おじさん!、私の速効のお願いを、どーか聴いて欲しいのっ‼」

閻魔大王(image中井貴一
📱「やぁメル、久方ぶりだのぉ。(笑)・・・地獄に堕ちた男に、子供を会わせた以来じゃな?」

メル📲「ごごごごめん、おじさんっ、そんなこまいことは、後にして欲しいんだけどっ‼」

綾の体から、鏡へ何かが吸い込まれて行く。

鏡、その悪意。
「ノキセア・・・羨ましいかい?・・・さぁ、愛しいものが、目の前で奪われて行く屈辱感を味わえ・・・苦しめ・・・怒り狂え~っ(笑)」

感情(いたみ)を抑える、
ノキセアの右手が、青白く光り出す。

メルがノキセアの背後で叫ぶ‼

メル📲「上杉綾の魂を、連れてかないでぇっ‼」

ノキセアが、メルの叫びに驚き、
振り返ったノキセアに飛び掛かり、

揉み合い、一瞬の隙をつき、左の首筋に噛みつく鏡。

鏡、その悪意。
「(薄気味悪い女の笑い声)コノ傷は、時が重なる程、お前を苦しめていくのょ。(笑)」

綾の姿を現じる、鏡。

ノキセア「返せ・・・・」

鏡、その悪意。
「はぁ?(笑)」

鏡は、綾の魂を吸いきったのか、満足げに深呼吸をしながら両手を広げる。

ノキセア「もう一度言う・・・・」

再びノキセアの右手が青白く光り出す。

ノキセア「綾の魂を・・・返えせぇぇぇぇぇぇっ‼」

ノキセアの突撃を、寸でで完全な上杉綾を現じて止めた鏡。

上杉綾(鏡)「ノキセア・・・」

ノキセア「違う・・・」

上杉綾(鏡)は、薬物中毒(トランス)状態のような笑顔を振り撒く。

上杉綾(鏡)
「愛してる・・・・」

ノキセア「違う‼」

トランス状態のまま、気持ち悪く体を左右にくねり出す綾(鏡)

ノキセア「お前は綾じゃないっ‼」

綾(鏡)「なら、死ねよ(笑)。」

鏡の後ろから、羽交い攻めするメル。

ノキセア「天使長(センター)!」

メル(image松井玲奈
「ノキセア‼・・・あんた、この子が好きなんでしょ‼」

綾(鏡)「は、ハナセ!・・・」

ノキセア「・・・・でも、人間に恋したら、厳罰を・・・」

いつもはバカしか言わないメルが、本気の表情を表す。

メル「バッカじゃないのっ‼」

ジタバタ始める鏡。

ノキセア「え?」

メル「私、元人間だったから、あんたの気持ちは判るけど・・・

私は逃げない‼・・・

私だったら、絶対逃げない‼・・・

例え、
どんな未来が待っていても・・・・」

鏡、その悪意。
「ギャーハハハ。この女の魂は、我が身となった今、すべては無となるの‼(笑)」

ノキセア「そんな・・・」

メル「ハッタリだよ!ノキセア‼」

ノキセア「周りの時間が止まっている?・・・」

ワゴン車も大破する寸前のままだ。

そのなかに、横たわる上杉綾。

奇声を上げ、アメーバーのように姿を変えようとする鏡。

鏡、その悪意。
「た、魂を・・・・次の弱りきった、人間の魂を、吸わねば・・・」

メルは、羽交い締めする力を強めながら、上空に舞い上がる。

ノキセア「天使長(センター)っ‼・・・何をするんですか?」

ノキセアも、上空に舞い上がる。

鏡、その悪意。
「キモチワルイ存在。離せ!」

体を揺さぶったり、形を変えようとして、もがく鏡。

メルは、形を変える度に、羽交い攻めする手の位置を素早く変えている。

メル「ノキセア!・・・もう、時間がない‼・・・

心の弱った人間を、新たに取り込む前に、私ごと射ぬけ!」

ノキセアの右手から、青白い光の弓と矢が顕れる。

ノキセア「天使長(センター)。」

メル「私の彼はね、年上で優しかったんだけど・・・こんな輩に・・・まぁ、いいや(笑)。

メビウスの輪と言う世界が、何処かにあるなら、

また会えるって、解ってるから。

何度でも信じる‼

だからノキセア。
人間に恋するんなら、

天使として・・・その命を懸けなっ!(笑)」

メルの純粋な想いを、ゲラゲラアザけ嗤う、鏡。

鏡、その悪意。
「得たいの知れぬ存在が、セイギずらかぁ?(気持ち悪く嗤う)」

ノキセアは、光の矢を弓に沿わせ、構えた。

メル「うっせぇよ!・・・あんたの事は、事前に調べてんの(笑)

黒魔術に囚われた、鳥獣(ゲテモノ)の霊の塊だって事を・・・」

ノキセア「その鏡が、人間を使い、心の弱った人間を呼び寄せてた・・・」

躊躇いながらも、矢を引く力を強めるノキセア。

周りの時間がもうじき動き始めるのか、世界が再び色つきだす。

鏡、その悪意。「もう、時間を止める力は無くなるようね~っ(笑)」

再び、上杉綾の姿をとる鏡。

鏡、その悪意。「さぁ、今度こそ、あの女の魂を・・・・」

ノキセア「天使長!、後は私が倒します!・・・さぁ、手を離して!」

首を横に降るメル、
そして鏡は羽交い締めされたまま、

強引に地上に降りようとしている。

メル
「いい?、よく聴きな。

天使(うち)等は、
可愛い後輩の為に、
命懸けられんの・・・

世界が、

人間たちが、
心を歪めても、

得体の知れない者と、
アザけ笑われようと・・・」

ノキセア
「メルっ!・・・そいつから離れるんだ‼」

力尽きながらも、
鏡を羽交い締めしたまま、
自らの背を地上へ向けて墜ちるメル。

メル「絶対・・・逃げない!」

ノキセア
「我が光の矢よ、人間の心に取りつく、深き闇を解き放てーっ!・・・・・エスペランサーアローッ‼」

呪文のような言葉を発して、一本の光の矢を放つ、天使ノキセア。

メル「またね・・・ノキセア。」

刺さった一筋の矢の威力か?くの字に曲がる鏡と天使。


止まっていた、街が動き出した。

(つづく)

tokyo-angle③ アイドル×天使の物語

3話

翌朝、都心のビルに日が上ると、天使ノキセアも目覚めた。

天使ノキセア(imageディーンフジオカ)
「(あの鏡・・・本当に、綾の部屋にはじめからあったものだったのか?・・・)」

そんな疑問を抱えたまま、天使が町並みを見下ろすと、

うつろな表情を浮かべた、上杉綾が、マネージャーの車に乗り込む・・・。

後を追うノキセアの手を誰かが掴む。

天使メル(image松井玲奈)「ちょーい、待った‼(笑)」

ノキセア
「あ。( ̄▽ ̄;)・・・」

メルは何やら、
請求書をパラパラと、
ノキセアの目の前をちらつかせている。

メル
「あ。・・・じゃなくて、ノキセア君。せーきゅーしょ。たまってますよーん。(笑)」

ノキセア
「それは、隠居された藤村氏にも、承諾を受けて、待っていただいています。」

メル
「そーれーわー、去年の話しっショ?(。・´_`・。)ノキセアく~ん、天上界も、人間たちの心が離れて、ど偉い不況だから、物入りは知ってるよねぇ?」

ノキセア「はい、天使長(センター)。」

メル「もっと、実になる仕事をしましょうよ!」

差し出された、手のひらの意味を察したノキセア
は、長財布から魔価を探している。

ノキセア「センター、実は人間界の休日に、
見たいコンサートがありまして・・・」

メル「ふーん、いいんじゃない?欲化しない程度なら。(笑)」

メルは、ケータイでブログをアップしている。

メル「で、だれっ?( ・◇・)?」

ノキセア「上杉・・・綾。」

メル「え?」

ノキセア「上杉綾です。」

メル「うぅわ、趣味悪っ‼(笑)」

ノキセア「綾は、心に傷をおった、天使(われわれ)が救うべき人間です。」

メル
「救う?( ・◇・)何処に?・・・神の居ない天上界へ、彼女を連れてきて、天使にするの?・・・」

ノキセア「それは...」

地上から綾の叫び声が聞こえた。

ノキセア「綾!」

人混みが増す地上に、舞い降りた、2体の天使。

大通りでトラックと正面衝突した、綾を乗せたワゴン車が、大破している。

ノキセア「綾!・・・綾っ!」

上杉綾「ノキセア・・・」

運転していたマネージャーの様子を見たメルだが・・・

メル「運転してた人は・・・ダメみたい・・・」

綾は大破した車の何処かに挟まっている。

車内を見渡すと、灰皿越しに何かを炊いた後があった。

ノキセア「綾!・・・なんでまたっ‼」

(つづく)

tokyo-angle ②アイドル×天使の物語

2話
上杉綾の背後にある、鏡が歪んでいる。

天使ノキセア(imageディーンフジオカ)
「綾、・・・君の背後にある鏡は、いつ頃から有りますか?」

綾は、ノキセアの作ったオムレツを頬張りながら答える。

上杉綾(image中嶋理乃fromサンミュージック
「ん?・・・この鏡は、この部屋を借りた日からあったよ。」

ノキセア「・・・」

綾「この鏡は、変わってて、晴天で曇るし、人が入ると、歪んで映るの。」

綾と向き合う食卓から立ち上がり、背後の鏡に近付くノキセア。

綾「あ、あのっ・・・・」

鏡がノキセアの前に立つと、頭の中を鷲ずかみされるような痛みに苛まれる綾。

ノキセア「綾を苦しめた、元凶?・・・」

綾「なっ、なんなの・・・」

鏡が綾の身体を使い、脅しを仕掛ける。

鏡「コイツハ私のもの・・・手出しをするな。」

鏡は、綾の握ったホークを喉元に突き付けている。

ポーラ・コール I don't want to wait http://www.youtube.com/watch?v=SNSebHwlJ_s&sns=em

ノキセア
「人間の体を奪い、心を腐らせ・・・捕食・・・ですか?」

鏡「ナニガワルイ?」

ノキセア「綾は、私が護る。」

鏡「得たいの知れぬものが!(笑)」

ノキセア「それは、お互い様でしょ。」

白目をむき出し、奇声を上げだした、綾の体を乗っ取った鏡が
、テーブルを蹴りあげ暴れだす。

鏡(綾)「くすりぃーっ‼・・・くすりぃちょうだーい‼」

部屋の中で薬を探す綾。

ノキセア「やめなさい!・・・そんな物で君の不安は取り除けないぞ‼」

綾(鏡)「うるさーいっ‼」

薬の小瓶を見つけ、イッキのみすると、高笑いが止まらなくなる綾

半狂乱の綾を、強くハグするノキセア。

天使ノキセア
「大丈夫だ、綾。・・・私が側に居る・・・。君を必ず護る!。・・・」

綾(鏡)「ヤッテミロ・・・・」

翼を広げたノキセアの背中に、再び高笑いしながら、何度もホークを突き刺す、体を乗っ取られた綾。

痛みに耐えながら、ハグする腕を緩めない天使ノキセアだが、羽がポロポロと抜けてゆく。

綾(鏡)「きゃーははははは」

鏡を睨み付けるノキセア

鏡「コイツハワタシノモノ(笑)・・・」

ドアブザーと、ドアを激しく叩く音がする。

ドアを開けて入ってきた、担当マネージャーと、綾の友人。

担当マネージャー「あんた、こんなところで何してるんだ⁉」

綾の友人「いやだ、ストーカー?」

ノキセア「・・・」

上杉綾は、白目をむき出し、その場でへたりこんで、口から泡を吹いている。

担当マネージャー「お前・・・綾にドラッグを飲ませたのか?」

マネージャーの背後で、まずいと言う顔をする、綾の友人。

ノキセア「・・・?」

ノキセアは、その表情を見逃さなかった。

ノキセア「彼女に、これ以上・・・薬を飲ますな。今は快楽を得つづけても、
次第に、人間の脳を萎縮し・・・文章を組み立てることすら、出来なくなるぞ・・・」

担当マネージャー「ど、どうゆうことだ?」

綾の友人「・・・・」

足の踏み場がなくなった、綾の部屋を少しかたづけ、立ち去る前に一言発した。

ノキセア「綾を、うだつの上がらない子に、もどさないでくれ・・・」

綾の部屋を、玄関から立ち去るノキセア。

担当マネージャー「な、なんなんだあの男?・・・お、おい?警察に連絡したのか?」

綾の友人「あ、・・・忘れた。」

ノキセアは、綾のマンションの見える屋上にたどり着き、体を丸めて、夜を明かす事にした。

(つづく)

(オリジナル小説)tokyo-angel ~アイドル×天使の物語~

※ご注意
作者は仏教徒であり、作品はフィクションです。また、imageとして、実名を借りますが、一個人の思想等、一切関係有りません。

1話
鳴り響く救急車のサイレン、焦りぎみに無線を送信する隊員。

救急隊員「・・・二十代女性、薬物の多量接種による、意識混濁状態・・・・」

なかには救命処置を受ける女性が、意識が薄れるなかにあった。

上杉 綾(image中嶋理乃fromサンミュージック
「(わたし・・・死ぬの・・・?)」

黒いコートの男が、綾を覗き込む。

黒いコートの男(imageディーンフジオカ)
「では、話を聴きます。・・・君は、人生の中で、何をしたかったのですか?・・・」

綾「私は・・・

ただ・・・

ひとりぼっちが、
いやだったの・・・

だれか、

誰かが、
(何時も)そばにいてくれる・・・・

それだけで良かったの・・・

それだけで・・・・」

黒いコートの男は、懐から、懐中時計を取りだして何かを測っている。

綾「名前・・・・」

男「?」

綾「あなたの・・・なま、え・・・・」

男「私の名は、ノキセア・・・・天使です。」

綾は、酸素マスク越しに少し微笑む。

天使ノキセア(imageディーンフジオカ)「綾、貴女は今、会いたい人は、いますか?」

頷く綾。

天使ノキセア
「では、目を閉じて、ゆっくり深呼吸して・・・・」

綾は天使の言う通りにすると、浅い眠りについた。

ノキセアは、綾の額に自らの額をそっと寄せると、綾の過去を見てしまう。

(回想)
綾「なんで私が、(グループ)卒業なんですか?!」

担当マネージャー
「仕方ないだろ?(。・´_`・。)"本店"の指示なんだからっ!」

詰め寄る上杉綾

綾「私、なにかスキャンダルを起こしましたか?、グループに迷惑をかけましたかっ?!」

うっとおしい顔のマネージャー。

担当マネージャー「総プロデューサーが、本店の子を守る方針をとっちゃったんだから、仕方ないだろ?・・・綾には、新会社に所属してもらう流れをとってるから。」

綾「私、プロデューサーと話を着けます。」

マネージャー「綾、君のその気持ち悪い行動がっ!・・・・ほかの子にも、迷惑なんだよ。」

両膝をつき、泣き出す綾。

綾「あの人、私の事、愛してるって・・・」

綾を置き去りにして、タバコを吸いに出掛けてしまう。

担当マネージャー「あの人って元々、そうゆうひとだっただけだよ。芸能界を、干されるよりましだと思えよ。・・・な?」

泣き崩れる綾の背後をそっと抱き締める、天使ノキセア。

ふと気が付くと、綾はソファーに横たわっていたことに気付く。

天使ノキセアは、何か調理を始めていた。

綾「あ、あの~。(うーわ、誰かいるっ!)・・・・」

天使は なれない手つきで、フライパンを振るう。

ノキセアは「綾、卵料理は・・・好きですか?」

綾「え、まぁ・・・(キモい・・・)」

ノキセアは、モヤシとひき肉が入った、出来立てのオムレツを、皿に盛り付けるが・・・

綾「えー?なにこれ?」

ノキセア「私の記憶が確かなら、オムレツは、二十代の女子が好む料理と聞いたんですが・・・」

綾「んもぉ、いつの話よ!・・・てゆうか、盛り付けが下手すぎっ!(笑)

綾の心からの笑顔に、ホッとする天使。

綾「ところであなたはは、どうして此処に居るの?」

(つづく)

もうひとつの天使のケータイ③~another story

第3話【決心】
天使ノキセアは、再び、電話線(返事)の無い電話ボックスを眺めている。

小さな子供

老人

中年の男

中学生や高校生。

みんな、みんな、入れ替わり、また時を置いて

返事の無い電話ボックスに入り、誰かと話している・・・・。

天使ノキセア(imageディーンフジオカ)
「なぜ人間は、こんな無駄な事をしてるんだろう?・・・」

ノキセアの右肩を、軽く叩く天使。

天上界通信会社:交信士(imageハライチ澤部)
「心だけでも、繋がっていたいんだよ。・・・

愛する相手の存在(肉体)が滅んでも・・・

それが、人間の愚かさでもあり、美しさっ、つうか・・・・」

ノキセア「つながり・・・」

何かを思い付く天使

ノキセア「あ、Σ( ̄▽ ̄;)、そうだ!」

交信士「な、なんだよいきなり⁉」

ノキセア「先輩‼。人間達にケータイを貸し出しましょう✨・・・死者と話をさせるんです🎵(笑)」

交信士「バカか!・・・第一、膨大な電話代は、誰が持つんだよ‼」

ノキセア「・・・・・」

交信士「俺は交信士だから、あれだけど、・・・・

交換士の女子どもが、
人間にケータイが渡ったと
知られた時点で、
堕天使決定(アウト)だぞっ!」

ノキセア
「僕らに人を導く使命がないなら、

今を生きる人間に、
余生を心穏やかに過ごさしてあげたく無いですか?」

突然、長剣の先端をノキセアに突き付ける交信士。

交信士「おめえは、やっぱ、あまちゃんだな?( ̄^ ̄)(笑)」

ノキセア「先輩⁉」

夏の雲ひとつ無い空が、
突然、四方から真っ黒な雲が沸き上がる。

交信士「わりぃな、ノキセア・・・お前のその曲心、クロノスインフィディア様に、報告した。」

頭を割れそうな、鐘の音が連打される。

ノキセア「先輩・・・」

雲の隙間から、
羅針盤や方位盤、
様々な計器を付けた
巨大な物体が現れた。

交信士「見よ、あれが・・・我らの主、姿なき大天使、クロノスインフィディア様だ。」

天使ノキセア
「あれが、天使?」

姿なき大天使:クロノスインフィディア(image中尾彬
「裏切者には、重き制裁を・・・」

大天使:ミスラ(imageハライチ澤部)
「堕天使ノキセア!・・・
俺は、交信士ではなく、
ただ今をもち、

大天使ミスラとして、お前を討つ!」

ノキセア「先輩・・・」

大天使ミスラ「うるせー!」

大鎌を振り回すミスラ。
かすり傷を負いながら、少しずつ後退するノキセア。

クロノスインフィディアは、落雷を連続投下させるなか、ノキセアは、後退しながら
森のなかに身を隠す。

後を追う大天使ミスラ。

ノキセア「先輩・・・僕らは、いったい誰の味方なんですかね?」

ミスラは雑草を刈る如く、杉の木を次々斬り倒してゆく・・・

ミスラ
「しるか!・・・我が主、
クロノスインフィディアは、もともと人間との共生を望んでねぇんだよっ‼」

ノキセア「じゃあ、五年前・・・」

ミスラ
「あぁそうだ、あの大震災は、クロノスインフィディア様の、大慈悲による、人間達への広大平等な裁きだ‼」

ノキセア
「人間達の愛別苦離が、天使の大慈悲か‼」

立ち並ぶ木を、忍者のように蹴りつけながら、ミスラに飛び掛かるノキセア。

ミスラ「人間に真実の教えなど不要だぁ‼」

刃先を激しく何度も打ち合う天使たち。

ノキセア「所詮我々ですら、創造の産物ないかっ!」

ミスラ「あ、諦めろ・・・どのみち・・・人間達は、己らの都合(おろかさ)で亡びてゆく・・・」

ノキセア「先輩・・・僕は決めました。」

ミスラ「なにをだっ?( ̄^ ̄)」

ノキセア「人間の・・・味方で・・・いようと思う‼」

森の中で弾き舞う、大鎌とサーベル

ミスラ「見返りの無い愛か?えぇっ?!(笑)」

お互いの反対側の地面に、武器が刺さる。

ノキセア「僕は、先輩みたいに人間に恋した事は、無いけど・・・」

二人の天使は、双方の武器を取りに走り出す。

ミスラ「人間に、無償の愛を求める、てめーの根性を・・・」

再び大鎌を握り、ノキセアに向かって振り回すミスラ

ミスラ「叩ききってやるっ!」

天使ノキセアのサーベルは、岩に刺さったまま、なかなか抜けない!

ミスラ「消えてなくれ!」

大鎌の刃先が、ノキセアの頭上を掠めたとき岩に刺さったサーベルが抜けて、ミスラの胸部を横一に切り裂いた。

ノキセア「せ、先輩・・・」

ミスラ「だから・・・言ったじゃん(笑)・・・・」

ノキセア「何がですか?」

ミスラ「おまえは、こんなとこで・・・腐ってくな(笑)」

大天使ミスラの体から、光のかけらが立ち上ってゆく・・・

ノキセア「先輩⁉」

ミスラ「イケメン天使が、愚図ってんじゃねぇ・・・ぞ・・・大丈夫だ、天使は滅不滅・・・・終わりも始まりもねぇ・・・・得たいの知れない存在だ。(笑)」

何かのメモを渡すミスラ。

ミスラ「このまま、どっか・・」

消滅する大天使ミスラ。

ミスラから放たれた光のかけらを吸収し、その場を後にする姿なき大天使:クロノスインフィディア・・・

天使が森から出てきたら、小雨が降っていた。


(次回最終回)