空想携帯小説家作品集ht2355(20120708)'s blog

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クリスマス読みきり小説・第二弾

木崎ゆりあ×空想携帯小説家 イメージ小説

「死神ちゃん」(全三回)

1話・ことのはじまり


砂嵐が写る、
テレビのブラウン管から、

突然、、ニュースが始まる。


ニュースキャスター(image羽鳥慎一
『ただいま入りましたニュースです。・・・・』


映像は、新幹線が
山の中のトンネルから、
抜き出た所で停止していて、


そのまわりには、
車外にひきづり出されて、亡くなった人達や、


買ったばかりの、
地方からの土産の残骸が、散乱している・・・・。


送られてきた映像が、残忍すぎて、思わず、口元を押さえるキャスター

(デレクターが、現地と繋がったとの指示を受け、アナウンサーにキューを出す。)


ニュースキャスター
『・・・ここで、現場の新幹線内と中継を繋げたいと思います。聴こえますか?』

(現場の新幹線)


『こ、こちら、新幹線内・・・なんですが・・・、』

灯りが切れた車内、うすぐらい足場に、なにかが散らばり、前に進みづらい

『・・・まるで、テロリストや、なにかに襲われたような状況です。』

横たわる遺体に手を合わせたり、
安否を確認していると・・・

『なにか、血の臭いやら、獣臭がします。・・・あっ⁉・・・きゃあーっ!』

赤ん坊を抱き寄せた人狼が、牙を剥く。

・・・・・・・・・・・


数年後、日本のどこかにある、

狼峠。

飯嶋岬(image木崎ゆりあ)「おーい、銭ラルゥ」

なれない手つきで、卵を焼く人狼

人狼・ゼネラル(image大泉洋
「るっせーなぁ、いまてぇ、離せねーって!」

飯嶋岬「髪縛ってよー」

ゼネラル「んじゃぁ、こっちゃこいっ。」

古臭い四つ足の椅子に、岬を座らせ、カチューシャをくわえながら、手早く頭上と、左右に髪を束ねていく。

ゼネラル「ほい、できたどー(笑)」

岬は、手鏡で確認するが、不機嫌になる。

岬「んだよー、じじいはセンスねーなー(笑)( ̄▽ ̄)」

ゼネラル「うっせー、はやく食え。」

テーブルに何やら、焼き物を並べ出すゼネラル。

岬「うっわー、またおんなじかよ。」

ゼネラル「いいなら喰うなよ!・・・こちとら、やりくりが大変なんだからよぉー」


調理道具を洗うゼネラルに、伝令係が、声をかける。

伝令係(image上島竜兵fromダチョウ倶楽部
「おやびん、お客が来ていやす。」

ゼネラル「はいよーっ。」

前掛けエプロンで手を拭きながら、見渡しがきく、切り株だらけの高台に出ると、

中年の男達がニタニタしながら、
切株を腰掛けにして、待っていた。

ゼネラル「ま、またあんた達か?」

嬉野(fromHTB)「あ、来た来た(笑)( ̄▽ ̄)」
(嬉野、ゼネラルに向け、ビデオを回し出す。)

藤村(fromHTB)「おーいバカ犬ぅ~元気か?(笑)」

ゼネラル「バカ犬じゃねーし!」

嬉野「でも、満月になると、変わるんだろ?(笑)( ̄▽ ̄)」

藤村「変身しちゃえよ!ほら!」

ゼネラル「いま日中だろ?、バカじゃないの?」

藤村「変身しちゃえよって、いってんの!」

(口喧嘩を制止する嬉野。そのやり取りを、住みかから出てきて見ている飯嶋岬。)

嬉野「ままままま、久し振りの再会じゃないか?」

ゼネラル「嬉野君止めるな?リクエストどうり、変身して、この髭の喉仏を、ガブッ!・・・・」

(ゼネラル達に走り寄る岬。)

飯嶋岬「ゼネラル!なにしてんだよ!」

藤村「おぉっ!お前がさらった、赤ん坊が、ここまででかくなったか?(笑)( ̄▽ ̄)」


飯嶋岬「❓」


ゼネラル「岬には手を出すな?」


岬「ゼネラル、うちらは貧民だから、外部と言葉を交わすなって、言ってたじゃん!」

ゼネラル
「すまない、コイツらとは、訳ありでな?」

嬉野「コイツらとは何だよ!」

藤村「バカ犬。おめぇ、立場を弁えろよ?あん?・・・」

岬「ゼネラルは、バカ犬なんかじゃない、ただのホームレスだ。」

嬉野「君ね、お嬢ちゃん。・・・こいつには、」

急に土下座をするゼネラル。

ゼネラル「頼む‼まだ、その事は言わないでくれ‼・・・せめてクリスマスが過ぎるまで、な、頼む‼」

(顔を見合わせる嬉野と藤村、そして首をかしげる岬。)

藤村
「じゃあ、おめぇに頼みたいことがある。」

嬉野「下手な返事をすると、ヤバイよ(笑)」

ゼネラル「な、なんだ?」

藤村「ある、要人を殺して欲しい。」

ゼネラル「殺し・・・」

嬉野「そいつを消してくれたら、ここの安全だって、まだ保てるんじゃないかな?」

岬「え、なんの話だよ?」

藤村「あのさぁ、狼峠に、国による、リニアモーターカーの建設計画があるんだけど、そいつをぶっ潰して欲しいんだよ?」

嬉野「世間や俺達には、狼峠なんか在ろうが無かろうが、しったことじゃないけど。」

土下座のままのゼネラルに、顔を近づけ、囁く藤村。

藤村「お前も、俺も、ある意味国の被害者だ?・・・・金は取れねーだろうが、主張ぐらい通そうや・・・なっ?(笑)( ̄▽ ̄)」

膝をバシッと叩き、立ち上がるゼネラル。

ゼネラル「うぉし、狼峠の未来のためにぃ~、やるぞっ!」

岬「展開(いみ)わかんねぇー。」

(夜、東京に向かう車中。)

藤村「これからぁ、東京に向かい、要人暗殺を、結構するっ!」

(嬉野は、ビデオを回しながら、質問をする。岬は、カメラが珍しいのか、やたらと映りたがる。)

嬉野「あの、この子は、呼んじゃあ不味いんじゃないかい?」

ゼネラル「大丈夫だ。岬には、"特別な力"(スペック)を授けてある。」

右手のひらを見つめて、ゼネラル達に見せつける岬。

飯嶋岬「ね、ね、これっ?、これでしょ?(笑)( ̄▽ ̄)」

岬の手のひらには、不気味な目が埋め込まれていて、何処からか薄気味悪い笑い声が聴こえる。

(声image・黄金バット

走行しながら、左右に車体が揺れる。

藤村「止めろって!事故るだろぉ!(笑)( ̄▽ ̄;)」


嬉野「この子、頭おかしいんじゃないか?」

岬を力付くで押さえ込むゼネラル。

ゼネラル「まだ、チャクラのコントロールが出来ないか・・・・」

(2話へ)